イベント集客のためのFacebook広告 ーコンバージョンを計測するための基本設定編ー
2021/05/26 更新
FacebookのiOS 14.5アップデート対応をしていたら、いつのまにか社内でFB広告おばさんだと認識されたようで、ここ数週間でやたら質問を受けるようになりました。
プロモーションチーム以外はコンバージョンを計測せずにFB広告を出しているケースも多いことに気づき、
広告を出すならコンバージョン計測はした方が絶対良い!!と思って、
社内向けにこの記事を書いたものの、
面倒な上にわかりづらいし、これを読んだら余計やりたくなくなることに気付きました。
結果、相談を受けたチームの基本設定は私がやることにしたんですが、せっかく書いたので公開してみます。。。
たぶんわかりづらいです。。。
コンバージョンとは
コンバージョン(CV)とは、広告やWebサイトを通じてユーザーに最終的に何をして欲しいかの目標になります。
イベント集客広告の場合は、CV=参加申し込み後のThanksページへのアクセスになることがほとんどと思います。
iOS14.5問題とは
2021年4月にリリースしたiOS 14.5の影響で、Facebook広告のCV計測を行う難易度が上がりました。
特に大きい点は下記になります。
・CVページのドメインごとに8つまでしかイベント計測できない
・CVページのドメインはドメイン認証を行っている必要がある
以下は、そのための対応を含めて説明していきます。
ビジネスマネージャーで管理する
Facebook広告は個人アカウントでも出せますが、企業や組織で出稿する場合はビジネスマネージャーで管理することをおすすめします。
これは、個人アカウントに紐付けていると退職時に困ったりチームで運用しづらいっていうところもありますが、ドメイン認証が行えないためです。
また、ドメイン認証はひとつのビジネスマネージャーでしか行えないため、よっぽど事業ドメインが異ならない限りは、ひと企業でひとつのビジネスマネージャーにまとめた方が良いと思います。
そのため、広告アカウントが散在している場合は、まずはメインのビジネスマネージャーに各アカウントを集約するところからスタートになります。
ドメインあたりのコンバージョン(イベント)を8つまでに整理する
iOS 14.5の影響で1番大きい影響が、
ひとつのドメイン(サブドメインを含む)につき、8つまでしかコンバージョンイベントを登録出来ないというものです。
ここでいうドメインとは、コンバージョンページのドメインを指すので、ランディングページなどは関連ありません。
イベント専用のドメインであればさほど困らないと思いますが、他の用途でも使っているドメインの場合は、どの8つに絞るのか話し合う必要があります。
【サイボウズの場合の対応方法】
サイボウズの場合、
・kintone:https://kintone.cybozu.co.jp/
・サイボウズ Office:https://office.cybozu.co.jp/
・Cybozu Days:https://days.cybozu.co.jp/
など、多数のプロダクトやイベントで「cybozu.co.jp」ドメインを使っており、かつ1プロダクトにつき8つでも足りないほどのCVイベントが登録されていました。
そのため、全体で8つは到底難しいため、
プロダクトやイベントごとにCVページ用ドメインを別途用意し、CVページのみ別ドメインに変更する形で進めています。
ドメイン認証を行う
CVページのドメインは、ドメイン認証を行っていることが必須となります。
ドメイン認証は、自社が所有しているドメインでしか行うことができません。
そのため、集客システムのThanksページをそのまま利用している場合、CV計測が行えなくなる場合があります。
ドメイン認証の方法はアユダンテさんのコラムがわかりやすかったので貼っておきます。
ピクセルのベースコードを埋める
コンバージョンを計測するには、コンバージョンページにピクセルと呼ばれる計測用のタグを埋める必要があります。
コンバージョンページ以外にもタグを埋めることも多いですが、とりあえず最低限の設定っていうところで、そこに限定して書いてます。
①データソースを登録する
まずは「データソース」と呼ばれる分類のようなものを登録します。
Facebook ビジネスマネージャーで「イベントマネージャー」を開き、「データソースをリンク」から追加します。
コードは後からでも入手できるので、ここはひとまず最低限の設定でも大丈夫です。
②ピクセルのベースコードを入手する
作成したデータコードを選択し、「イベントを追加」から「新しいウェブサイトから」を選択します。
次に「コードを手動でインストール」を選択すると、ベースコードが確認できます。
③ベースコードをCVページに埋める
