私たちが温暖化対策をしなくてはいけない理由とは
こんにちは、佐藤です。
今回は、地球環境のこと、とくに温暖化についての疑問、温暖化って本当に起こっているのか?などの情報収集をしていたところ、NASAの気温と太陽活動の関係というグラフにたどりつきました。面白そうでしたので、ちょっと調べてみました。
こちらが見つけたデータです。赤い線は1880年以降の地球の表面温度変化です。黄色い線は地球が受ける太陽のエネルギーで、1平方メートルあたりのワット(エネルギーの単位)で表したものです。
太陽エネルギーは横ばいか、低下気味になっているのに、地球の平均温度は上昇し続けています。太陽エネルギーが低くなっているのに、平均気温が上がり続けています。
地球はいつからハイブリッド化したのか!?でも、地球は寒冷化している!という声も聞こえてきます。
・地球は氷河期に向かっている
・小氷期に再突入する
というキーワードの検索をしていたときに見つけてしまいました。
果たして地球は温暖化へ向かっているのか?氷河期に向かっているのか?始めていきたいと思います。
1.地球温暖化とは何なのか?
そもそも、地球温暖化の定義をしっかり復習の意味も込めて調べますと、「地球温暖化とは、人間の活動が活性化していくにつれて、地球全体の平均気温が上昇している現象のこと。」人の営みの影響ということですね。
現在の状態は「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書(2021」)によりますと、
ということですので、現段階では温暖化の傾向にあるということです。
このグラフでは1850年からのスタートですので、急激に感じるかもしれないので、もう少し過去を参照してみましょう。
ここで分かることは、以前の4つの間氷期はすべて、現在よりも暖かい (1〜3 ℃) ということです。
現在の世界平均気温は過去最高に高い!という事では無かったということが分かります。
“なんだ、今がものすごいピークじゃないじゃん!”
とも思いましたが、まだ上昇の余裕があると思うと少し冷や汗も…
2.氷河期や小氷期は本当に来るのか?
このまま温暖化が進み1.5度を守れない場合、過去最高の記録に達してしまう事にもなりかねません!
なんか気温上昇も下降もどちらも危ないという印象が沸き起こってきましたので、本題に入りたいと思います。
現在の平均気温の位置がピークならば、ここから氷河期へ向かうというシナリオになります。
温暖化ではなく小氷期へと向かっている!温暖化はウソ!という情報も検索すると出てきた内容は大きく分けると3つになります。
太陽の黒点運動が減少している!?
太陽内部の2つの電磁波が鏡写しのように相殺し「マウンダー極小期」のようになる!?
氷河期への最大の影響は火山活動?
1.太陽の黒点運動が減少している!?
太陽の黒点の数が少なくなると地球に到達するエネルギーも小さくなる。
なぜエネルギーが少なくなるのか?「太陽の無黒点運動が長く続いているということから」ですが、昨年あたりまではたしかに太陽活動の目安となる黒点が少ない状態が続いていました。
太陽の黒点が少ない周期を極小期といいます。黒点がほとんど観測されないことを「マウンダー極小期」とも呼ばれたりしますが、この時期にロンドンのテムズ川が凍り付くなど各地で寒冷化を示唆する記録が残っています。このため、太陽黒点との関連性に紐付けたようなものが見受けられました。
ちなみに現在の元気な太陽の状態は宇宙天気予報にて確認できますので、ご興味のあるかたは是非、チェックしてみて下さい。
もう一度、図1のNASA写真を見てみましょう。
太陽の黒点運動、とても興味深いのですが、今のところ、すぐに影響が出るということはなさそうですね。
※ ただし、1988年にチェコの気象学者のV. ブッカは、「太陽活動が低下した寒冷期に偏西風が蛇行して異常気象が起きる」という考えを発表しています。
今世界中で起こっている異常気象は温暖化の影響だけではなく、太陽黒点の減少によって偏西風の蛇行減少によるものでもあるということは意識しておかなくてはならないですね。
2.太陽内部の2つの電磁波が鏡写しのように相殺し「マウンダー極小期」のようになる!?
