2020年のロケットスタート 迂直@荻窪
2020年の初めてのラーメンは、納得のできる店でなければならない。そう決めていたので、新年も5日目になってしまった。今日は荻窪で1日仕事である。荻窪は、昭和の頃より東京ラーメンの発信地の一つとして知られている。が、ラーメンフリークのみなさんはよくご存じの通り、平成末期に入って都内、否、日本有数の実力店の開店が相次いでいる。
この「迂直」はその中でも最も新しく、かつ筆頭格といってよい。1130開店ということで、1100には荻窪駅に着くように家を出、1110頃に店の前に着いたら、既に4人待ち。まあ、この程度の待ち数ならばと思ったら、なにやら案内が書いてある。
100mほど離れた場所に待機場所があるという。行ってみると、既に10人ほどの行列。ううむ、始業時刻を考えると、今回は諦めざるをえないか、と思ったら、店員さんが来て、準備ができたと言って、案内を始めた。これならばと最後尾につく。
待ち時間は「お品書き」で予習し、さらに田嶋陽子『愛という名の支配』(新潮文庫)を読む。山内マリコ氏の解説が熱い。
1150頃店の前まで来るように案内される。1200頃に入店し、1210頃にいわゆる「着丼」。最初に店の前に来てからちょうど1時間ほど。これはしかしおそらくこの店を訪れる際にはかなり効率のよい部類に入るのだろう。
「鰹昆布出汁醤油つけ麺 特製」並びに「ゴロ肉玉ごはん」を注文した。たっぷりの出汁に浸かった麺が輝きがまぶしい。店の勧めに従い、初めはつけ汁につけず麺をそのままに食す。小麦の匂い、麺の舌触り、出汁の味わい、后の位も何にかはせむ。
チャーシューもすばらしい。肉そのものではないか。正直にいうと、私はつけ汁につけるよりも鰹昆布出汁から直接麺を食べた方が好みだったのだが、最後に店の勧めにより出汁をつけ汁に入れて飲んだら、これがまたえも言われぬ風味てあった。
後で気づいたのだが、この店があるのは、かつて昭和の時代から荻窪のラーメンシーンを支え続け、平成の終わりに惜しまれつつ店を閉じた大名店「三益」のあったところであった。私も1度だけ訪れて、「開化丼」を食したことがあった。この場所がこのようにして引き継がれることはたいへん喜ばしいことである。
2020年の私のラーメンシーンは、ロケットスタートを切った。
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