開幕 AFC チャンピオンズリーグ        グループHの皆様へ「メルボルン・シティFC」はこんなチーム!

AFCチャンピオンスリーグの第1戦目は9月19~20日。アジアの各所で開催されます。日本からは浦和レッズ、川崎フロンターレ、横浜F.マリノスとヴァンフォーレ甲府の4クラブ、オーストラリアからはたった1クラブ、メルボルン・シティFCが参戦します。そのグラブが振り分けられたのがグループH:ブリーラム・ユナイテッド(タイ)、浙江FC(中国)、ヴァンフォーレ甲府(日本)。その初戦の一つがが9月20日メルボルンシティ対ヴァンフォーレ甲府戦という事で、今回はメルボルンシティFCについて、個人的(サッカー未経験+おばさん的視点)な分析(?)しました。お役に立てれば幸いです。

常勝クラブとなったメルボルン・シティ


まずは簡単にこのクラブの経歴を。
その前身はメルボルン・ハートと呼ばれ、2009/10シーズンからAリーグに参戦。この時すでにメルボルンにはヴィクトリーと言うチームが存在しており、街を2分にするほどの反対意見や抵抗が。それがメルボルン・ダービーの源なのです。2014年にシティフットボール・グループに買収・傘下に入りました。その為、チームカラーが赤白からスカイブルーに変わり、財源確保、選手・育成年代の補強が始まります。(今でもアウェイユニフォームが赤白なのはその為)その結果直近3シーズンは
2020/21シーズン:リーグ戦1位/優勝
2021/22シーズン:リーグ戦1位/準優勝
2022/23シーズン:リーグ戦1位/準優勝
常勝クラブとなりました。


クラブ注目選手

まずは
脅威のFW ジェイミー・マクラーレン

#9Jamie Maclaren

メルボルン・シティの顔と言えばこのお方。現在30歳のFWはU19から豪州代表入りをし、今でもトップチームのFWとしてリストに名を連ねています。このクラブに移籍してきたのは19/20シーズン。その年から昨シーズンまで4年連続Aリーグ得点王を獲得しています。そのゴール数も脅威的:[19/20 22得点・23試合]、[20/21 25得点・24試合]、[21/20 15得点・24試合]、[22/23 24得点・24試合]と21/20シーズンを除けばほぼ1試合1得点は計上している計算に。本当に、ホントウにこの選手は要注意です!

左サイドハーフも現代表 マシュー・レッキ―

#7Mathew Leckie

昨年のカタールワールドカップ、デンマーク戦でゴールを決めた選手。一応左サイドハーフですが、右も中央にもいる選手。181㎝の長身からヘッド、恵まれた体格から放たれるシュートは豪快そのもの。試合中は感情を出さないポーカーフェイス。そんなしたたかさも持っています。昨シーズン後半にハムストリングを痛めましたが、完全復帰。怖い存在です。

新加入のGKー技術と威嚇の塊 ジェイミー・ヤング

#1 Jamie Young

イギリスの各クラブで経験を積んで来たGKは10年前に帰国し、そしてAリーグのピッチ上でその実力がみごとに開花。21/22シーズンに念願の優勝を獲得しました。38歳を迎えた今シーズンの彼の移籍先は常勝クラブの1stGK。この移籍ニュースにAリーグ中に衝撃が走りました。彼の瞬発力と技術+そのガタイから放たれる威圧感は半端ないです。この守護神をどう攻略するのか。楽しみではあります。

(余談:この動画のジェイミー・ヤングの前にいるDF♯6は今井智基選手!)

簡単に言うと、とにかくシュート数が半端ないチーム

ジェイミー・マクラーレン選手の各シーズンの得点数からも解るようにとにかくゴールポストに向けてシュートをするクラブ。得点数の多さはシュート数の多さでもあり、昨シーズン(リーグ戦のみ)の合計シュート数は436、枠内シュート数は160,得点数が61。大まかに計算して5分に1本シュートしている計算になります。行け行けGoGoの戦術と言えるかもしれませんね。ただし、ゴール確率は38%とそれほど高くはないとも言えますね。

見えない不安点

とは言え、弱点がないわけでもないのです。実はAリーグ、まだシーズンが始まっていない。始まるのは10月後半からで、今はトレーニングを兼ねた(ちょっと失礼なな言い方かも)カップ戦を行っている最中で、日本の天皇杯に当たるオーストラリア杯の4強が出そろったところ。その一角にメルボルンシティがいますが、今までの試合は対戦相手が州リーグのクラブが殆どで練習試合と言っても良いかもしれません。

もう一つ不安な点があります。昨シーズン終了後から多くの選手が移籍したのに対してまだまだ加入選手が少ない事。20~25歳の選手の多くがヨーロッパに移籍し、長年キャプテンを務めていたDFは引退。そしてMFは全とっかえしている最中。昨年の交代要員で起爆剤として有効だったスモールFWの代りもまだ加入していません。そして、ゴール前の脅威の3人トリオ(上記のマクラーレン、レッキ―)の一人アンドリュー・ナバウトが足首の怪我で戦線離脱。この選手、覚えている方もいるのでは?2018年から2019年夏まで浦和レッズに在籍していた右ウインガー。その機動力は衰えず、スピードと体幹の強さでボールをゴール前に運ぶさまは圧巻な選手。この選手を欠いての戦術が気になるところです。


とにかく初戦:ACL2023-24の初戦はこの試合だけでなく、との試合も予想し辛いのが本音のところ。また、日本とは違う環境とスタジアムで選手がどれだけ実力を発揮出来るのかも課題の一つと言えるだろう。特にオーストラリアのチームと戦うこのHグループのクラブはその移動距離と逆季節の中での戦いとなり、ひときわ大変だろうとは思う。ですが、メルボルン・シティFCのサポーターの特徴を一つ。Aリーグの中でも屈指のファミリークラブであり、多くの子供が親御さん達と共にゲームを楽しむクラブ。その雰囲気は過激な情熱をは違うほのぼのとした雰囲気をスタジアムいっぱいに伝わります。

9月20日、メルボルンのAAMIパークで行われるこの試合、スタジアムで、配信で楽しんでくださいね。で、メルボルン・シティFCが日本に行く時はどうぞよろしく。では、またね。




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