冬の北欧デンマーク編③〜思想〜
ヒュッゲ
3日目の朝を迎えた。のだが、暗い。
当然だ。相変わらず時差という名のスタンド攻撃をくらっている私が目覚めたのはまだ日も登っていない早朝、、かと思いきや時計は8時を指している。
北欧の日の出は遅い。日本ではとっくに明るい時間でもまだ辺りは丑三つ時かというほどの暗黒。ただ街は動いている。眼下の大通りからはエンジン音がするし、向かいのオフィスでは人の気配がする。
デンマークはどこに行ってもなぜだか照明が暗い。
これには「HYGEE」というやつが大きく絡んでいるらしい。
「ヒュッゲ」と読む。
これは「心地よい時間や空間」を表しているとのこと。
とにもかくにもあちらこちらの土産屋にやたらとヒュッゲヒュッゲ書いてあるTシャツやマグネットが陳列されている。押し付けがましい気がして私も旅行中「ヒュッゲだねぇ〜あれもこれもヒュッゲだねぇ」なんて周りの誰も理解出来ないのをいいことに日本語で茶化していた。(この様な輩がヒュッゲヒュッゲ言っているから土産屋の偉い人から「全ての商品にヒュッゲってとりあえず入れとけ」とお達しがあったのかもしれない。)
と、いうこと斜め上から目線全開でヒュッゲでググって一番上に出てきた記事を拝読させて頂く。
ヒュッゲ、、めっちゃええやん、、これ普段忘れがちだけどとっても大切なことやん、、俺ももう少しヒュッゲな心で生きていこうッゲ、、と改心したのだった。
そしてヒュッゲでググると「ヒュッゲ 照明」と出てくる程にヒュッゲと照明には切っても切れない蜜月の関係がある。
心地よい空間には心地よい光、そしてちょうどいい光が欠かせない。
さらには時の移ろいを感じるためにも窓にカーテンをしない家やオフィスが多い。
実際に街を歩いていても外から丸見えなところがほとんどである。
どの家やオフィスも明るすぎない、暖色系の光に包まれていた。
とはいえ拙者、日出ずる国より参りし侍で候。もう少し光が欲しいでござる。
本日もいささか暗い気持ちのまま3日目の観光へいざ出陣。
世界一美しい美術館へ
世界一美しいという噂のルイジアナ美術館というのがコペンハーゲンから離れた郊外にあるとの情報を嗅ぎつけたので電車に乗るべく一路中央駅への途に就く。
ターミナル駅の目の前にあるチボリ公園と言う名の遊園地。
しかし私の心と空の色はヒュッゲである。
30分ほど電車に揺られ
駅を降りる。
迷わぬ様、気配を殺しながら後を追う。
到着
小ぢんまりとした入り口で名作照明がヒュッゲな出で立ちでお出迎え。
全体図
歩いているだけで楽しい。
ヒュッゲだねぇ
ミディ=クロリアン値が異常に高そうな気配を感じる少年たち。頼む。ジェダイになってヒュッゲな世界に光をもたらしておくれ。
季節により窓からの景色が変わる。
併設のカフェ。順路の中腹、ちょうどいいタイミングで現れる。まさにヒュッゲ。
ランチビュッフェがとても美味しかった。デンマークで食べた物で一番だったのだがヒュッゲに思いを馳せていたため痛恨の撮り忘れ。
ヒュッゲだねぇ
突如、ヒュッゲを超えたスケール感。
中での視界。到底ととのえるような雰囲気ではなかった。
外気浴も可能。
自転車。なぜ。
つづく
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