武蔵美大学院卒業!ChatGPTと一緒に卒業エッセイを書いてみた
2023年3月、晴れて武蔵野美術大学大学院 造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコースを卒業しました🌸
2023年3月17日(金)は武蔵美の卒業式でした。
教授挨拶や代表挨拶等の演出の自由度が高い。学生の服装も何でもアリ。改めて自由闊達な空間は楽しくて心地が良い。
心の音を聞く
卒業式での学長の「心の音を聞け」という話が印象的でした。「意思」の「意」は心の音と書くんですね。心の音は自分にしか聞けない事で、「意」はそれでつくられます。
AI、最近ではChatGPTの能力の高さに驚き、人間の価値とは何かを問わざるを得ない時流。自分の心の音に耳を澄ましてそれを表現する事が人間の価値であり、人間らしさを作るのかもしれないな〜等、2年間の学びと重ねて思いを馳せました。
そしてこれからは自分の意思を持った上で、AIとの共存が必須だろうな〜 面白そうだしちょっと仲良くしてみるか。という事で卒業エッセイをChatGPTと一緒に書く事にしました。
いかにしてChatGPTを使って自分の意思を、自分には出来ない仕上がりで文章に残せるかやってみました。
ChatGPTと一緒に卒業エッセイを書いてみた
以下3パターンの指定×GPTのバージョン(3.5 or 4)でどこまで自分の意思が込められるか試してみました。
①簡単な状況設定+文字指定
まずはGPT3.5で。内容は概ね正しいが、実際に通っていない人でもググって想像したら書けそう。このコースで学べることの要約って感じ。
続いてGPT4。実際に通った人間の気持ちが入っていそう。未来への期待が含まれたのが良いですね。しかしまだまだ私の意思は感じられません。
次は詳細な状況設定を入れてみます。
②詳細な状況設定+文字指定
GPT3.5はまず学んだこと全てを記述する所から開始。学んだことそれぞれを補足する内容は特になし。思いっきりコピーやん?!と思いきや、2段落目ではこのコースの授業内容や教育方針もふまえていそうな内容の記述が。3段落目からは大学院の学びを通じた喜びや期待が感じられます。
GPT4では段落ごとに学んだことやそれを補足する内容が記載されました。学んだことそれぞれについて、こちらから指定していない内容も推測して書かれています。そして推測ではあるものの、人間の意思が感じられる文章になってきました。
既に私の意思として書いてもおかしくなさそうなのが怖いですw 次は自分の意思まで指定してみます。
③より詳細な状況設定+自分の意思+文字指定
GPT3.5はほとんど記載したことの羅列ですね。同じ文章が引用されている所も多数。
GPT4、短っ。笑
400文字どころか200文字位になりました。
綺麗にまとまったので、今回の卒業エッセイはこれで良しとします。🌸
しかしこんなに端的にまとめられるとは。。自分の意思さえまとまっていれば、端的な要約や正しい日本語への編集等を通じてより良い表現にしてくれるのですね。意思を作るのは自分、文章校正はChatGPT、という付き合い方が1番良い文章表現を作れそうです。
自分の意思の整理が1番難しい
実は③の「より詳細な状況設定+自分の意思+文字指定」のうち「自分の意志」を整理することに1番時間がかかりました。
学んだ人の意思を汲み取って勝手に整理してくれないかな?と試しにこんなお題も出しましたが、当たり障りのない内容になってしまいました。
新しい時代の幕開けに立つ
当たり障りのない情報はChatGPTがまとめてくれる中、何が自分の意思なのかと考える行為は「で、君はどう思うの?」とChatGPTに問われているように感じました。笑
この答えこそ私の中にしかないものでAIには答えられないものですね。
ChatGPTと一緒に卒業エッセイを作成したことで、「心の音を聞く=意思を作ること」以外は取って代わられるのではないかという危機感を感じると共に、新しい時代の幕開けも感じてワクワクしました。
時代の変化は大きいですが、武蔵美での経験をもとに心の音を大切に、長期的な視野を持って100年時代の残りの人生をより豊かに生きていきたいと思います。