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マッキーの構想 -1-


あらためて変顔写真集「百顔繚乱」の構想を、数回に分けて振り返ってみたいと思います。

さて、通常のポートレート撮影の場合はみなさんご存知の通り。被写体の最高の表情を独り占めできることは、撮影をするカメラマンの特権とも言えます。

男性は逞しくカッコよく、女性は艶やかに美しく。カメラを前にすると、人は「いちばん人に見られたい自分」を演じますよね。そして、これまではそうした表情をどうやったら自然に引き出せるか、アプローチを続けてきました。

ある朝、目が覚めたら思いついたのです。そう、閃きです。


「いちばん人に見られたくない顔、例えば変顔を撮れないだろうか?」


本当に閃いたのです。朝起きてズババッと。普段ならそのまま忘れてしまうところですが、なぜか頭が忘れようとしない(笑)

でも、普通に考えれば誰でもそんな顔を見せたくないでしょう。作品として公開されるとなるとなおさらです。うーん、どうしたら撮れるだろう?

そうだ! いちばん得意な「魅力的な表情」とセットなら撮らせてくれるかもしれない!

それに、結果的に「見られたい顔」と「見られたくない顔」の両方を撮影することで、人の内面や本質、心の葛藤が表現できるのではないかと考えました。

つづく

筆者:マッキー

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