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「物語」を創造する生き方を

最初に断っておきます。長い記事です。

しかも今回特に文章が粗削りですので読みづらいかも…。ですが自分の中で感じたことを伝えたい…!と思いが募ったので書くことにしました。

宜しければお付き合いください。



以前このブログをお読み頂き、覚えておいでの方もいると思うのですが…。


環境問題や気候変動は技術革新で乗り越えられる、企業や政治の力によって変えられる、だから個人の小さな行動(ペットボトルではなく水筒を持ち歩く、電気をこまめに消す、慣行栽培より自然栽培の野菜を選ぶetc)は必要ない、自己満足に過ぎない―


そんな主張を行っている本に出合って、モヤモヤとした話を書きました。


当時は、グリーンエコノミーを地で行くような論には疑問を感じつつも、個人レベルの小さな変容は自己満足、という部分に引っ掛かりを覚えていました。


日常を送っていると、私一人がペットボトルを買わない生活を送っている一方で、街には沢山の自動販売機が夜も煌々と点いています。

周囲にはものすごいスピードで大量生産・消費が相変わらず続いており…。

正直、無力感を覚えることもしばしばありましたので、“自己満足”という言葉に棘が刺さったようでした。


それでもなお、私自身は、モノを粗末にしないライフスタイルに充実を感じていたこと、同じような意識を持って行動する仲間が出来たことから、例え自己満足でも続けていこうという決心を、以前の記事の結びとしておりました。



ですが最近、中学高校時代の恩師に貸していただいた本から、その自己満足かもという疑問に対する答えはもちろん、これからどのように行動すれば良いのか?というヒントを見いだせたので…以前の記事に替えて改めて書き直すこととしました。



お借りした本『未来を創造する物語』。
https://www.shinhyoron.co.jp/978-4-7948-1145-5.html
著者は環境問題に対して行動する方々を追うドキュメンタリー映画『TOMORROW』の監督だそうです(この映画も視てみたい…!)。

私の読解力、語彙力ではとても紹介しきれないと感じるので、少しでも興味ある方はぜひ読んでいただきたいです。論理的ながら詩的な部分もある美しい本だなと感じます。




結論から言えば、個人での日常生活での変容も、集団レベルでの変容もどちらも必要です。


まず、個人での行動は全体的に見れば、効果は小さいです。

しかしそうした個人の選択が積み重なり、現代のシステムは保たれています。

より安いものを選ぶ人々が多くいるからこそ、労働搾取が続いていくように。


ボイコットにより企業や政治を変化させてきた例は過去にもあります。

劣悪な環境で造られた製品を、大量の農薬により土地や人の健康を損なう農産物…等へNOを突き付けられるのです。

一方で真に良心的な企業や団体は積極的に応援します。



ただしここで注意すること…!

個人での小さな選択は、世界とどのように繋がっているのかをきちんと理解しなければならないのです。

近年では如何にSDGsに取り組んでいるか?をアピールする企業も多いですね。

しかし均質なサービスを提供するため、大量生産や大規模輸送を行う大企業は、真に持続可能となることは難しいそうです。仮にいくら店舗での節電に取り組もうと、オーガニック製品を取り入れようと…。

また、デジタル機器により脱物質化を進めようとも、機械に使われる鉱物やサーバにかかるエネルギーのために、資源の消費は相変らず加速しているそうです。


こうした事実を踏まえなければ、「自分は環境に配慮した行動をしている」などと本当の自己満足となってしまうのですね…。



また、集団の側面からも行動することだそうです。

政治も変容を迫る個人が増えなければ大きな方針転換は難しいそうです。

一方で、確かに多くの人の賛同を得られると分かっていれば、変化も起こしやすいですね。


よって個人での行動はもちろん、そこに多くの人を巻き込んでいく必要があります。



そして人の心を動かすために、本のタイトルにもある「物語」が重要なのだそうです。


ここからが少し難しかったのですが、ポイントを纏めてみました。



・私たち人間は世界を理解するために「物語」を用いてきた。

「物語」というのは宗教やプロパガンダという形を取ることもある。過去に行われた戦争では、「○○のために戦うことは尊いことだ」という認識が社会全体で行われてきた。他にも「ある人種や性別は、他よりも優れている」「○○に従うのは絶対」などの認識のもと、少数の人間が多数の人々を支配する構造が生まれてきた。


・現代においては資本主義・消費主義が世界全体を包んでいる物語と言える。

「お金があればあるほど幸せ」「生きるためには働かなくてはならない」「経済成長が大切」といった価値観は典型的な例。


・資本主義・消費主義は、自然や特定の地域から搾取を行うことで発展してきたが、それも異常気象等により行き詰まり始めている。

温暖化による農作物の不作、疫病の蔓延が起これば、現在の生活はとても保たれない。


・よって、持続可能かつ、私たちにとってより深い部分での幸せに繋がる生き方を目指すような「物語」を創り出すのが必要。

GDPといった数値、モノを大量に持ち、また消費すること、映画やSNSのようなスクリーンの世界に娯楽を見出すのではなく、本質的な人生の喜びに意識を向ける。例えば家族との時間を持つため忙しすぎる働き方を止める、他の生命にも配慮を行った農業を始める、といった人々は、新しい「物語」を創造していると言える。



以上、結局長いですが(笑)要約でした。


“「物語」を創造する”というと小難しく感じましたが、結局は本当に自分が幸せを感じることは何か?どんな生き方をしたいか?問い続けていくことなのだなと思います。


実は私自身、環境問題や人権問題に対して自分が何を出来るか?と意識し始めてから、生き生きと出来るようになりました。


例えば色々学ぶ過程で、辻信一さんや末吉里花さんの著書、『懐かしい未来』、『パパラギ』といった近代文明に疑問を投げかける本と出会い心が軽くなったのを感じます。

きっと無意識に、資本主義の元で感じていた不足感、競争心、焦り…から抜ける視点を得られたからでしょう。



「お金持ちになりたい」「もっとモノが必要」

そんな植え付けられた不足感に惑わされることなく、本当に望むことが明確になってきました。


自然の中でゆったり過ごすこと、家族や友人とのつながり、何気ない日常、そして今の自分自身に満足していられること…。

そうしたことが、私の人生で大切にしたいことです。



環境問題に取り組む、というと重々しいイメージがあるかもしれませんが、

私の場合、自分の大切なものを大切にしていく、の延長で行動しています。

そしてそれは本当にワクワクとすることなのです。




今日もありがとうございます。


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