②で入手したベースコードを、Google Tag ManagerなどでCVページに埋めます。
コンバージョンイベントを登録する
コンバージョンを設定するために、さらに「イベント」を設定します。
イベントには
・標準イベント
・カスタムイベント
・カスタムコンバージョン
の3種類があって、私の解釈での違いはこんな感じです。
ベースコードの分類を細分化している場合は、標準イベントを使うのがわかりやすいと思います。
★ カスタムコンバージョンはおすすめしないです
カスタムコンバージョンは一番手軽に出来ますが、現時点での情報では避けた方がよいと思っています。
理由は、URL等の条件を後から変更したい場合、カスタムコンバージョンの作り直し→合算イベント設定の変更も必要になるためです。
■ 標準イベントの設定方法
※対象ページにベースコードがすでに埋めてあることが前提になります。
イベントマネージャーで対象となるベースコードを選択し、「イベントを追加」→「ピクセルから」を選択します。
CVページのURLの入力すると、ポップアップが開くので、どの標準イベントに登録するかを選んで設定します。
■ カスタムイベントの設定方法
カスタムイベントを追加する場合は、ピクセルのベースコードにカスタムイベントの行を追加する必要があります。
↓の、fbq('track', 'カスタムイベント名');
がそれにあたります。
<!-- Facebook Pixel Code -->
<script>
!function(f,b,e,v,n,t,s)
{if(f.fbq)return;n=f.fbq=function(){n.callMethod?
n.callMethod.apply(n,arguments):n.queue.push(arguments)};
if(!f._fbq)f._fbq=n;n.push=n;n.loaded=!0;n.version='2.0';
n.queue=[];t=b.createElement(e);t.async=!0;
t.src=v;s=b.getElementsByTagName(e)[0];
s.parentNode.insertBefore(t,s)}(window, document,'script',
'https://connect.facebook.net/en_US/fbevents.js');
fbq('init', 'ベースコードのID');
fbq('track', 'PageView');
fbq('track', 'カスタムイベント名'); // この行を追加する
</script>
<noscript><img height="1" width="1" style="display:none"
src="https://www.facebook.com/tr?id=ベースコードのID'&ev=PageView&noscript=1"
/></noscript>
<!-- End Facebook Pixel Code -->
カスタムイベントは、そのままだと最後に行う合算イベント設定が出来ないため、カスタムイベントコードを埋め終わったらカスタムコンバージョンとして登録する必要があります。
■ カスタムコンバージョンの設定方法
※対象ページにベースコードがすでに埋めてあることが前提になります。
イベントマネージャーで「カスタムコンバージョン」を選択します。
次に、「カスタムコンバージョンを作成」ボタンをクリックし、URLの条件を設定します。
カスタムイベントのカスタムコンバージョン化を行う場合は、ここでURLトラフィックではなくカスタムイベントを選択します
合算イベント設定を行う
ここまでやって、やっとiOS 14.5対応で必須の「ドメインごとにどの8イベントを計測するか」を指定する合算イベント設定ができます。
イベントマネージャーでベースコードを選択し、
「合算イベント設定」をクリックしてウェブイベントを設定します。
登録されているドメイン一覧が表示されるので、該当するCVページのドメインの行をクリックします。
「イベントを追加」をクリックし、コンバージョンを8つまで指定します。
■ 優先度について
iOS14.5でトラッキングをオプトアウトしているユーザーがひとつの広告から複数のコンバージョンをした場合、優先度の高いもの1つのみが計測されます。
そのため、重要なコンバージョンから順に指定していきます。
複数の代理店さんから出稿しているケースなど、同一のコンバージョンページで複数のイベントを登録している場合、
オプトアウトしているユーザーは、優先度の高いひとつしか計測されません。
そのため、同一ページに対するイベントはひとつに絞り、イベントをビジネスマネージャー同士で共有する運用をする必要があります。
ここまでの基本設定をやったら、
あとは広告出稿時にコンバージョンを選択するだけです!!