冬の北欧④デンマークからフィンランドへ〜ロストバゲージ〜
次の目的地、フィンランドについて
4日目の朝、荒ぶるアラームに叩き起こされ身支度を済ませてヒュッゲな世界観全開のホテルをチェックアウト。時間にして5時ごろだったように思う。
北欧の朝の風が顔に突き刺さる。旅の前にしっかりと耳まで隠れる帽子、ネックウォーマー、手袋、スノーブーツを準備してきたおかげで生身の肌は目以外はほとんど露出していない。とはいえ今から向かうフィンランドはデンマークよりさらに少し北に行ったところにある。気温も今より下がる模様。
※引用元(http://www.asahi-net.or.jp/~mf4n-nmr/hokuou.html)
フィンランド自体が南北に長く、これから向かうヘルシンキはフィンランドの南側に位置している。北上していくと北極圏に突入していくため、オーロラを本気で見ようと思う場合はそちらの方面に向かっていくらしい。北の方はラップランドと呼ばれるエリアになるらしく、これはどこかで聞いたことがあると思った。
名古屋が誇る素晴らしいサウナ施設、ウェルビーだ。ウェルビーはラップランドの世界観の再現に成功している稀有なサウナ施設である。
「ウェルビー栄に0℃レベルの水風呂が出来たらしい」ということはサウナーの間でトレンドとなった。私の記憶が正しければたしか、andropが誇るサウナアンバサダーBa前田がいち早くツアーの名古屋公演の本番日の会場入りの前の時間か何かで飛び込みに行っていた。そして入り時間の段階から恐ろしくととのっていた彼の熱弁もあって本番後に全員で行ったのが自分にとっては初体験だった。
↑ウェルビー栄の中にあるアイスサウナという名の超強冷水。
※引用元(https://www.wellbe.co.jp/sauna/lapland/)
凄かった。自分たちは名古屋のラジオ局、ZIP-FMでサウナに関する「サタデーナイトサウナ」という番組をやらせてもらっているのだが感動のあまり記念すべき初回の放送はそこでの収録とさせていただいた。
そんな極寒の地であることが予想されるフィンランドへの渡航に胸が高鳴るのであった。
フィンランド入り
コペンハーゲン、カストラップ空港にはフライトの1時間半程前に到着。
デンマークからフィンランドで国が変わるので国際便だからセオリー通り2時間前には空港に着いていた方がいいのかなと考えていた。
どうやらシェンゲン協定というものに加入しているヨーロッパの国家間での移動は国境検査がいらないというものがあるらしく、割とギリギリに行っても間に合ってしまうらしい。
とはいえ不安なので間をとって1時間半前という選択をとったが、結果的にはそれくらいでちょうど良かった。
空港で荷物を預けようとしたところなぜか異常にカウンターが混んでいる。
職員の方から「今ちょっと対応し切れないからあっちの方に荷物一杯貯まっているから置いてきて。」といった趣旨のことを言われたと感じた(リスニング力の弱さ。雰囲気でしかわからない。)ので離れたところにあるだだっ広いスペースに他の乗客同様自分の荷物にタグを付けて放置。盗まれやしないかと不安にもなったが他のみんなもそうしているからと安易な考えで置いてきた。今思えばこの辺りからなんとなく引っかかるものはあったのだが、ひとまず手続きを済ませて搭乗。
コペンハーゲンからヘルシンキまでは1時間半くらい。あっという間にフィンランド入りしてベルトコンベアの前で荷物を待っていた。
待っていた。
待っていた。
そして悠久の時が流れた
どれほど経っただろうか。朝が早かったのもあってぼーっとしていたところ、一人の女性が話しかけてきた。
「あのー、もしかして日本の方ですか、、?」
あぁそういえばそんな気がします。
「この便私も乗ってたんですけど、荷物、来ないみたいです。今日はこれからいくら待っても来ないです。来ないんです。」
え。どういうことですか!?我を取り戻す。
「カストラップ空港の方でストライキがあったみたいでこの便の荷物は一つも届かないんです。」
まじですか、、
「フィンランドには滞在されるんですか?あそこのカウンターに行って手続きをしてもらって管理の番号みたいなのをもらっておくとあとはネット上でのやりとりでホテルなり自宅なりに届けてもらうか後日空港にとりにくるかになります。カウンターの人にはHave a nice day!とか言われますけど怒らないでくださいね〜^^英語でのやり取りとか大丈夫そうですか?」
ご親切にありがとうございます!大丈夫だと思います!(大嘘)本当になんとお礼を申し上げてよいのやら!
「いえいえ、もしかしたら日本の方かなーと思って、、頑張ってくださいねー。」
そういって女神は去っていった。
彼女が現れなかった場合一体どうなっていたのだろうか。無限に待ちぼうけていたかもしれない。彼女の荷物も届いていなかったはずなのだが一体あの余裕はどこから生まれていたのだろうか。荷物がないのは由々しき事態だが彼女のスマートさに感化されて自分も冷静を装うことにした。
そうとわかれば仕方がない。言われた通りすぐ近くにあったカウンターに行くと、はいはい待ってましたよと言わんばかりの手際で手続きが進められていく。泊まる予定のホテル、帰国のタイミングや日本での連絡先などを聞かれる。
リファレンスナンバーとウェブサイトのURLを渡され、あとはこっちで荷物がどうなってるか確認してねーと言われ、最後は本当に爽やかにHave a nice day!と見送られた。
助けてサウナ
デンマークのマヒャドから私を守っていた防具達はスーツケースの中。
これからの旅は光の玉なしでゾーマと戦いに行くようなものだ。
かなりの逆境なのだが、幸い本日泊まるホテルにはサウナが併設されている予定。
これはむしろ体を冷やし尽くしてからの温浴により更なるディープリラックスを迎えろという神の思し召しだ。そう思うことによってとにかく心を保たねばならない。どうにか電車に乗り込みホテルを目指した。とにかく寒すぎて視力が再びゼロになる。ヘルシンキ入りしたばかりにも関わらずこの間の写真が全くない。視力に加えてテンションもゼロになっていたのであろう。
そしてホテルへ到着。こちらもかわいらしいインテリアや内装で俄然いい感じだったのが当然写真はない。見えていない。
自動チェックインを済ませ光の速さで部屋へ向かうのであった。
エレベーターが目的階へたどり着く。
開かれるゲート、最終コーナーを曲がって最後の直線ではもはや走り出さずにはいられない!
いい部屋じゃないか。今回の旅で一番かもしれない。
厚手のバスローブはふかふかで妙にクオリティが高い。
あれだろ、タオルとこれを持ってサウナに行くんだろ?
で、どこだサウナは!
テーブルの上に英字新聞調で洒落た施設案内が置いてあるではないか。
これを見れば書いてあるんだな!
天国への階段の在処が!!
Please notice: Saunas not in use until March 2020
つづく
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