英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授が、太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を発見したというものです。
こちらは、ジャルコヴァ教授が後日、「気候変動には言及していない」と述べていることから、あくまでも、シミュレーションからの理論であり、断言することは難しいということだろうと、日経ビジネスの記事でもまとめているように電磁波が打ち消し有ったなら、という前提が起こった場合という認識にしておいた方がよさそうです。
仮に、「マウンダー極小期」が来たとしても当時と同じ規模であるならば、産業革命前の平均気温より0.5°C、どんなに大きく見積もっても1°Cくらい低い気温です。太陽だけが原因ではなく、火山の原因も入っていますので、太陽活動が弱まったとしてもその影響は1°C未満だろう、とされていますので、温暖化が進んだ場合の影響では、あまり寒冷化しないのではないか?という見解もあります。
3.氷河期への最大の影響は火山活動?
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のレポートは、大気中を浮遊する微粒子エアロゾルが直接太陽光を反射したり、遮ったりする効果や雲形成を通じて間接的に地球を寒冷化する効果を有していることを指摘している。
火山噴火との関連を確認するため、グラフを見てみましょう。
この図によると1300年代に大きな活動があることが分かります。
これはちょうど、小氷期といわれている時期、西暦1320年頃から始まりますが、その時期と一致しています。
太陽黒点では説明が難しいとされていた時期でもあります。
その次のドルトン極少期は西暦1600年〜1850年ですが、こちらも火山活動が活発になっています。
大規模火山噴火によって噴煙が成層圏まで到達する成層圏噴火は、太陽光の遮断や地球規模の気候影響を有します。
大気中を浮遊する微粒子エアロゾルが直接太陽光を反射したり、遮ったりする効果や雲形成を通じて間接的に地球を寒冷化する効果を有していることはIPCCの報告にあった通りです。
最近では「フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山の大規模噴火」は高度20Km、成層圏までに達する噴煙があがりました。このような大規模な噴火が連続で発生すると、氷河期へのトリガーとなることになり得るということですね。
3.まとめ
今回は、私たちが温暖化対策をしなくてはいけない理由に繋がる情報としてまとめました。
地球が氷期へすすむきっかけは氷床の増加を確認する重要性が分かりました。
しかし、今、地球の北側は冬でも溶けだしているということを、以前のブログ「元マイクロソフト社長の記事「環境破壊を「甘く見る人」が2040年直面する苦難」から今を考えてみる」でも書かせて頂きましたが、氷床の下を流れる水が氷っておらず、氷床自体の動きは止まっていません。
本来の氷期の平均的な期間は約10万年です。
現在の間氷期から氷期へ移行するのに数万年かかります。
間氷期の平均的な期間は約1万-1万5千年です。
現在の間氷期は約1万1千6百年続いている状態ですので、、1万5千年まで続くとした場合、まだ数千年継続する可能性が高いですし、温暖化の影響でさらに長くなる可能性もあります。
しかし、突発的な火山の大噴火によって、氷河期へのトリガーとなることも分かりました。
まとめの項目として、太陽の活動が低かったにも関わらず、平均気温が上がっている。しかも、最近太陽が元気になってきている。
氷床は融解しており、まだ寒冷化へのシグナルは見えていない。
火山の大規模な噴火は氷河期へのトリガーとなり得る。
今のところ、氷河期が間近という懸念は置いておいていいかもしれません。
もし、地球北部の氷床が発達することが確認されたら、そこから1万年かかる氷河期が始りますので、その時は長い目線戦略を地球全体で実行していくようになるでしょう。
今はまだ、寒冷化の兆候が現れていない状況ですので、温暖化対策は意味が無いとするのも怖い状況です。
寒冷化で冷えるというのを待つには時間がかかり過ぎます。また、その逆の可能性として、太陽が活発な活動になり始めていることが分かりました。
もしかしたら、今までシミュレーションしてきた結果よりも早く、温暖化の影響が大きくなっていくかもしれません。
私たちが温暖化対策をしなくてはいけない理由とは、今できる事を実行していくことなのではないでしょうか