下天の華 夢灯り 明智光秀攻略感想

※個人の感想ですよ~。

エロい。
以上だ!
と叫んで、琵琶湖にダイブしたい。「エロい」という表現がネオロマ的にまずいのなら、かっこ良く「淫靡」とかでもいい(余計まずくなった感)。
まあ、エロは一旦置いといて、光秀ルートは、安土に襲いかかる新たな陰謀を縦糸に、光秀とほたるの信頼関係が深まる過程を横糸に持ってきている。
本能寺で活躍したほたるだが、それでも光秀の信頼が得られていなかったと知り落ち込む。そこで、ほたるはヘッドハンティングしてきた信長の元には行かず、今まで通り光秀から命じられた任務や夜廻りに一層励む。
なんて真面目なんだ。
ともかく、信長を守りたいという気持ちは完全に一致している二人である。ただ、任務を通じてほたるは光秀を信用し尊敬に近い感情を持ちはじめるが、光秀はほたるをなかなか信じない。そこに、ほたるに一目惚れした官兵衛が絡んでくるのだ。
光秀は官兵衛に近づかれることによってほたるが色恋に浮かれ、情報を漏らしたり任務を疎かにするのではないかと危ぶむ。色には色ということで、光秀はウブなほたるに色々際どい事を言ったりやったりして、彼女の気持ちを自分に向かせようとする。気持ちを繋ぎ止めて、自分に不利を働かせないようにするためだろうと思う。
秘められたところを暴いていい?と意味深なことを言ったり、びわを剥いてほたるに食べさせ指で唇に触れた上、その指を舐めてみせたり、耳を甘噛みしたりとゲームの対象年齢を一人でガンガン引き上げる光秀。頑張りすぎだ。
中でも前述の「秘められたところ云々」のイベントは、プレイヤーが秘められた所を「どこ」と想定したかによって、エロ度が変化する仕様である(ような気がする)。貴殿らのエロガッパ具合はいかほどであっただろうか。
ちなみに私は素っ裸のほたるを想像した。普通で申し訳ない。
話がえらい勢いでずれてしまったが、ほたるは光秀によってこういう色をちょいちょい仕掛けられる。
ただ、彼女は光秀が思う以上に真っ直ぐなクソ真面目であり、忍びとして特殊な環境にあったせいかド天然でもある。
だからほたるは光秀に迫られても、「こんな事をしてくるなんて、もしや光秀様は私を好きなのでは?そんな光秀様のため、ひいては安土のために頑張ろうっと」などという考え方はしない。「信用していないから、光秀様は私を試すような真似をするのだ」と真っ先に考え落ち込む。
これは光秀にとって予想外だっただろう。
このように、恋愛事で策士キャラに勝てるのは、そいつと同じような策士タイプではない。理性と理屈を軽々と乗り越えてくる真面目で素直な天然タイプである(※個人の感想です)。光秀は色でほたるを縛るつもりが、段々と自分も彼女に惹かれていく。

そして、件の「秘められたところを暴く」イベントには続きがある。
ほたるは光秀に信じてもらえないのが悲しい、そんなに言うならてめえが言うところの秘めらたところも見せたる!と訴えるのだ。
これには光秀も驚く。自分に気持ちを向けさせる目的で仕掛けた色事を、ほたるは「自分を試すための試験的なあれこれ」と捉えていた事にようやく気づいたからだろう。
ここから先の光秀は、段々ほたるに向ける目が変わっていく。忍びの能力と志が信頼に値する上、真面目で純粋なほたる個人の姿を知ったからだ。
エロさに気を取られがちだが、この「秘められたところ云々」にほたるが言及するイベントは、かなり大きな転機だと思う。ここで初めて光秀が心底驚き、途方にくれたような顔をするからだ。何度見ても光秀のあの顔は私の語彙を奪う。やべえ、あの顔マジやべえ。

終盤、半兵衛による陰謀が明らかになっていく過程では、光秀がほたるをちゃんと信用している様子が伝わってくる。前作では信長暗殺の裏を話してもらえなかったのに、今回は信長を病に仕立てて敵を罠にかけるという策を事前にほたるに話しているからだ。
ほたるも陰謀の鍵になる偽の手紙について、光秀に全てを話す。
光秀ルートは、好きな相手と共に安土を守るという、背中合わせで共闘している感じがとてもいい。仕事上でもプライベートでも信頼しあうパートナーになれた感じがして、ほたるも幸せそうだ。

