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アメリカならでは? 体外受精の薬を揃えるコツや苦労

2回の体外受精のための採卵をしたものの、移植まで進まず、
3回目の体外受精は2023年11月からサイクルが始まり、
2024年1月に採卵を実施するというスケジュールとなりました。

自己負担の節約ー保険のout-of-pocketの考え方

体外受精に必要な様々な注射は、保険で一部カバーされるものの、
種類も量も多いのでなかなかの出費になります。
そこで、私はなるべく12月のうちに薬を入手しようとしました。
というのも、アメリカの保険にはout-of-pocketという考え方があります。
これは1年間(1~12月)で、ある一定の金額を超えた自己負担部分は、
保険が全額カバーする、つまり支払わなくて良いというものです。
例えば、out-of-pocketが2,000ドルだったとすると、
2,000ドルに達するまでは自己負担分を支払っていきますが、
2,000ドルを超えたら自己負担はなくなります。
このout-of-pocketの枠は12月でリセットされるので、
すでに2回の採卵でout-of-pocketに達していた私としては、
12月ならば自己負担なし、1月になると、自己負担あり、
という違いがありました。

保険外の成長ホルモンが売り切れ続出

保険で一部がカバーされる薬については、
out-of-pocketを意識しながら、うまく調達できたのですが、
保険適用外で全額自己負担の成長ホルモンは入手に苦労しました。

これまで他の保険カバーの薬・注射と一緒に
Omnitropeという成長ホルモンをオーダーしていたのですが
在庫がない、と言われてしまいました。
クリニックに相談し、代替品としてZomctonを処方してもらいました。
これを持って再びZomactonをオーダーする時に、
少しでも費用を抑えようと薬局を変更したところ、
希望本数が用意できない、と言われ断られてしまいました。
しかし、粘って「ある分だけでも処方して」と主張し、
なんとか、必要本数8本のうちの2本を確保。
再び、もともとの薬局に出戻り。
ここはアプリでオンラインオーダーできるので便利なんですが、
アプリ上でオーダーしたものが翌朝「在庫がないのでキャンセル」と
一方的に取り消しに(怒)
窓口へ相談して、なんとかここでも在庫確保できる2本だけをゲット。
しかし、これでも、必要本数に足りない、どうしよう、、
と病院に相談しましたが、
「サプライチェーンの問題でどこも品不足。
 いろいろな薬局に電話するしかない
 数本成長ホルモンが足りないくらいで
 このサイクルを諦める必要はない」と冷たい対応で心が折れました。。

夫とも話し合い、
「成長ホルモンは、保険でカバーされない、
つまりサプリメントのようなもので、あった方がプラスだけど
なくても大勢に影響はないものなんだ。リラックスしよう」と
自分の気を鎮めようとしましたが、
2回失敗し、今回こそは成功したい…という思いがある分、
やっぱり気になって考えてしまいます。。

10以上の薬局へ電話・・・カナダへも

見かねた夫が片っ端から薬局へ電話しよう、と言ってくれました。
ただ電話をしてわかったのは、
やはり不妊治療で使うようなホルモン系の薬は、
特殊な薬局でしか扱っていないということ。
ようやく見つけた薬局は車で6時間の場所だったりしました。
もう1つわかったのは、カナダだと同じ薬でもだいぶ安いという事実。
アメリカの病院からカナダへは処方箋を出せない、という理由で
カナダでの購入は現実的には難しかったですが、
別の機会に、アメリカの薬価が上がりすぎて、
カナダに薬を求めるケースがある、というニュースも見かけました。

結果的に、元々使っていた薬局が容量の大きいボトルならある、
ということで、改めてクリニックに容量変更した処方箋を出してもらい、
結果的に必要本数をギリギリ確保することができました。

この成長ホルモンを揃えるために
多分1週間以上、20本以上の電話、加えてメールやりとりが続きました。
「採卵までストレスないように」と言いますが、
およそそれとは程遠い薬との戦いでした。。

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