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『NARU』 第9回 〜地域経済開発〜

NARU事務局のあきほです!

なりたい自分に “なる”
自分らしく生きられるように “なる”
新しいことができるように “なる”
努力が実を結ぶ(実が “なる”)
まちづくりの仲間に “なる”
ひとりひとりの “なりたい” を応援するコミュニティ『NARU』の第9回は12月10日に配信形式で行いました。

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今回は普段あまり触れる機会が少ないものの、まちづくりに携わる人にとって必ず学ぶべき重要な分野である「地域経済開発」について、みつさんに分かりやすく講義をしていただきました。


地域の資産を活かし、持続可能なまちづくりを目指して

地域の資産が増えることは、街全体を潤し、豊かさと活気をもたらします。しかし、そのためには「ビジネスの実践」を通じて、何をすれば企業が生き残り、地域経済が発展するかを理解することが重要です。まちづくりに携わる人々が企業の生存戦略を深く理解し、サポートすることが、持続可能な地域社会を築く鍵となります。


ハッピーな地元企業は街の広告塔

地元企業は、地域文化やアイデンティティの象徴であり、経済的・文化的な貢献を通じて街の広告塔となります。

例えば、愛知県豊田市は、日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車の発祥地および本社所在地として広く知られています。トヨタ自動車は、関連企業とともに市内で多くの雇用を生み出しているだけでなく、豊田市の知名度を国内外に広げる広告塔としての役割も果たしています。

企業とまちづくりは切っても切れない縁にあります。このような街の広告塔となる企業を育てることもまちづくりにおいては重要です。


地元産業の事業支援(既存企業の多様化とイノベーション)

地元企業が成長するためには、既存企業の多様化やイノベーションが必要不可欠です。しかし、多くの地域では商工会議所や青年会といった企業支援団体が十分に機能していない場合があります。そこで、現状を把握し、各企業が抱える課題をヒアリングすることで、具体的な支援策を策定することが重要です。

まず、地元にある企業の中で成長している分野と停滞している分野を分析します。その上で、それぞれの企業が現在直面している問題をヒアリングします。さらに、地元企業の全体像を把握し、企業間でのコラボレーションの可能性を探ります。他にも、ITの活用が苦手な企業に対して、事業展開の方法を提案したり、地場産業との融合を試みたりすることで、成長を促すことが期待できます。

これらの取り組みを進める上で重要なのは、企業間の対話を活性化させることです。特に、リラックスした雰囲気の場(たとえば食事会やカジュアルな交流会)を設けることで、新しいアイデアやコラボレーションのきっかけが生まれやすくなります。


地元発ベンチャーのスタートアップ支援(街がベンチャーのラボになる)

スタートアップが盛んであることは、街の持続可能な発展に欠かせません。講義では、スタートアップ支援の具体的な方法と重要性について学びました。

スタートアップ支援には、生まれたての企業に対して1からサポートするインキュベーター(保育器)や、成長の加速を支援するアクセラレーターなど、様々な段階があります。他にも、孤独な経営者がお互いに信頼関係を築いて相談し合えるようなネットワークの構築や、社会貢献を目的に、事業内容を評価して投資してくれる投資家の存在も非常に大切です。

地方経済を盛り上げるスタートアップは、徐々に成長し、失敗しても経験が地域に残るという特徴があります。街は起業家を長期的に支援し続けることで、地域経済の持続可能性を高めることができます。


地元企業の戦略的パートナーの発掘と誘致

まちづくりにおいて、コネクションを活用して地元企業の可能性を広げることは重要です。新たな市場や技術へのアクセスを提供することで、地元企業の競争力を高める機会を創出します。


感想

この講義を通じて、地域資産を活かした街づくりには、地元企業やスタートアップの支援が欠かせないことを学びました。特に、失敗を恐れない文化を醸成し、起業家を長期的に支援する体制の重要性を強く実感しました。

フィンランドのアアルト大学を訪れた際には、大学生向けのスタートアップ支援体制の充実ぶりに驚かされました。大学内には「Venture Garage」というコワーキングスペースがあり、そこでハッカソンやミニプレゼン大会、起業家による講演会などが頻繁に開催されているそうです。

これまでは、「起業するかどうかは個人の問題」と考えているところがありました。しかし、アイデアを持つ若者が起業しやすい環境が整っていることで、そのハードルが大きく下がることを感じました。


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