静かに迎える新年
例年なら元旦にあるローズパレードの見物の為に、12月26日から続々とキャンパーが到着する。そしてパレードのある通りのそばに何台もキャンパーが停泊しているのを見て、年末ねぇ、なんて感じていた。2021年の元旦のローズパレードはCOVID の為中止。なんでも、ローズパレードが始まって以来、中止になったのはアメリカが第二次世界大戦に参戦した年と、今年だけ、とか。そんなことを聞いて、改めてCOVIDの猛威を感じたりして。
勿論パレードがないから、大晦日の夜から始まるコロラド通り(パレードの通り道)沿いのお祭り騒ぎ、というか、年末大パーティーみたいなのもなかった。うちのアパートはそのコロラド通りから半ブロック離れたところなので、通りのお祭り騒ぎが聞こえてきて、夜中の12時にひときわ騒ぎが大きくなった時に、あ、今、年越したね、という過ごし方をしていた。大概もう眠りについたあとなんだけど、12時ごろまでは眠りが浅いから、騒ぎが大きくなる時に、薄らぼんやり起きる、という感じ。
そんなわけで、2020年の大晦日はとても静かだった。そして人も大っぴらに呼べないので、私たち3人と下に住んでる人達2人の全5名。今回は手巻き寿司にしましょう、という話だったので、準備がとても楽だった。それにちょっとお正月気分を出そうと、買ってきた黒豆とこぶ巻きも添えてみる。
錦糸卵ときゅうりの薄切りはお刺身がダメな夫用。マーケットでお買い得っぽかった鮭のぶつ切りをアボカドと混ぜたポキにしてみた。
お酒は私と下のクレイグが大好きな奈良県油長酒造の風の森。なんだかナウシカのような名前の上に、いつ飲んでも何と合わせても飲みやすくて感激するので、大晦日の為に取っておいたもの。調べてみると、この油長酒造は私の実家からも近いようで(車で行けば近そうだけど、電車だとどうなのかはわからん)、今度帰省した時はぜひ近所に行ってみたいな、と思う。酒蔵は見学させてもらえないみたいだけど。。。
そして去年(2019年)のだけど、浦霞のひやおろし。浦霞のほうから先に飲み始めたんだけど、段取りが楽だったとはいえ、どうもホストをしながらゆっくりお酒を味わう、という技をまだまだ習得してないね、私、と思った。初めの一口に、あ、飲みやすくておいしいね、と思ったけど、その先じっくり香りを楽しむとか、お刺身に合うかしら、とかうんちくくさいことをする心の余裕が無かった。
大晦日の午前中に息子ちゃんと一緒にマーケットにお刺身の盛り合わせを買いに行ったら。。。なんと、まだ朝の11時頃だっちゅうのに、お刺身コーナー、ほとんど空だった。まさかの予想外! お魚のカウンターにいるおじさんに、すみません、お刺身の盛り合わせ、これからも作って出してくれるんですか?と聞いたら、「今はそこにあるだけだ。」と言う。そら、一目瞭然だってば。。。 「で、今からまた追加で作るんですか?」と聞くと、「今じゃない、後でだ。」という。後って一体いつやねん?と聞くと、昼からだ、と言う。 昼のいつ?と、もし後で戻ってきたほうがよさそうなら、そうしようか、と思って聞いてみると、「昼過ぎだ。いつになるかは、言えない。」。。。なんちゅう融通の利かん。そして戻ってくるのも手間がかかりすぎだし、行列に並んでマーケットに入るのなんて一日に何度もやってらんないのよね、とそこにあったいくら、マグロ、鮭、(気の抜けた)ハマチを買って帰る。
その帰り、せっかく大晦日だしね、パーティー用品も買って帰りましょう、と頭に着ける飾り(豪華ならティアラと呼んでいいけど、これをティアラと呼ぶのは無礼であろう、と思ったので、ただの飾り)と、ひもを引っ張るとパンパンいうシャンパンポッパーを購入。ニセ冠はテーブルセットの余興につけてやった。
夕方5時ごろから集まり、ホウレンソウディップと野菜スティックをいただきながら、Netflix を見て、それからお寿司に移動。一段落食べた後も、なんだかんだと残り物をつまみながら結局10時ごろまで大人たちはどうでもいい話を続ける。退屈した息子ちゃんはビデオゲーム。だよね。子供の頃って大人の集まりの何が楽しいのかさっぱり理解できなかったよ、なんてことを語り合う大人たち。そんなことを覚えてはいるけど、だからって一人っきりの子供の為に自分たちの行動を変えるか、というとそうではないのだ。子供の頃、大人って自分勝手、なんて思っていたけど、いや、まさにそうなんですよ。すまんね、でもビデオゲームあってよかったよね、しかも今晩は無礼講だし。(笑)
そんな風に静かに私たちの2020年は終わりを迎えました。