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サム・アルトマンとグレッグ・ブロックマンのポスト。OpenAIに何があった?
今朝OpenAIのトップ2人が立て続けにこの様なポストをしました。
you can grind to help secure our collective future or you can write substacks about why we are going fail
— Sam Altman (@sama) February 11, 2024
私たちの集団の未来を守るために努力することもできますし、なぜ私たちが失敗するのかについてサブスタックを書くこともできます。
you have a right to your actions,
— Sam Altman (@sama) February 11, 2024
but never to your actions' fruits.
あなたには自分の行動に対する権利がありますが、自分の行動の結果に対しては決して権利がありません。
ML abstraction design is hard in part because progress is made by people breaking through the existing abstractions. So must write code that facilitates the way things are done today while also making it easy to try out new ideas of how things could be done tomorrow.
— Greg Brockman (@gdb) February 11, 2024
ML 抽象化の設計が難しいのは、人々が既存の抽象化を突破することによって進歩するためです。そのため、今日の物事の実行を容易にすると同時に、明日の物事の実行方法に関する新しいアイデアを簡単に試せるコードを作成する必要があります。
サム・アルトマンのツイートの意味
それぞれのツイートを見てみましょう。
1つ目のツイートは、 「you can grind to help secure our collective future or you can write substacks about why we are going fail」 というものです。ここでの「grind」という言葉は、一般的には長時間にわたる努力や仕事に取り組むことを意味します。つまり、私たちの共通の未来を確保するために努力することができる、または、なぜ私たちが失敗するのかについてSubstack(ブログのようなプラットフォーム)で書くことができる、と言っています。このツイートは、行動を起こして未来に貢献することと、否定的な予測に焦点を当てて書くことの選択肢を提示しています。Sam Altmanは、前向きな行動を取ることを推奨しているようです。
2つ目のツイートは、 「you have a right to your actions, but never to your actions' fruits」 とあります。これは、インドの古典的な文献「バガヴァッド・ギータ」に由来する考え方を反映しています。自分の行動には権利があるが、その行動の結果に権利があるわけではない、という意味です。つまり、私たちは自分の行動をコントロールできるが、その結果を完全にコントロールすることはできない、という考え方です。このメッセージは、目的に向かって努力することの重要性と、結果に対する執着を手放すことの重要性を教えています。
これらのツイートは、未来に対する積極的な貢献と、結果に対する過度の期待を持たないことのバランスを促すものと解釈できます。Sam Altmanは、行動の重要性と、それによってもたらされる変化に対する健全な態度を強調しているようです。
グレッグ・ブロックマンのツイートの意味
グレッグ・ブロックマンのこのツイートは、機械学習(ML)の抽象化設計が難しい理由について述べています。具体的には、既存の抽象化を突破することで進歩が達成されるため、現在の方法を容易にしながらも、明日の新しいアイデアを試すことを容易にするコードを書く必要があると言っています。
機械学習のフィールドは非常に速いペースで進化しており、新しいアルゴリズムやアプローチが絶えず開発されています。そのため、今日効果的な方法が明日には古くなっている可能性があります。グレッグが指摘しているように、このダイナミックな環境では、現在のプラクティスをサポートしつつも、新しいアイデアや技術を簡単に実験し、採用できるようにするための柔軟性がコードに必要です。
これは、抽象化設計における重要な課題です。抽象化は、複雑なシステムをよりシンプルな部分に分解するプロセスであり、開発者がより効率的に働くことを可能にします。しかし、あまりにも厳格な抽象化は、新しい方法を試す際の障害にもなり得ます。従って、現在の作業を容易にしながらも、将来の革新を促進するための柔軟性を持たせることが重要となるわけです。
グレッグの言葉は、技術的な革新を追求する中で、既存の枠組みを超えて考え、新しい可能性に常に開かれているべきだという哲学を反映しています。そして、これは単に技術的な問題ではなく、クリエイティブな問題解決と未来志向の思考の問題でもあると言えるでしょう。
総合するとOpenAIで何が起きていた?
グレッグの言葉からは、技術開発、特に機械学習の分野において、現在の方法を支持しながらも、新しいアイデアやアプローチを試す柔軟性をコードに組み込む必要があるという課題が浮かび上がってきます。これは、技術の進化に適応し、イノベーションを促進するためには、現状に満足することなく、常に改善と革新を追求する必要があることを示しています。
一方、サムの言葉は、行動と結果の関係に焦点を当てています。私たちは自分の行動を選択し、コントロールすることができるが、その行動の結果は常に自分の手の中にあるわけではない。これは、努力や行動を通じて目標に向かって進むことの重要性を認めつつも、結果に対して過度に執着することなく、プロセス自体に価値を見出すことの大切さを教えてくれています。
OpenAI開発陣へのエール
サムの言葉は、開発チームやプロジェクトに携わる人々に対して、「物事が期待通りに進まないこともあるが、それでがっかりする必要はない。重要なのは前に進み続けることだ」というメッセージを伝えているように思えます。
この種の考え方は、特に技術開発やスタートアップの世界において非常に重要です。新しいアイデアや技術の開発には、高いリスクと不確実性が伴います。成功するかどうかは分からないし、何度も失敗することもある。だけど、そこから学び、成長し、さらに良い解決策やアイデアを模索し続けることが大切なのですね。
サムの言葉には、このような困難や挑戦に直面した時に、落胆するのではなく、それを経験として受け入れ、次のステップに向かって進むことの重要性が込められているように思えます。このメッセージは、開発チームにとっては励みになる事でしょう。
旅は続く: 基盤を更新中、ローンチは遠い?!
今日になりグレッグはこれをポストしました。
current status: installing dependencies
— Greg Brockman (@gdb) February 13, 2024
現在のステータス: 依存関係のインストール
ついに、1から構築し直している事を実況しています。陰ながらそのプロジェクトのローンチを見守るしかできませんが自分的にはパーソナライゼーション実装を切望しています。一期一会ではなく、会えば会うほどユーザーを深く知っていくGPt-4が欲しい!
GPT-4に実装予定のパーソナライゼーションについては下記のNoteに詳しく解説しましたので合わせてご覧ください。
その後Soraの発表があった!
その数日後、Soraの発表があったのですね。いや、驚きました。OpenAIの動画生成AI、Soraについては多くのNoteを書いていますので合わせてご覧ください。