「脱炭素」と「地域」のnote、はじめてみます
はじめまして、山東(さんどう)です。
「脱炭素」と「地域経済」の関係について研究している者です。
さて、このnoteをはじめようと思ったきっかけは、ここ最近「脱炭素」や「地方」に関する問い合わせが多くなったからです。
まず、「脱炭素」。
これまで日本、あるいは日本政府は脱炭素にほとんど関心がないように見えていました。世界が気候変動対策で取り組みを進める中で日本はほとんど大きな動きを見せず、その分野の専門としてヤキモキしていました。
それが、2020年10月。一気に状況が変わりました。
時の菅内閣が2050年カーボンニュートラル(実質CO2ゼロ社会)を宣言したのです。
そして、2021年6月に策定された「エネルギー基本計画」では、2030年までに46%のCO2を削減する目標を掲げました。
これで脱炭素に関わる周りの情勢が一気に変わりました。
2021年に入って、これまで関心を示さなかった企業・地方自治体・学生が「脱炭素」に関心を示すようになりました。
私はこの業界に入ってまだ10年です。
それでもこの10年で技術的に大きな変化がありました。しかし、2021年の1年間は過去9年分の変化に匹敵する変化と感じています。これまでと比べ物にならない規模の「脱炭素」分野への参入者によって、その変化のスピードが急激に増しました。
一方で、新規参入者や新たに脱炭素分野を勉強する者が増えたことによって、「脱炭素」について知りたい/学びたいという人が増えたように思います。
noteを始めようと思ったのは、こういった「脱炭素」について知りたい/学びたい人、また「脱炭素」について議論をしたい人とnoteやSNSを通じて繋がりたいと思ったからです。
次に、「地域」。
この動きは2012年から始まっていました。「地方創生」です。
兵庫県西宮市出身の私は、2012年に人口2500人ほどの温泉街に移住しました。また後々説明しますが、私はそこで地域の人と地熱発電やまちづくりに取り組んできました。
その過程で、私は多くの田舎の可能性と課題に直接触れてきました。
私が移住したのは、その街の可能性を感じ、その街に惚れ込んだためでした。周りの友人や知り合いに「なぜこんな田舎に?」と言われることが多かったです。
2012年以降、地方創生で地域活性化に関する取り組みも増えました。私もその流れを活用させて頂きました。でも、それらはあくまでこれまでの地域活性化の取り組みの延長に過ぎなかったと今は思います。
それが、2020年。脱炭素と同様、状況は一変しました。
コロナ禍です。私が移住した2012年頃から、地方に移住する友人も数名いました。それが、コロナ禍を機に「リモートワーク」が当たり前になってきました。民間企業だけでなく、大学の授業もリモートである程度問題ないことを証明してしまいました。これを読んでいるみなさんも同様かと思います。
これまでわずか3時間のランチ会議のためにニューヨークに飛んでいたビジネスマンたちが、自宅でリモート会議を始めたのです。コロナ禍が落ち着いても、このワークスタイルは変わらないでしょう。往復25時間の飛行機に、NY現地の移動時間、そして、宿泊費を含めたそれらのコスト。これらによって、関係する航空会社・ホテル・周辺の飲食業界は大打撃を受けます。
これと同じことが都市部でも起きています。
もうみなさんも同様の経験をされているでしょう。一見、クリスマスや休日の人通りは変わっていないように見えても、平日の人通りは減っています。それは、通勤電車の乗降客数ではっきりと現れています。完全でなくても、部分的リモートワークが定着しつつあります。そうなると、前述の業界と同様、オフィス街周辺の経済活動の構造が根本的に大きく変わります。
さて、それではリモートするみなさんは郊外の自宅にいるのでしょうか?
これからもリモートワークが続く中で、東京に住み続ける人はどれぐらいいるのだろうか?このことについては、後々書く機会を作りたいと思います。
もうお察しかと思いますが、いまは衰退の一途をたどる地方も時代によって大きく変化すると見込んでいます。そう見込む人も増えています。
これまで不便だった田舎も、デジタル化によってその不便の度合いも小さくなりつつあります。
そんなこともあり、各地方の自治体や地域住民もなんとかしたいと取り組みが始まっているのです。ポストコロナでも勝ち残るために。
私も温泉街での取り組みに加えて、仕事の関係上、国内外の地方に行くこともあったため、「脱炭素」と合わせて「地域の取り組み」についてもnoteで扱いたいと考えています。
全くnoteの使い方に慣れていない内から、まずは書いてみようと思ってダラダラと書き綴ってしまいましたが、こんな感じで「脱炭素」と「地域」を中心に記事を増やしたいと思います。そして、同じようなテーマに関心のある方々と繋がって、今では予想できない「何か」につながればと思います。
最後に、私が好きな一枚の写真を添付して今日は終えたいと思います。
1968年、アポロ8号ミッション中に宇宙飛行士ウィリアム・アンダース氏が撮影した「Earthrise」です。