経済の形態がさらに進化する時なのかも
(いろいろ思うことがあるから長いです)
コロナウイルス旋風が吹き荒れる中、経済に急ブレーキがかかり、失業率は二桁になり(2月の時点では3.5%ほどだったのが、その後の2週間で17%まで上がったとか。これも3月中旬の話だから、今はさらに高く、Great Depressionの時の25%を超える日も遠くないかもと懸念されている)、失業や減給のために家賃を払えなくなった人を追い出すな、というモラトリアムが考慮されたり。
そんな中、度々 イースターまでには外出自粛令を取り下げ、レストランも再オープン、ビジネスはいつも通りの就業に戻るぜ、と発言するアメリカ大統領。多くの州では外出を自粛しましょう、ということになっているけど、そんな発令をしていない州もまだ5つほどある。 確かフロリダ州の州知事は先週までフロリダのビーチの閉鎖をせず、かなり避難を浴びていた。フロリダのビーチはたくさん旅行者来るしね。 ニューオーリンズで3月の頭にあった マディ・グラ。 時期的に微妙で、まさかこんなことになるとは思っていなかった、と言ってしまえばそれまでだけど、実行したために、ルイジアナ州でも感染者の数が今どんどん増えている。 大きなカーニバルだからキャンセルしていたら、ニューオーリンズの経済は大打撃。その代価が急増する感染者の数。
外出を自粛する、レストランの営業をテイクアウトだけにする、最低必要なサービス以外は全部閉める、という決断は、短期間なら経済が落ち込むのも見込んで遂行する判断はしやすいかも。でも、3週間、1か月と長引いてくると、身近でも仕事を失くした人や、お給料が大幅に減って大変な人が出てくる。まさに一国の経済がボロボロと音を立てて崩れていく様を目の当たりにしているような気分になってくる。 実際ボロボロと崩れているんだろうけど。
そんな中、何とかしなければ、この経済ぼろ崩れ状態を食い止めなければ(でないと再選の見込みはないぜ!)!と政治家(大統領も州知事も地方議員なんかもひっくるめて)が営業再開を試みるのは十分あり得るし、一個人としても理解できる。そしてそんな無謀なことをすれば、今のスピードより急速に感染が広まって、それこそ人口の半分ワイプアウト、みたいなSF映画のようなことになるであろうことも予想可能だ。
そんなことを考えあぐねているうちに、Federal Stimulus Package(経済を振興させ、金銭的に困っている人を助けるための連邦政府からの緊急資金、とでもいうのか)が3つも可決された。4つ目も現在考慮されているといい、一体じゃあ全部でいくら連邦政府は出すわけ?とそこがよくわからないが、どうやら$2Trillionという数字に信ぴょう性がありそうである。$2Trillionって0が12個のはず。$2,000,000,000,000.2兆ドル? 日本円にすると、218,1190,0000,0000 円となる。これは218兆円、と読むのか?
こんな膨大な金、どこから捻出するの? 政府の資金って基本税金や貸し付け金に対する利子なんかで成り立ってるんじゃないの? 税金を払う国民が瀕死状態で、世界経済もガタガタになってるから、ほかの国に貸し付けてるお金の返済や利子を取り立てることってできんの? アメリカ大国に2兆ドルなんて金額が貯金んであったんならいいけど、なかったのなら、このお金ばらまいた後始末って誰がするの? そして、経済を振興させるのが目的なら、本当にこの使い方で振興するのか? 逆にインフレーション起こしてさらに経済ドツボにはまる、ってこともあり得るよね。 景気が悪くなるたびにStimulusという名のもとに政府が資金をばらまくが、一体本当にどれほどの効果があるのか。 景気復興のためではなかったけど、インフレが起きるそういう状況をつい数年前に経験しましたよ。
経済か、公共保健か?という2者選択ではなく、なおかつ、景気が落ちれば金をばらまけばいい、という考えでなく、経済も、人々の健康と安全も保障しつつ、さらに社会が全体レベルで持ち上がっていくって方向性が欲しいです。国レベルで。
このコロナのおかげで、今までの経済の成り立ち、というか私たちの日常生活が成り立っているシステムが脆いってことがむき出しになったと思う。でもNoteの記事を読んだり、Instagramのポストを見ると、たくさんの人がいろいろとアイディアを出して、シェアして、次のシステムを作り出している、という予感がする。きっとこれは日本やアメリカに限らず、地球規模で起きている現象だと思う。今、生まれつつあるこの新しいシステム、数年後に、私たちは日常の経済生活を違和感なくこの新しいシステムの上で行っているのかもしれない。予想できない事態にも柔軟に対応できるシステムだろうか。
雨と雨の境目で散歩。傘を持ってダッシュすると空に浮かび上がれると信じている息子ちゃんの姿をみて、私もシンプルになろう、と思う。