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極私的、文化の日

今週火曜日にときわ台の「本屋イトマイ」で購入した木下龍也・鈴木晴香の相聞歌『荻窪メリーゴーランド』があまりにもすばらしく、金曜日の本日、珍しく1800に終業になった勢いを駆って荻窪「本屋Title」で特装版を買う。


もうね、この表紙の写真だけでね、荻窪関係者は涙しますよね。この写真のね、左手のすずらん通りにはね、町中華の最高峰「中華徳大」があるんですよ!写真右手にあったバッティングセンターは、惜しまれながらも今春閉業しました!


『荻窪メリーゴーランド』、「イトマイ」でペラペラめくったときには、なんで1ページ1首?このスペース必要?と思ったが、情趣を解さぬこと甚だしかったな。興ざめにも程があるというものだ。このスペースは必須でしょ。紙にしかできないことをやっていますよね。左のページの1首など、待賢門院堀河にぜひ詠んでほしいものだ。


荻窪に職場を置きながら、「本屋Title」になかなか足を運ぶ機会がないのは、物理的距離による。職場から青梅街道一本だが、徒歩だと往復に20分以上かかる。サラリーマンの法定休憩時間は60分だから、これはなかなか酷しい。しかも私の普段の終業時刻は2200である。


目的のものだけ買ってサクッと帰っても良かったが、せっかくあの「Title」に久しぶりに来たのだから、選書の名人芸を堪能させていただき、合わせて雨宮まみ『東京を生きる』を購入。




何度か言及しているが、彼女と私は生年月日が1日違いで、彼女の方が1日早い。

それにしても、こうして並べて置けるのも、紙の本ならではだな。モノとしての本は衰退しても滅びることはないだろう。

荻窪から中央線に乗り、新宿ベルクで1杯引っ掛け、湘南新宿ラインで池袋。



2年前、東武東上線沿線に引っ越すまで、東京生活四半世紀でも池袋とはほとんど無縁だったが、つい先日、「ハレザ池袋」を訪れ、この界隈がすっかり気に入ってしまった。で、ハレザ裏にあるあの高名なラーメン屋を訪れた。


この店は、2002年の大晦日に放送された日テレのラーメンランキングに関するスペシャル番組で1位となったことで知られている。私も新潟の実家のテレビで見た記憶がけっこう鮮明に残っている。この国のラーメンシーンが「食べログ期」に入る以前の、テレビのグルメランキング番組最後の光芒と言ってよい。


あれ、高田馬場にあるのでは?と思った方もおられるだろうが、現在はいくつかの支店をもっている。この店、場所がいいのを好感し久しぶりに食べたが、その堕落ぶりに憮然となった。何だこの味玉は?この私が誰だか知っているのか!と、俺の中の海原雄山ががなりあげる。


口直しに近くのベローチェ東池袋一丁目店でコーヒーゼリーを食す。こここそが現在の私最大のお気に入りベローチェ。


と、プレミアム感でいっぱいのFRIDAY NIGHTだが、実際には明日も明後日も仕事である。しかも残業は確実な情勢。


だが、今日は文化の日だな。実に俺らしい文化の日だ。

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