下天に限らず乙女ゲームの男というのは、頑張る努力家の女の子が好きだ。結果より先に「あいつ頑張ってんなぁ」と、逆境にも負けず努力する姿に惹かれ始めることが多い。
だが光秀の場合は、まずは信用に足る結果を出してから、ようやくその個人に惹かれるという気がする。なかなか結果を出せない努力家の可愛いドジっ子より、ばっちり結果を出すけど可愛いげのないしっかり者に好印象を抱きそうなところが光秀にはある。これがアンジェなら、彼は金の髪の女王候補より、青い瞳の女王候補に一票入れそうなタイプだ。
そして下天のヒロインほたるは、任務にまっすぐで、仕事が出来る。だからそれを光秀が認め、ほたるが認めてもらえたと知った時、二人は公私ともに手を取り合ったと言える。
ああ見えて、仕事への使命感や向き合い方が非常によく似た二人なのだ。

しかし光秀は、前作といい今回といい、土俵際でなかなかの粘りを見せる。つまり、ここに至ってもなかなかほたるに好意を伝えない。これまでの付き合いで、口に出さないとほたるがそれに気づかないことくらい解っているにも関わらずである。
光秀は策のため仕事のためならいくらでも色を操り、甘い言葉も囁くが、それが自分のプライベートに及ぶやいなや、途端に「好きだ」「愛してる」を言わなくなるタイプである。照れ屋やツンデレともまた違うが、わかりにくいタイプであることは確かだ。
しかし、ラストでついに好きだという言葉を聞くことが出来る。
前述のようにはっきりほたるに好きだと言わず、前回攻略した家康とはまた別の焦れったさを見せる光秀のところにやってくるのが官兵衛だ。
来るな!これは罠だ!
お前はこれから絶対不憫なことになる!
そうプレイヤーの全員が思ったにも関わらず、官兵衛はほたるに告白し、案の定そこに光秀が登場。官兵衛はほたるに振られた挙げ句、目の前で抱擁を見せつけられ、さらに光秀から牽制されるという展開になる。もし誰かに「当て馬ってなあに?」と問われたら、すぐにこのシーンを見せよう。

ラストは屋形船でちゅっちゅして、光秀が愛を伝え「妻になりなさい」とプロポーズ。こいつら、これからまさか船上でやるつもりじゃ(すごく揺れそう)…みたいな、やっぱり光秀らしく期待を裏切らないエロいエンディングだった。

後日談は、エンディングで結婚を匂わされたものの、忍びとして役に立てなくなるんじゃ…とか身分違いだし…とか、想いが通じた筈なのにこれからを不安に思うほたるの気持ちからスタートする。光秀の言動に散々惑わされてきたほたるなので、彼がどこまで本気なのかよくわからんという気持ちはかなり理解できる。しかもここで、光秀に想いを寄せる、絵に描いたような悪役令嬢が登場。同時に、ほたるに惚れている若侍も出てくる。
後日談だけでルートが一本できそうなボリュームのあるシナリオだった。
まあ、なんやかんやで誤解も解けお互いに焼きもちを焼いていたことがわかる。怒るというより拗ねている可愛い兄様に、ほたるからキス。
これはえらいことだ。あれだけ頑なに唇に触れられるのを拒んでいたほたるが、自分から行ったのだから。
しかも、実に忍びらしいやり方だ。
このキスは映画スパイダーマンで見たことがある。が、まさか下天でも見られるとは思わなかった。
この後、仕事で疲れてる筈なのに色々と火がついて「今夜は覚悟しろ」みたいな事を言う光秀。照れたほたるがすでに立ち去っているので、そういうシーンの描写はなかったが、
「この後、ほたるは光秀が美味しく頂きました」
とテロップが出そうな終わり方だった。
全くもって期待通り、光秀は本当に仕事が出来る男だ。

夢灯りに限らず、光秀ルートは全て「信頼」がキーになっていると思う。私は罪の華をやったばかりなので、今回、お互いが信頼しあって陰謀を暴く所は本当に良かったなぁと思った。
ただ、「信頼」とか固いことを言ったものの、それと同等以上に「エロい」という感想を持ったことも確かだ。
なにしろ、私はここですでに10回近く「エロ」という言葉を使っている。さすがに使いすぎたとは思うが、反省は特にしていない。

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