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何か、を深めなければいけないのではないかという不安について

数年前から大学院に興味がある。2016年にMBAを検討していた際は、たまたま読んだダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト』に感激し、変化を生み出す主体者でありたいという思いで芸術大学に編入することに決めたわけであるが、卒業が見えてきた段階で、次は何をしようかしらとリサーチ開始。

そこで見つけたのが以下の講座。

MOTはManagement of Technologyの略で、技術と経営の関わり合いを探求する学問であると理解した。「エコシステム戦略論」や「生産性分析と企業経営」など興味のあるテーマも多く、また、"the fuzzy and the techie" の観点からも、技術経営に触れてみようと受講してみることにした。

今年1月から3月までの全10回の講座で、東工大MOTのエッセンスをかじってみよう、という趣旨であった。受講生は150名ほどで、興味の高さに驚いた。

何か、を深めなければいけないのではないかという不安

長らく私は大学院に興味があるのだが、それは、自分のなにもかもが浅いと思ってしまっているからだと思う。目の前のことにチャレンジし続けてはきたけれど、深みがないのではないか。本業以外を足し合わせても、これといった何かを持ち合わせていないのではないか。という漠然とした不安を抱えていた。プロフェッショナルな方に囲まれ、その不安はいっそう募る。

どこを切り取っても、その道の人には足元にも及ばない。

何かを深めたいのだ。何かを。この一心で、いろいろ調べて体当たりを繰り返していくうちに、「何か」が明確ではないまま、大学院なり手段はなんでもいいのだが、無理に深めようとしても前に進めないことにようやく気がついた。

何か、に出会うまではおもむくままに

実際に、MOTがどんなものなのか触れられる機会があったことは幸いであった。受講した結果、いまの私は、概念を深めたり構造化に考えをめぐらすことよりも、実際に手足を動かしたいことに気づくことが出来た。また、「シェアリングエコノミー」「デザイン思考」については、自分がそこまで浅くないことにも気づけた。

そう整理したらスッキリ。興味のおもむくままに複数のコミュニティに参加。どれも本格的に稼働する前であるが、とても楽しみだ。

「何か」に出会うまでは、その道の人には到底及ばないかもしれないけれど、ABCを掛け合わせてチームやコミュニティが前に進むようにすることが私に出来ることだろうと思う。


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杉之原 明子 / Akiko Suginohara
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