ジャムとの軌跡
VIRON のモーニング。パンに塗るものがこんな風にずずんと並べられると、好奇心と興奮で目が覚める。
食べ忘れはないか、どれを一番たくさん食べればよかったか、食後まで気持ちがそわそわしている。
大学生は就活の時期になると自己分析というのをやるらしいと聞いた。今まで生きてきた軌跡をよくよく振り返って今度は将来の選択に消化するために。
私はその道を通ってこなかったので、今更になって分からなくなった自分の将来をいよいよ見つめ直す。
選択肢は多いほどいいというけど、伴った経験値と本質を見る力がないならそれはただ結局何を選んでも適当なことに変わりはない。
パンに塗るジャムで冒険が出来るのはある程度味と塗る量の適性が分かっているからで、どれを食べても間違いなんてないに決まってるっていう自分とジャムとの軌跡に信頼があるから。実際どれも全部美味しかった。
これがじゃあジャムじゃなくてふりかけだったら、食だけじゃなく着る服住む街、この人あの人、自分の人生だったら、って考えを広げてみる。
これが自己分析なのか?と献血終わりの控え室で考える。自分の血液は他人任せでも分析してもらえるんだけどな。
おあとがよろし。