4.シュノーケル
2023.09.06
もともとネタとしてあったAm→Bmの2コードのループに合わせて、2人で10分近くセッション。当初は今よりもテンポが速くBPMは90でした。
セッション冒頭はかなりブルージーなギターを弾いている加藤さんですが、後半になるに連れてメロウなフレーズが増えていきます。6分以降はどのフレーズもすごく好きですね。今聴きかえすと、6:08あたりで原曲で使ってるフレーズが登場しています。
2023.11.16
セッションを録音したボイスメモをもとに、簡単なデモを作成。曲の構成、歌詞はこの時点で出来ています。2:52あたりではふざけてスーパードンキーコング2の「とげとげたるめいろ」のメロディーを弾いています。
上のデモをもとに5日後にリードギターのフレーズを決めるべくセッションを行いました。この日は他に「ターミナル」、「Spin」、「ストリート」のセッションを行ったのですが、「シュノーケル」だけまったくいいフレーズがあてられませんでした。ドラム、ベース、ギターだけである程度形になっていたので、2本目のギターが入る余地がありませんでした。
その後、9月に録ったボイスメモを聞きかえしたりして、リードギターの案を練るも、なかなかしっくりくるフレーズが見つかりません。
2024.01.06
年始のセッションでブリッジミュートとアルペジオのフレーズを入れてみたら、ハマったのでデモとして仮録音。一旦リードのフレーズの方向性が決まりました。
ただ、しばらく時間を置いてこのデモを聞きかえした時に、あまり曲としておもしろくないなと感じてしまいました。それに加えて、曲のテイストが6曲目の「ストリート」に似てしまいました。
自分がいいと思えない曲を録音していくのは気持ち的に厳しいため、アレンジを一からやり直すことにしました。
歌詞やコードの雰囲気を再度見直してみたところ、もっとテンポを遅くして、もっとダークな雰囲気を強調した方が良いのでは?という疑問が浮かんできました。そこで、BPMを70に落とし、ギターをシンセに変更し、ダークなアレンジに再構築しました。デモを作り直し、再びスタジオでセッションを行います。
2024.02.10
半年前にやったことと全く同じ作業をやり直します。ひたすら素材をループさせて、いいフレーズを探していきます。とはいえこの時点では、まだ糸口は見えてきてません。9:00くらいから熱を帯びて、仰々しいフレーズ群が顔を出しています。私もトレモロやリバースディレイなど、どのエフェクトが合うのか手探りで探しています。しかし、ハマるフレーズが見つからず、1ヶ月近く寝かせることとなります。
2024.03.29
しばらく時間を空けて、再びスタジオでフレーズ作り。BPM90のときと同じように、アルペジオでリードギターのフレーズを作っていきます。アルペジオは雰囲気として合ってるんだけど、正解ではないという印象でした。
アウトロのフレーズは突如加藤さんが弾き出してびっくりしました。自分ではギターソロを想定していたのですが、絶対にこのアレンジの方がいいです。
このデモを録った直後、もっと無機質で不気味な質感を足したいと思い、ベースをシンセに変更しました。
2024.05.02
イントロのアルペジオのフレーズを可能な限り間引いていき、メロディーを完成させました。ここまで本当に長かったです。ようやくシュノーケルのギターフレーズを確定したので、ここから録音に入っていきます。
あと、トレモロ、リバースディレイなどバッキングギターのエフェクトについてもいろいろ悩んでいましたが、最終的にはリバーブを少し深くかけることで落ち着きました。
2024.06.25
長かったアレンジの工程を終えて、ギターの録音の段階へ。このデモのリードギターの音が全然良くなくて、後日録りなおすことに。お聞きいただけるとわかるかと思いますが、音の抜けが悪いです。高円寺のリハーサルスタジオで録音したのですが、加藤さんの使ってるギターとアンプの相性が良くありませんでした。
また、このときにアウトロのドローンっぽい音(3:41〜)の音を録りました。音はピッチシフター(音程を変更、または付与させるエフェクター)とフリーズ(音を伸ばすエフェクター)で作っています。のちにシンセベースがくどく感じたので、別のものに変更しています。
まとめ
「ターミナル」は音で苦戦した曲でしたが、「シュノーケル」はアレンジで苦戦した曲でした。前回の「オブスキュア」と比較すると、デモの数の多さから、いかに試行錯誤したかが窺えるかと思います。