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#6「朝食ハラスメント」という罪滅ぼしの結末


こんにちは。49歳男性、起業して30年の経営者です。自分の失敗談、体験や考えなどを綴っています。

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平日は朝から夕方までほとんど仕事や打ち合わせで埋まっています。昼間は社内の業務、打ち合わせのオンパレード。オンラインでの打ち合わせは楽なようで簡単にアポが入ってしまう魔物です^^;

夜は経営者同士の会合や付き合いで外出、外食が続きます。気がつけば、家族と顔を合わせる時間はほとんどありません。唯一、まともにコミュニケーションを取れるのが、朝食の時間だけ。

だからこそ、僕はこの朝食を家族のために力を入れて作っています。

朝早く起き、キッチンに立つ。肉じゃがにおひたし、味噌汁、焼き魚。栄養バランスを考えながら、4品5品の「フルコース和朝食」を作る。毎日レシピを変えて、家族にしっかり食べてもらって、1日を元気にスタートしてほしい。仕事のパフォーマンスを上げるためにも、朝食は大事。これはもう僕の信念に近いのかもしれません。

ただ、、妻に言わせれば、それは「朝食ハラスメント」らしい。

「朝からそんなに食べられない。私はコーヒーとパン。軽く済ませたいの。」


そんな言葉を聞いても、つい「いやいや、ちゃんと食べないとダメだよ」「せっかく作ったんだから、ほら」とすすめてしまう。
一時期妻が作った朝食は冷凍食品のオンパレード。子供に良くない。

妻が無理して食べているのは半分分かっています。でも、僕はどうしても「食べてもらいたい」と思ってしまう。でも、妻がかったるそうに食べるのは、正直相当気分が良くないことも事実です。

「起きてすぐ食べられるわけないじゃない!」

だったら、もっと早く起きてくれ!!!!

でも、基本文句言われようとかったるそうに食べられようと、朝食は作ります。この気持ちの根底には、たぶん自己満足と罪滅ぼしがあるのだと思います。

平日は仕事にかまけて家族と過ごす時間がほとんどありません。唯一平日どこかの1日は子どものお迎えや料理、寝かしつけまでをひとりで担当する日を設けたけれど、妻に休んでほしいという気持ちの裏には、ストレスアウトして、自分に優しくしてほしい、という気持ちがあります。
「あなたもいつもありがとう」と言ってほしい。

でも、それも気づけば会社を手伝ってくれている妻の「仕事の集中日」になってしまっていました。妻は休めていなかったのです。僕は内心「オレには休みがない」とさえ思っていました。

妻からすれば食器洗い担当も「平日ほったらかしているんだから、当たり前でしょ?」位の気持ちなのかもしれません。

でも、実際、和朝食作る、片付ける、妻へコーヒーを淹れる→子供を学校まで送り届ける、、、のフルコースを毎日続けることは結構な時間的負担があることも事実です。早く片付けて仕事に出たい。これが本音ではあります。

でも、平日一緒にいられないのも事実。だから、朝食だけは、ちゃんとやりたい。いや、やらなきゃいけない。家族の健康のために、という名目で、自分の家族との時間の少なさを埋めようとしているだけかもしれません。
「これだけやっているんだから、許してほしい」という気持ちが、どこかにあるのかもしれません。

でも、、、それはあっさり残酷な結末を迎えます。

ある朝妻が爆発を起こします。

「たくさん食べてね、俺はこんなに早く起きて準備しているんだ、どう?おいしい?
・・・全部、ぜーんぶプレッシャーなの。朝から重たくいたくないの!!!構わないでほしいの!!」

罪滅ぼしのつもりが、むしろ妻への負担になっているのなら、本末転倒です。

「人として、社会人として、朝食を毎日作る人へそんな言い方間違っている!お前は何様だーーー!!」

普段のかったるそうな態度、ありがとうを言われないことへの不満。そういうものが爆発し、僕も初めて家出をしました。謝るまで戻ってやるもんか!!

結論からすると、お互いに謝って仲直りしました。うちは家出しても無視しても、どうしても会社のやりとりで会話をしなくてはならない特殊事情があるのです。

結局、大事なのは朝食の品数ではなく、家族との時間の「質」なんじゃないか。平日の夜は外食や会合があるのは仕方ない。でも、せめて朝食の時間だけは「押し付け」ではなく、家族にとって心地よい時間にすることが大切なんじゃないかと思い始めています。

さて、喧嘩明けの明日の朝食はどうすればよいのでしょう?!^^;
→結果、朝少し早く起きてもらうことに。そして、朝何を食べたいか、子どもと妻にそれぞれ聞いて、それから作ることに変えました。それも、ほっといて、と思われているのかもしれませんが^^;

少し、シンプルに。
仕事も家庭もついつい肩ひじを張ってしまいます。家庭こそリラックスする場でなくてはならないのです。

朝食はパンと目玉焼き。
起きてきた妻と子供に、今日は、これ、ねと楽な朝食もありなのかもしれません。

仕事も時には、今日はやーめた!

たまにはそれもあり。

持つべきなのは押しつけの優しさではなく、相手に寄り添う目線なのだと実感しています。

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