無類の車好き
妊娠を知ったけど、まだ生まれてくる赤ちゃんの性別がわかっていなかったころ、思い描いていた夢がある。ある程度成長した自分の子供、今ならわかるけど、たぶん8~10歳ぐらい、と私がどんな風に過ごしているか。赤ん坊との過ごし方はいまいち想像がつかなかったんだけどね。
女の子なら、一緒にネイルサロンやヘアサロンに行ったり、お買い物に行ったり。
男の子なら、一緒に車のレースを見に行ったり、インドアレーシングコースみたいなところへ行ったり。
どっちでも楽しそうだろうな~と思っていた。
生まれてきたのは男だった。あれから10年近い。息子ちゃんは私の期待に外れず、車狂に育っている。
別に私がストリートレース好きだとか、ドリフトカーがどうの、という話をしたことはないんだけど、友達との会話やレース系ゲームを数々こなしているうちに自然と車のモデルだとか、エンジンがどうのとかいろいろ尋ねてもいないのに教えてくれるようになった。はっきり言って、息子ちゃんの話す車の話って私にはさっぱりわからない。何語?状態。言ってることが正確かどうか、確認する気もないけど。おまけに、生意気にも、「ママの乗ってるVWのジェタは公道を走るのには適してるけど、どうのこうの」などと言ってくる。公道以外走るつもりないんだよ、私は。
そんな彼は期待にもれず、Fast and Furiousシリーズにハマってくれた。(邦題はワイルド・スピードらしい) どうしても観たい、お願いだから、と言われ、そんなに真剣に頼まなくても観せたげるってば、という感じでレンタルビデオ感覚でまずはFast &Furious Tokyo Driftを観る。私も一緒に。2006年の映画だったと思う。
こんな高校生ホンマにおるんか!?!?! なんでこの高校やたらとアメ人の老け顔高校生が多い?!?!? 駐車場でたむろしているシーンで、その場にいる人達が体型からしてどう見ても日系人やろーーーーー (アジア系アメ人)とツッコミ要素が満載の楽しめる映画だった。
映画の間中、隣から車についての説明が入る。息子ちゃんから。知るかよ、興奮するのはいいが、あんたうるさいって。。。と思いながら聞き流す。
その3日後ぐらい、次はFast and Furious第一作目を観たい、というので、これも一緒に観る。
今度はロサンゼルスが舞台。ロングビーチ港かロサンゼルス港かのどちらかから始まり、ダウンタウンの少し東側のエコパーク辺りにシーンが移り、と次々と見慣れた場所が出てくるのが私にとっては楽しかった。ついでに仕事柄、トラックのタイヤとタイヤの間の隙間を車が潜り抜けていくのとか、そんなんできるわけないやん!とツッコミ、そのシーンをよく見ると、その為にトラックの荷台部分の下のクリアランスが大幅に高くなっていて、笑える~~~とツボをついてくる。
横目で息子ちゃんの反応を見ながら、ううむ、9歳児にはちょっとエロ度が高すぎるか?と思い、うぅむ、45歳児にはツッコミ場が満載過ぎるか。。。と思う。みんな若くて、アホで、ギラギラしている。
砂漠で改造車レースをしたり、対抗する中国系ギャング(ベトナム系かな?と思ったけど、アメ人オーディエンスにすればみんなアジア系ってことでまとめられるんだろう)との争いとか、いくらロサンゼルスでもいきなりバイクに乗ってショットガンもって襲いには来ないだろう!!!ととても非日常的な話だった。山道(アンジェレス・ナショナル・フォーレスト)でのレースシーンが無かったのは、予算が足らなかったのかしら、と思わずにはいられない。
これを観たのって先週の木曜ぐらいの話か? Fast and Furiousヲタクになってしまった息子ちゃんは次の映画を観たくて仕方ないらしい。それからずっと次は2Fast 2 Furiousだよね? と聞いてくる。タイトルからしてもうちょっと想像力無いの?と思えるが、私が頼んだって夫はこんな映画絶対一緒に観てくれないので、信じられ~~~~ん!!!とか言いながらも満喫しているのだ。なので実は大っぴらに息子ちゃんがFast and Furious観ようよ! と言ってくるのに喜んで対応してしまう。
そういうわけで、昨日は2Fast 2 Furiousを観た。舞台はマイアミ。またしても超こじつけな話の展開だけど、こういう映画に込み入った筋や、生きるとは?なんて哲学的な内容を求めるわけでもないので、出てくる女の子みんなやたらと露出度99%な服着てるなぁ、これがマイアミ?なんて思いながら鑑賞する。
F&Fシリーズはこの他もまだ6~9本ぐらい映画になっている。なのでしばらくF&F漬けになるのではないか、という予感が。
そんな風にのほほ~んと過ごしていたら、気が付けば息子ちゃんは自分で車の改造するような歳になっているのかも。安全運転なら乗せてもらえるのを期待する。夢かなったりかもしれない。