クーデターを起こしたイリヤ・サツケヴァー氏もついにOpenAI取締役会に反旗を翻した。
「イリヤ・サツケヴァー氏含む500名のOpenAI社員がサム・オルトマンとグレッグ・ブロックマン氏の復帰を求める取締役会に突きつけた声明文」を添付した、注目すべき投稿の添付書類を翻訳しますね。
OpenAIの取締役会へ、
OpenAIは世界をリードするAI企業です。私たちOpenAIの従業員は、最高のモデルを開発し、この分野の新たなフロンティアに挑戦してきました。AIの安全性とガバナンスに関する私たちの研究は、世界的な基準を形成しています。私たちが作った製品は、世界中の何百万人もの人々に使われています。今まで、私たちが働き、大切にしてきたこの会社がこれほど強固な位置にあったことはありません。
サム・アルトマンを解雇し、グレッグ・ブロックマンを取締役会から外したプロセスは、これらすべての仕事を危険にさらし、私たちの使命と会社を損ないました。あなた方の行動は、OpenAIを監督する能力がないことを明らかにしました。
私たちは皆、あなた方の決定を突然知り、OpenAIのリーダーシップチームは迅速に会社を安定させるために動きました。彼らはあなた方の懸念を真剣に聞き、あらゆる面で協力しようとしました。多くの要求にもかかわらず、あなた方が告発に対して具体的な事実を書面で提供したことは一度もありません。彼らはまた、あなた方が職務を遂行する能力がなく、誠実に交渉していないことに気づきました。
リーダーシップチームは、私たちの使命、会社、ステークホルダー、従業員、公衆に最も良いサービスを提供する最も安定した道は、あなた方が辞任し、会社を安定して先導できる資格のある取締役会を設置することだと提案しました。リーダーシップはあなた方と連携し、互いに合意できる結果を見つけるために日夜働きました。しかし、あなた方の最初の決定からわずか2日で、あなた方は再び暫定CEOのミラ・ムラティを交代させ、会社の最善の利益に反しました。また、リーダーシップチームに対し、会社を破壊することが「使命に沿っている」と伝えました。
あなた方の行動は、OpenAIを監督する能力がないことを明らかにしています。私たちは、使命と従業員に対する配慮と判断が欠けている人々のために、あるいは彼らと一緒に働くことはできません。私たち署名者は、現在のすべての取締役会メンバーが辞任し、ブレット・テイラーとウィル・ハードのような2人の新しい独立リードディレクターを任命し、サム・アルトマンとグレッグ・ブロックマンを復職させない限り、OpenAIを辞め、しゃが率いる新しく発表されたマイクロソフトの子会社に参加することを選択するかもしれません。マイクロソフトは、私たちがこの新しい子会社に参加することを選ぶ場合、すべてのOpenAI従業員のためのポジションがあることを保証しています。私たちはこのステップを迫って行う予定です。
ミラ・ムラティ
ブラッド・ライトキャップ
ジェイソン・クォン
ヴォイチェフ・ザレンバ
アレック・ラッドフォード
アンナ・マカンジュ
ボブ・マクグリュー
スリニバス・ナラヤナン
チェ・チャン
リリアン・ウェン
マーク・チェン
イリヤ・サツケヴァー
21日の日本時間2時に出されたこの記事によると、声明文に署名する社員はどんどん増えてOpenAI職員約780人のうち715人が署名済み、さらに増加中との事です。
そして、イリヤ・サツケヴァー氏はXへの投稿で自分のやった事に深く後悔しています。
そのポストに対して、サム・アルトマンがハートを3つ返しています。
ブルックマン氏もハート3つを送っています。
サム・アルトマンはこの声明をだした残されたOpenAI社員代表としてミラ・ブラッドとジェイソンに感謝の意を述べています。
これは、Microsoftが苦労しないてOpenAI を手に入れる作戦だったとしか考えられない程の急展開でした。影の帝王が動いていたのかもしれません。
このOpenAI社員の請願書の件は早速ワイヤードでも記事になっています。
ここまでの経過は下記のNoteをご覧ください。