12キーとサークルオブフィフス(五度圏)
どうも、作曲家のカスガです。
音楽理論を学ぶ前に、まずはキー(調性)について知っておく必要があります。
12キーとサークルオブフィフス(五度圏)
キー(調性)は全部で12種類あります。
これは1オクターブが12音で構成されているためです。
サークルオブフィフス(五度圏)と呼ばれる図があるので、これを見ると分かりやすいですね。
ピアノの鍵盤の数を数えると分かりますが、例えばドから1音(半音)ずつ数えて1オクターブ上のドは13音目、つまり一周して1音目に戻ります。
最初はこの図を見てもよくわからないと思いますが、まずはキーは12個あると言うことを覚えておけば大丈夫です。
キー(調性)と調号
キーが変わると、譜面上は「♯(シャープ)」または「♭(フラット)」の数が変化していきます。
サークルオブフィフスの図を見ると、左回りは#、右回りは♭が増えていくのが分かります。
以下のように考えることもできます。
#が増える = ♭が減る
♭が増える = #が減る
注意したいのは、F#メジャーキーは#6個、G♭メジャーキーは♭6個ですが、これらは同じものです。
※クラシック的には別物として扱うこともありますが、平均律を基本としたポピュラー音楽においてはこれらは同じものとして扱います。
ちなみに#と♭を7個のキーを記載する場合もありますが読みにくくなるため、特殊な場合を除いてポピュラー音楽では調号6個までで記載する場合が多いです。
・C#キー(#7つ)==> D♭キー(♭5つ)
・C♭キー(♭7つ)==> Bキー(#5つ)
調号が少ない表記の方が、圧倒的に譜面が読みやすくなります。
同主調と平行調
CメジャーキーとCマイナーキーのように、同じトニック(主音)を持つキー同士の関係を『同主調』と呼びます。
転調の技法などでもこの『同主調』を使用することがあり、以下のような関係になっています。
・メジャーをマイナーに ==> ♭を3つ増やす(#を3つ減らす)
・マイナーをメジャーに ==> ♭を3つ減らす(#を3つ増やす)
また、同じ調号を持つCメジャーキーとAマイナーキーのような関係を『平行調』と呼びます。
平行調のトニック(主音)は短3度のインターバルを持っています。
表と裏
例えばCとF#のように、反対側にあるキー同士はトライトーン(増4度)というインターバルの関係にあり、表と裏の関係となっています。
この関係は裏コードという技法でも出てくるので、後々とても重要になってきます。
転調における変化
サークルオブフィフス上で位置が近いキー同士は共通音が多く、転調した場合にあまり変化していないように感じる傾向があります。
逆に遠い位置である裏のキーへの転調では、非常に強い変化を感じます。