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路線バス周遊パスでゆく 綱渡り沖縄 最終日 勝連城跡→辺野古

ここまで、「綱渡り」というほどには切迫感のない旅が続いていましたが、最終日が一番大変でした。

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まず朝起きて散歩。

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宿の目の前のビーチは残念ながら工事中。それは予約時には知っていたことでしたが。

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誰もいない朝のアメリカンビレッジもなかなか趣深いのですよ。

宿に戻って朝食。

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この後、フルーツとデザートも美味しくいただきました。

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バスのルートマップでこの日のルートを検討し、9時頃に宿を出る。

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さらば北谷美浜アメリカンビレッジ!本当にすばらしい街だ。必ずまた!

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目的地は勝連城跡で、アメリカンビレッジよりも北の方角にありますから、宿の最寄りバス停である「美浜アメリカンビレッジ南口」では、南北に伸びる道路の西側のバス停でバスを待っていたのですね。で、バスに乗ると、運転手から「どちらに行かれますか?」と聞かれました。この旅でそんな風に聞かれたのは初めてでした。私は「コザ方面へ」と答えると、それは逆側のバス停ですよ、と教えてくれました。

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いったん南に進んでから北上するのか。ルートマップをきちんと見ていませんでしたね。これは助かりました。しかもその直後にコザに向かうバスがきました。

ということで、「美浜アメリカンビレッジ南口」バス停を0927に発車する琉球バス交通62番中部線(読谷バスターミナル行)で、まずは「コザ」バス停へ。

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「コザ」バス停に着いたのは1000ちょっと過ぎ。「ジョルダン乗換案内」の示すところによれば、乗り換えたかったバスは既に発車してしまっています。しかし、1010頃になって、乗りたかったバスが到着。遅延していたのです。

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沖縄の路線バスなら、便利な「バスロケーションシステム」があるじゃんと思うかもしれませんが、いや、あれはやはり使い慣れてないと厳しいですよね。「上り」「下り」といわれても、どっちなのか直感的にわからないしなあ。

「コザ」バス停から沖縄バス52番与勝線(屋慶名バスターミナル行)に乗り換え、「浜屋入口」バス停て下車。

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降りる時に運転手に「ここでよろしいですか?」と声をかけられました。その意図が、「勝連城跡ならここより近いバス停がありますよ」ということであるのは察しがつきました。が、ルートマップだと「浜屋入口」バス停が勝連城跡に一番近いバス停に見え、既に降りる体勢になってしまっていたので、はい、と答えました。ルートマップには全てのバス停が記されているわけではないんですよねえ。後で気がつきましたが。

ということで、また600mほど上り坂を登る。

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私は現地に行くまで知りませんでしたが、勝連城跡の近くには、「あまわりパーク」という歴史文化施設が10月にオープンしたばかりでした。

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トイレがすごくキレイ。

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オープン記念で入館無料でした。

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資料館内は撮影OK。

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私は知りませんでしたが、阿麻和利(あまわり)という人は、勝連城を根拠地とした琉球王国成立期の按司(豪族)とか。第6代国王尚泰久(万国津梁の鐘で知られる彼)に反乱を起こして敗北したそうです。

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今後も施設整備が進むそうで、ここは楽しみですね。本島東海岸は西海岸に比べると地味な感じでしたが、ここは東海岸観光の拠点になれるな。

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勝連城跡もこの日は入場無料でした。

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この日は晴れていましたが、雨が降ったときに登るのは流石に恐いでしょうね。

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ううむ、良い眺め。

ここで昼食時間。

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勝連城跡からほど近い「daisaku」というピザ屋さんに目をつけていたのですが、テイクアウト専門という情報は見逃していました。

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そこから1kmほど、地元スーパー「タウンプラザかねひで よかつ阿麻和利市場」のある丘を徒歩で越えて、「カフェ食堂さく山」へ。

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到着時には既に次のバスまでの時間的余裕があまりなく、にも関わらずチキンカツカレーに手作りガトーショコラまでつけてしまって何やってんだオレは!?って感じでしたが、しかしこのガトーショコラは美味しかった。

で、この後思わぬ事態に。

最寄りバス停まで、auナビウォークだと徒歩3分ほどということだったので、なんとかガトーショコラを楽しめるなと思ったのですが、店を出て、グーグルマップでバス停までのルートを検索したら、徒歩9分の表示!え?何かの間違いでは?と、何度検索しても同じ結果に。auナビウォークの方をよくよく見てみたら、店の場所が実際とは全然違うじゃん!またやられた!

もはや直近のバスは諦めざるを得ない。仕方がない。

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せっかく時間ができたので、周りの風景など楽しみつつ、次のバスを待つも、なぜか来ず。1309のバスを逃し、次は1337発だったはずなのですが。しかも「バスロケーションシステム」で調べるとなんと既に通過!?は?え?バス停も道路も目の前にあるよ?見逃すなんてことある?この間、行き先の違う他のバスはほぼ定刻通りに来ていました。どうもおかしい。

で、次の1408のバスも来ず。しかし起こっている事態のヒントは掴みました。しかも絶望的なヒントを。

私は「セブンイレブンうるま勝連平安名店」の北西にある「与那城」バス停でバスを待っていました。そうするようにナビが教えたからです。ところが、バスが来るはずの1408頃、目の前の道路の先にある与那城交差点を、それらしきバスが通過したのです。

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目の前の道路ではなく、それと交差する道を、です。

恐ろしいことに気がつきました。まさかと思い、セブンイレブンの南西側の道に出てみると、そこには「与那城」バス停が!

