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秘境の植物「サジー」が入ったハチミツが凄かった
ハチミツ50gで1,200円也。
直径が4センチ、深さも4センチほどの小瓶に詰められていた。
ただのハチミツではない。キルギス共和国の高山でとれる「サジー」という植物の果汁がプラスされている。
このサジー、濃いオレンジ色の小さな実をつけるのだが、真冬に旬を迎えるという。しかも、水分が少なくて紫外線がきつい高山や砂漠、寒暖の差が激しい地域にも生育するので、とても生命力の強い植物として注目されているとか。そう、〝秘境で育つ植物〟なのだ。
サジー・ハチミツは、自然派好きをターゲットにした何かのフェアで売られていた。50gで1,200円というのは、厳密に言えば、50g✖️3個で3,600円。サジー・ハニーは女性の美容にもってこいの商品ということだった。
決して安くはない値段だが、フェアのテンションで目が眩んでいたのだろう、ケチな私にとっては大胆な買い物だ。自宅に帰って小瓶を手に取り、改めて「小さ!」と驚いて、夫に「このハチミツ、1,200円」と教えたら「ええー」と呆れられた。
私も、「会場の熱気に当てられちゃったなあー。高い買い物をした」と反省し、しばらくサジー・ハニーを食器棚に放置していた。
*
昨晩、私は体調の悪化を感じた。あ、このまま喉の痛みがひどくなって熱が出るパターンだ、と思い、就寝を早めにしたのだが、翌朝目覚めると喉の痛みが最高潮。うがー、痛い、熱い、発熱はいつになるだろうかと気持ちが沈んだが、ふとサジー・ハニーのことを思い出したのだった。
「そうそう、これこれ」と少量をスプーンにすくって、ゆっくり舐めた。そして、サジー・ハチミツを喉の奥へ少しずつ送り込んだ。
するとどうだろう。1時間後くらいに、変化を感じた。
「あれ! 喉の痛みが引いてきている!」と。
バイトに向かう頃にはのどの痛みはほぼ解消し、起きがけに感じた体調悪化の兆しはどこへやら。
サジー・ハニー・・・すごい。高価格なのも納得。体調を崩しかけたことをきっかけに、サジーの効能を身をもって知ることになったのだった。
これまで我が家は、冬になるとマヌカ・ハニーを常備していた。
だけど、サジー・ハニーも捨てがたい。今年は両方を常備しようかしらと、帰り道に秋風を浴びながら考えたのだった。