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10.勤勉


2023.09.06

遊びで作ったTR-808のチープなビートに合わせて、遊びでセッション。アルバムの他の曲はコード進行やBPMなど、最低限の要素が決まったうえでセッションをしていましたが、これは何も決めずにセッションしています。そもそもアルバムに入れるつもりもなく、曲作りの合間に休憩程度の気持ちでやってました。フレーズもこのとき、即興でできたものです。

ですが、思ったよりも感触がよかったので、アルバムの最後にボーナストラック的なイメージで収録することに決まりました。仮タイトルは「ハワイ」です。雰囲気をそのまんまタイトルに。

2024.01.06

9月のボイスメモを参照し、ボーカルとギター×2とビートだけの簡素なデモを作成。ギターのフレーズを作るのではなく、ボイスメモを再現するイメージで録っています。二人で一発録りをして作ったデモなので、1:10で盛大にミスっていますが、そのままにしています。

この曲はこの時点でほぼ出来上がっていました。というのも、できるだけボイスメモの時の粗さを保ったまま、アルバムに入れようと思っていたので、この曲をこれ以上作りこむのは悪手だなと思ったのです。宅録で作っている空気感が一番出ている状態のままパッケージングすることにしました

2024.08.14

半年以上寝かせ、「勤勉」以外の曲をすべて録り終えた状態で録音に臨みました。普段は先に私がギターを録り、加藤さんのギターの録音に入るのですが、この曲の録音は特殊で、まず私が1テイク録り、次に加藤さんが1テイク、その次に私のテイク、、というように、交互に録音していきました。擬似セッションみたいな感じを演出したいという狙いで、このような手法を使いました。結果的に、2テイクでいいものが録れてしまったので、あっという間に終わりました。

録音自体はすんなり終わったものの、それぞれの音が綺麗すぎることや、加藤さんのギターだけノイズがけっこう乗っていることもあり、ミックスは少し悩みました。いろいろ試したところ、ラジオっぽいエフェクトをかけたら、ボイスメモのときの質感に近づいたため、ビート、ギター、ボーカルにラジオエフェクトをかけて、ミックス作業を終えました。

ちなみに

この曲のタイトルは「ヘブンズ」の次の曲だったので、連語になるように「ドア」になる予定でした。しかし、冷静に考えていくらなんでもダサすぎるため、タイトルは変更になりました。曲調や歌詞の雰囲気や完成するまでの過程が、すごくダラダラした感じだったので、逆に「勤勉」にしました。

以上で、『Shallows』のデモ解説を終わります。お付き合いいただきありがとうございました!

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