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Meta vs OpenAI、GIPHYをめぐり不穏な動き

Metaが買収時の7分の1以下の売却額で手放すほかなくなったGIFアニメライブラリGIPHYをShutterstockに売却。そのShutterstockとOpenAIがDALL-Eに食わせるデータ目的で提携しました。今後、DALL -EはGIFアニメライブラリ含むShutterstockのストックイメージを学習していきます。

META社がGIPHYを売却した経緯

Meta(旧Facebook)は、イギリスの競争市場庁(CMA)からGIPHYの売却を命じられました。Metaは当初、CMAの判断に反論しましたが、調査協力の不足から罰金を科され、最終的には買収撤回の命令を受けました。Metaは控訴したものの敗訴し、2022年に「GIPHYは売却される必要がある」との結論に至りました。2022年10月にCMAの決定を受け入れ、GIPHYの売却を公表しました。その後7カ月が経過し、売却が実現しました。

GIPHYの今後とShutterstockとの関係

GIPHYの売却後、MetaはShutterstockとAPI契約を締結し、引き続きGIPHYのサービスを使用可能にする予定です。これにより、GIPHYのAPIを使用しているTikTokやTwitterと同じ立場になります。また、ShutterstockはGIPHYの1万4000以上のAPI/SDKを利用してAPIエコシステムを拡大する予定でした。

GIPHYの影響力とShutterstockの計画

GIPHYは、ウェブサイトやアプリを通じて毎日13億回以上の検索を実施し、毎日150億回のメディアインプレッションを生み出す17億人のデイリーユーザーを獲得しています。Shutterstockは、これを利用してストックフォトの検索だけでなく、「カジュアルな会話」にまでGIPHYのマーケティングを拡大する予定です。

買収発表後のShutterstockの株価

2023年5月23日の買収発表後、Shutterstockの株価は約2%上昇しました。

ShutterstockのOpenAI利用計画

Shutterstockは、OpenAIの最新技術への優先アクセスを得るとともに、DALL・Eの「テキストから画像を生成する機能」をプラットフォームで活用し続けることになります。さらに、「テキストからの画像生成」に加えて合成編集機能が提供され、新たなコンテンツの生成だけでなく、Shutterstockのライブラリにある任意の画像を編集・変換して制作に活用していくことも可能となります。

GIPHYの活用とジェネレーティブAIの提供

ShutterstockがMetaから買収したGIFライブラリ・GIPHYを利用して、モバイルユーザー向けにジェネレーティブAI機能が提供されるとのことです。これにより、ShutterstockとGIPHYの膨大な利用者へ次世代のジェネレーティブAI機能を提供し、ビジュアルメディアを通じて人々の表現方法にさらなる革命をもたらすことを目指しています。

OpenAIとShutterstockの提携拡大

OpenAIとShutterstockは、2021年から続く戦略的パートナーシップの範囲を今後6年間拡大することを発表しました。この提携拡大により、OpenAIはShutterstockの持つ膨大な画像・映像・音楽ライブラリおよび関連メタデータを含むトレーニングデータにアクセスするライセンスを得ます。

提携拡大の意義

ShutterstockのCEO、ポール・ヘネシーは、この提携拡大がAI技術の革新を進めるというShutterstockの取り組みを強化し、ジェネレーティブAIの業界リーダーが選ぶデータおよび流通パートナーとしての地位を確立するものだと述べています。また、OpenAIのCOO、ブラッド・ライトキャップは、Shutterstockの高品質なコンテンツライブラリのライセンスを得られることを歓迎し、協業の拡大がイメージモデルの機能強化だけでなく、ブランドやデジタルメディア、マーケティング企業によるコンテンツ作成やアイデア変革の可能性を解き放つ力となると述べています。

あのウザいGIFアニメ、日本では使っていた人は余りいなかったような

それでも、GifアニメをDALL-Eが学習する事に意味があるのかChatGPTに聞いてみました。
筆者問:GIFアニメのGIPHYをShutterstockが買い取ったので、DALL-EがGifアニメも学習する事になるんでしょうか?Gifアニメはジャギーが目立ちますが、学習する意味あるんですか?
GPT-4返答:
ShutterstockがGIPHYを買収したことで、GIPHYのGIFアニメーションデータがShutterstockのデータセットに追加される可能性はあります。しかし、DALL-EがそのGIFアニメーションデータを学習するかどうかは、OpenAIの具体的な学習計画や目標によります。

GIFアニメーションは、その色数の制限や解像度の問題からジャギーが目立つことがありますが、それでも学習する意義はあります。その理由は以下の通りです:

  1. 多様性の向上:GIFアニメーションは、静止画とは異なる動きや表現を持つため、AIが学習するデータの多様性を向上させることができます。

  2. 動きの理解:GIFアニメーションは連続した画像から成るため、AIはこれを通じて動きや時間的な変化を理解することができます。

  3. 低解像度・低品質データの理解:GIFアニメーションはしばしば低解像度や低品質であるため、AIはこれを通じてそうしたデータを理解し、それに対応する能力を獲得することができます。

したがって、GIFアニメーションのデータを学習することは、AIの能力を全体的に向上させる可能性があります。

DALL-Eで滑らかなGIFアニメが作れるようになったら面白いかも

筆者問:何らかのメリットはあるんでしょうね。 滑らかなGIFアニメが生成できるようになったら面白いですね。 まるでショートムービーのような。
GPT-4返答:
その通りです。AIがGIFアニメーションを学習することで、より滑らかで高品質なGIFアニメーションを生成する能力を獲得する可能性があります。これは、ユーザーが短いアニメーションやショートムービーを簡単に作成できるようにするための一歩となるかもしれません。

また、AIが時間的な変化を理解することで、静止画だけでなく動画に対する理解も深まり、動画生成や編集に関するタスクでも活用できるようになる可能性があります。

これらの進歩は、クリエイティブな作業をよりアクセシブルで効率的にするだけでなく、新たな表現方法やアート形式の開拓を可能にするかもしれません。

80年代のサイケな感じのGIFアニメが容易に作れるかもしれない

DALL-Eが GIFアニメを食べると非常にサイケなものが出来上がりそうな気がします。画像が生成されていく途中ってものすごくサイケな画像なので完成に至るまでの過程の闇落ち感が半端無いような気がします。


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