移管の日
移管の日
捜査が終結して
合同捜査本部が解散され
私は留置場で 拘置所に移管されるのを
待つ日々を過ごした
朝から晩まで 退屈な日が
3週間も続き、時折り
留置場担当官から お前まだいるんか?
はよ拘置所行けよ!と嫌味を言われた
犯罪が増えてる昨今
どうやら、拘置所も満員御礼のようだ。
そして、数週間後に
いよいよ、移管の日がやってきた
其々の房の前に行き
今日、移管です
お世話になりましたと挨拶をした。
そっか、元気でな
事故だけ起こさず(喧嘩)
少しでも軽い刑を貰って
1日もはやく家族の元に帰るんやで
身体だけ大事にしてな!
全身刺青のヤクザの方々
手慣れたものなのか
別れの挨拶はみんな
この内容だった。
私は、有難う御座いますと
再度 深々と挨拶をして
涙が溢れ
なかなか、挨拶をやめれなかった
留置場担当官が
もう、ええやろ
行くで!と私を留置場から
護送車まで誘導していった。
護送車に乗ると
他の警察署から移管される者が
数名乗っていた。
私は軽く会釈だけして
護送車は、大阪拘置所
通称 ダイコーに向け
発車した。