最悪だ!!!しかもこの時、スマホの電池が切れかけていました。ポータブル充電器は当然持ち歩いているのですが、どうも寿命らしい、ということに、この旅の最中に気づきました。充電はされますが、スピードがすごく遅い。今まで3年使ってきたもので、4年は使えるかなと思っていたのですが、あまかったようです。セブンイレブン北西側の「与那城」バス停の時刻表にも、1337、1408発のバスの標示はあったのですが、ワナでしたね。

次のバスは1433。それに乗って辺野古に行っても滞在できる時間は30分ほど。スマホの電池も危ういし、ここはこのまま那覇市街に行き、帰りの飛行機出発時刻まで無難に過ごすか……。

否、ダメだ。せっかくここまで来たのだ。辺野古なんて、次にいつ行けるかわからぬ。滞在30分でも良いじゃないか。

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1433にセブンイレブン南西側「与那城」バス停を発車した沖縄バス27番屋慶名線(那覇バスターミナル行)に乗り、「安慶名」バス停で沖縄バス77番名護東線(名護バスターミナル行)に乗り換えて、辺野古へ。途中のバスの車窓から見える海も街もすばらしく、乗ってくる下校途中の小学生やら高校生やらに挨拶したくなりました。

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辺野古。ついに来た。到着は1630頃。着いて知ったのですが、市街地はバス停から坂を登ったところ。時間をさらに削られる。

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辺野古、あの辺野古の市街地に到着。来た痕跡を残すべく、市街地入口にある「パーラーキヨタ」に入る。ここ以外に時間的な選択肢はありません。

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店に入ると、この店とこの街に実に相応しい気怠げな雰囲気を纏った女性(私はこの表現をなんの屈折もなく100%肯定的な意味で使っています。読者にはご理解いただけるはず)がカウンターにいたので、そのおねえさん(と呼ぶのが最も相応しい)にチキンバーガーとポテトを注文。10分くらいかかるということだったので、ならば外に出ていていいかと許可をもらう。

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この街の出身者である黒木メイサ大先生がよく通ったという「イタリアンレストラン」という店。この日が定休日であることは事前に知っていました。開いていても入っている時間はなかった。

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いやあ、辺野古、すばらしい。来てよかった。「キヨタ」でおねえさんからできたてのチキンバーガーとポテトを受け取り、「沖縄高専入口」バス停へ。

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こちらのバス停の方が「辺野古」バス停より辺野古市街地に近いことは現地で知りました。ところが、「バスロケーションシステム」によれば、乗ろうと思っていたバスが40分以上の遅延!どういうこと?このままでは帰りの飛行機に間に合うかどうか……。逆方向のバス停から那覇空港に向かうルートもありましたが、そちらも20分ほどの遅延。ううむ、現時点では間に合うが、今後さらに遅れれば確実ではない……。

ここで、「周遊パス」の使える路線バスのみで那覇空港に向かうという考えを放棄。西の方「世冨慶」バス停に向かい、そこから高速バス「やんばる急行バス」を使うことを決断。

沖縄MaaS」というサイトからチケットが買えるそうなのですが、スマホの電池があまりない!まあでも仕方がない。冷静になって考えれば、バス乗車時に普通に現金で支払えばよかったのですが、とにかく焦っていてそういう判断ができず、電池を気にしながらサイトにアクセス。

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ポテトをバスに持ち込むのは匂いがしてご迷惑なので、バス停で食べることに。高専生と思われる男子学生がバス停にいたので、分けてあげれば良かったか。

「沖縄高専入口」バス停から沖縄バス77番名護東線(名護バスターミナル行)に乗り、「世冨慶」バス停へ。

途中、今年世界自然遺産に登録されたやんばるの森の縁みたいなところを通るのですが、夕方という時間帯も手伝ってか、とにかく、畏怖を感じさせる「深さ」なのです。スマホの電池が気になって写真は取りませんでしたが、宗教的な畏れを感じさせられました。あの森に分け入るなんて、私にできるだろうか。

「世冨慶」バス停着。

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やんばる急行バスの到着は1808で、20分ほど余裕がありました。やれやれ。大丈夫だ。

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ところがこのバスがまた20分ほどの遅延。いやあ、勘弁してくれ……。

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定刻通りなら那覇空港国内線ターミナルに1953着ですが、この時点で20分遅れか……。私の乗る羽田行き飛行機は2045発。

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伊芸サービスエリアでの休憩時間にも焦りが増す。

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2010頃那覇空港国内線ターミナル着。やれやれ、間に合ったな。

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この2年間に、那覇空港にも自動荷物預かり機が導入されました。これは便利ですよね。しかし半袖から着替えるのを忘れてカバンを預けてしまいました。まあいいさ。

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空港で「キヨタ」のチキンバーガーを、さんぴん茶で流し込む。旨い。

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ありがとう沖縄。今回も本当に完璧な旅だった。

次は2年後か。そんなに待てるかな?

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羽田着。長袖に着替える間もなく京急に乗り込み、家路に就きました。

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