ペアレントトレーニング

こんにちは

この週末、ペアレントトレーニングトレーナー講習を受けました。6月ごろ申し込みして、ようやく受講できました。

このご時世ですので、zoomで行われましたが、北海道から沖縄まで12名での講習でした。

育児に関してお母さんたちからお話を聞くことが多いなかで、具体的な対応方法を学びたい、と常々思っていました。これまでは、多くのご家族と接する中で、いろんな勉強会や学会に参加したり、信頼する先輩医師の診療を間近でみて、自分なりに経験を重ねながら対応してきました。

でも、そろそろ理論に裏付けされた、系統立てた対応を学ばなければ、と思っていたところに、外来で「ペアトレを受けたいけどなかなかその機会がない」とおっしゃったお母さんがいたことに背中を押されました。

そこで2日間、かなりぎっしりとつまった講習を受けました。少人数でもあり、お互いの意見を述べたり、ロールプレイを行ったり、と有意義な時間でした。

今まで自分がやってきたことはまちがっていなかったな、と少し安心できたのと、さらに深めることができ、きちんと根拠の説明ができるようになったのがよかったと思います。

その中で最近外来でよくお話していたこと。「ほめる」ということの難しさについて少しだけ書きたいと思います。

家では怒ってばかりいる、というお母さん、たくさんいます。そういうお母さんの話を聞けば聞くほど、「そうだよね」と納得してしまうことが多くあります。でもそんなお母さんに「できるだけほめてあげて」と簡単に言ってしまうのです。「わかってるんですよね、でもむずかしいですよね」と思いながらそういう言葉をかけてしまっています。

お母さんのストレスはなにも子どものことだけではなくて、お父さんや他の家族のこと、学校や幼稚園のこと、近所付き合いのこと、いろいろあるでしょう。そこに、さらに追い打ちをかけるように「ほめて」と簡単にお願いするのは、さらにストレスを増やすことになるかも、と思っています。

なので、「ほめる」の敷居を低くして、「認める」にしてみようと考えています。

ほめる=goodやexcellent、ではなく、認める=OK

子どもがなにかきちんとできたことがあれば、OK、と伝えてもらうだけでいいと思います。子どもは正しいことができれば、認めてもらえる、という自信を持つことができ、積み重ねていくことで、できることは増えていくと思います。


私の外来に来られている40代の女性がいます。とてもこれまでにつらい経験をされていて、心療内科にもかかっておられます。常に不安があって、子どもさんのことも「それでいいですよ」お伝えするのですが、「でも…〇〇がうまくいかない・・」と次から次に心配ごとがでてきます。

心療内科の主治医の先生から「毎日夜寝るときに1つだけ自分のことをほめてください」と言われたそうです。私もそれはいいことだ、と思っていたのですが、本人は「ほめること、それを考えると答えが出なくて、つらくて眠れなくなってしまう」と。

ほめる、っていいことだし、必要なことだけど、場合によっては、それが難しいことで、ストレスにすらなってしまうんだな、と改めて知りました。

ほめることが上手な人はたくさんほめてください。でも、難しいときは、「それでいいよ」と認めてあげてください。認められた時の子どもの笑顔が増えるといいな、と思います。


読み返すと、わかりにくい文章ですね。すみません。

今回の新しい気づき、しっかりこころにとどめたいと思います。


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