読んでいるうちに、家仕事のアイデアがたくさんでてくる本
料理家・ワタナベマキの著書「整える、調(ととの)える。料理、掃除・片づけも少しずつ」はいわゆる丁寧な暮らし系列の本で、この手の本の構成になれきっている私はマンガ感覚でパラパラと読みきってしまう。
最近、スッキリと鬱抜けをし、この精神状態をキープするためにいろいろと生活を整えるためのアイデアを収集しているところだ。この本がこう、新しさにあふれていたというわけではないのだけれど、自分が気持ちよく生活していた時期に立ち返ることが出来た内容だった。
食感をばらけさせる。
献立は3日分一緒に考える。
味付けだけが料理じゃない
ディルやバジル、アルファルファをたくさん使ったサーモンのサラダを平皿にのせて、上からオリーブオイルと醤油をかけ、仕上げに黒胡椒をミルでごりごりと引くのが好きだったこと。
作り置きおかずを、手作りの木のプレートに小さく、たくさんの種類をのせ、その彩りのよさに惚れ惚れとしていたこと。
料理の色と香りを自分好みにすれば、自然と油をつかわない料理が完成し、皿を洗うのがとてもラクチンで、そんな日は充実した夜時間を過ごせていたこと。
こういう、自分の大切だった食体験を思い出すことができた。
さらに本を読みすすめていると、生活を良くするアイデアがつぎつぎと湧いてきて、ページを捲る手を何度も止め、文具をとりだしポストイットに考えを書き留めていった。
この本にはたくさんの生活のアイデアが書かれているが、同時に既に別の本で自分のモノにしてしまったアイデアも随所に存在していた。でもそれは、鬱々していた日々の中で忘れ去られてしまっていて、でもこの本を読むことで、幸せだった自分の断片を見つけることができたんじゃないかな。(大げさかな。)