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自分の気持ちに正直に行動してみたら、今の仕事が向いてないってはっきりしてきた

数年前から、私にとって、自分に対して正直に生きるってどういうことなんだろうと模倣し始めた。もちろんいろんな本を読んだり、Cakesに載ってる記事を読んだり、人に話してみたり。なんでそんなことに真剣に取り組み始めたかというと、自分のしている仕事が何となくしっくりこなくて、好きな分野のはずなのにしょっちゅうストレスで蕁麻疹がでたり、上司の言動や行動に納得できないことが多かったり、そしてそんな状態が波のように少し良くなったりさらに悪くなったりが続いて、仕事以外の自分の時間にもかなり影響が出ていたから。家では主人の話すことはほとんど聞き流し。以前は好きでよくやっていたお裁縫とか編みぐるみを作ったりとかが、完全にストレス発散のためにいきなり思い立って、数日で集中して作る上げてしまうようなものになっていた。

仕事においては、自分が納得できないことでも、上司からやっといて、と言われたことや、他のチームや組織の人が「え、それは無いって」と私が思っていてもその場で反論する人がいなければ通ってしまう、という場面が多い。あるは、限られた時間の会議の間に、「要点は何なの???」という話し方で延々と時間だけを食いつぶしていく人々。役員からやっといて、と言われたことは絶対で、例え執行する予算がなくても、なんとか捻出。それでもってそのやっといて、と言われたことの内容にどんな価値があるのか、というと、大概市会議員とか郡の議員なので、彼らの地域に「私はあなたたちのためにこんなにいろいろやっているのよ」というアピールをするアイテムを作り上げている、というあたりに行き着く。私の上司たちも、そういったアピールをするのが大好きで、それが何に結び付くか、というと彼らの出世なんだと思う。目立つことをすることで、役員や組織の代表の注意を引き、そして出世するというシステムだから。目立てばいいみたい。だって彼らの話すことって中身が薄っぺらだよね、と思うから。なぜ薄っぺらかというと、自分たちで資料集めだの分析だのすることはなく、そういう中身の重い仕事は全部人任せ。彼らは最終的にまとめた情報だけを饒舌に提供するだけだから。それが彼らの仕事内容、と言われたらそれまでなんだけど。

その資料集めやら分析やら、終わりのない役員からの価値があるのかないのかわからないようなリクエスト、予算が無ければそれも工面して、他人の言ってることに「納得いかんわ~」と思いながら興味のあるふりして会議に出席してるのとか、いやんなっちゃった。

人に相談してみても、みんな異口同音で、「仕事ってそんなもんでしょ」「そんな仕事でもあるほうがいいのよ」と言う。そうなの? 私の仕事も悪くないよ、と思ってみても蕁麻疹は引かないし、お給料は我慢料、と考えてみても、だったら堪えてるのにもっと見合ったお給料くれ、と思う。

じゃあ、自分の気持ちに正直になるってどういうことかしら、と考えてみた。例えば、頼まれてもやる気のない件なら、やりたくない、と言う。会議中、あんた勝手なこと言うな、と思えば、「あなたの言ってることに同意できないよ」と言う。役員から何か仕事が回ってきても、とりあえずどういう手順で進めるか、というプランは立てるけど、それをそっくりそのまま上司に渡して、彼(ら)に責任があることを明確にする。やるかやらないかはあなたたち次第だから、私は知らんよ、という態度。こうやって書きだすと、私って一緒に仕事をやりにくいわがままな奴に聞こえるな、と思う。

そういう風に仕事に接してみたらどうなったか。

私の仕事って何の意味があるの? そしてあんたたちの仕事も何の意味があるの? だった。

会議中に言いたい放題言ってる他の組織の人に、「あなたの言ってることには同意しないし、第一要点はなんなの?」と聞き返すようになったら、この会議やプロジェクトの意義ってなによ?私がここに知ったような顔して座ってる必要ってある?と思い始め、そしたらなんだか会議なんてどうでもよくなってくる。みんな知ったような顔をして座っているけど、それ以上でもそれ以下でもなくない?と思うのだ。車の交通量の分析をしてその方法がどうのこうので、その結果の数字に対していちゃもんをつける人とか。知るか、と思う。私らのやってることって、人の命を救うわけでもなく、月に人を送るわけでもないのだ。

自分をよく見せる為に、あれをしよう、これをしようと提案してくる上司には、結局ほとんどやるのは私なので、忙しくってそんなことやってる時間ないです、やりたかったら自分でやってください。ついでにもう一人雇ってください。というようにしてみたら、関係がぎくしゃくし始めた。当たり前か。でもだから?と思うのだ。

そうやって少しづつ、自分の嫌だと思う気持ちに正直に行動し始めたら、この仕事全く向いてないよね、というところにたどり着いた。

私が働く組織は大きくて、予算も莫大だから公的機関であっても(だからよけいかとも思うけど)金と権力が大好きな人がたくさん集まってきて、その人たちが日々さらにもっと権力を肥大するためにいろいろうごめいている。そんなところで働いて、お給料は上がればうれしいが、我先にと昇進を求めているわけでなく、その為にお偉いさんに取り入ったり、ガツガツ働く気無し。

それで仕事を変えようか、と職探しをしてみたけど、同じ分野にいる限りこの状況は変わらないよね、と自覚したら、転職する気にもならない。

自分の気持ちに正直になってみたら、仕事が向いてないってわかっちゃった、ってちょっとお生憎だな、とも思う。この先どうしようかな。


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