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湯の鶴温泉で昭和モダンに浸かる

廃業してしまった温泉旅館

先日テレビで、苦境に立たされる温泉地の映像が流れていた。そこは、昔、訪れたことのある、熊本県の湯の鶴温泉だった。
「湯の鶴温泉」そういえば、20年ほど前に行ったことがあったな…と、気になってネットで調べてみた。
当時、私が宿泊した旅館は、ずいぶん前に廃業していて、現在は、リノベーションされ、別の温泉施設になっていた。

夫が子供の頃、親戚と集った温泉地

福岡出身の夫と出会って、何度か九州を訪問したが、熊本県には渋くて昭和レトロな温泉が沢山ある。その一つとして、印象深かったのが、湯の鶴温泉。
熊本県にある夫の親戚の家を訪問し、急遽、どこか近くで泊まれる温泉宿はないかと相談したところ、親戚の集まりで利用したことのあるという温泉地「湯の鶴温泉」を勧められた。当日でも泊まれる旅館があり、訪れた。

温泉旅館周辺の様子

昭和の面影が盛りだくさんの宿

山間の小さな渓谷に、数軒の温泉宿が並んでいた。
道路沿いの川の上に架けられた橋を渡った先にある旅館「四浦屋」がその晩の宿だった。
玄関を入ると、長い廊下があり、階段を上がって2階の部屋に案内された。
レトロな昭和の温泉旅館っぽい要素が満載。引き戸、鍵、テレビ、ピンクっぽい絨毯、ビニールのスリッパ、窓辺のソファー、タオルかけ…。

今ではデッドストックとなったものが散りばめられている部屋

レトロモダンな造りの大浴場

脱衣所から、長い階段を降りた場所に、浴室がある。造られた当時は、とてもモダンだったのかなあと感じる、和洋折衷型のデザイン。
西洋風な高い天井。温泉が流れる音が空間に共鳴する。
喧騒とは縁がなさそうな静けさだった。
もしかしたら、昭和の時代は家族連れの人々で賑やかだったのかも…。
舞い上がっていく湯気を見つめながら、肌に優しく馴染む温泉にのんびり浸かった。

和洋折衷な感じの大浴場。天井が高く、湯気の音までも聞こえそうな空間。


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