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水瓶座新月 2025年1月29日
水瓶座9度で新月。
同じ水瓶座の1度辺りで、水星と冥王星が合になっている。
新月とも緩く合。
水瓶座に入って間もない、新しいエネルギーに満ち満ちている冥王星。
激変、急変、破壊的変革、死と再生をもたらすと言われる冥王星に知性を象徴する水星が重なる。風の新時代を表す水瓶座で。個の知性を表す水星が全体の激変に直接触れる瞬間。
今まで持っていた考え方が激変する。
そうなるような事象が起こって、意識が変わり、人生の方向性が変わる。
まま読むとそんな感じだけど、せっかくの節目だから、もっと深めてみたい。
そもそも知性とは何なのか。
考え方と知性は、だいぶ違うものだと思う。
考え方、意見、固定観念、思い込み、思考パターンなどと呼ばれるものは、知性の産物で、知性そのものじゃない、と思う。
知性と言う、なぜか生まれつき全員に備わっている機能を働かせた結果、『生まれてきた何かを言葉で表現したもの』が考え方・思考と呼ばれている。
過去に生まれた『モノ』で、それ自体は生きていない。
知性はそれらを生み出す『機能』で、人間の意識の中で生きている。
そんなふうに、感じる。
知性の基本の最も重要な働きは、ありのままをありのままに、クリアーに認識することだろうと思う。
それが何であれ、それそのものをちゃんと見て、とらえる。
そうして初めてそれが何かわかる。
わかって初めて、それにどう対応したら良いかわかり始める。
めんどくさいけど、わかると言うのはそういうものだと思う。
知性が働いていれば、今目の前で何が起こっているかわかる可能性が高い。
考え方、意見、思考など、過去のある瞬間に知性が生み出した産物を、いつまでも流用しているのが多くの現代人かもしれない。
かなり前から言われていることだけど。
書店では大量のノウハウ、メソッド本が並び続けている。
自分の知性さえ使っていない、誰かの知性の過去の産物をたくさん覚えていることが、世渡りに便利になっている。
さして大切でないことならノウハウを使うのは便利だ。
でもそれに慣れて、慣れきってしまうと、自分の知性が眠ってしまうんじゃないか、と思う。外部にすでにある正解を取り入れて使ってばかりいると、例えそれが正解で良い結果を生見続けてくれるとしても、自分の中の何か重要なものが死んでいく感覚にならないか。
何かに対処するのに、みんな似たようなマニュアル使っているから、社会全体の精神性が閉塞している可能性はないか。
個人の体験から生まれた考え方であっても、過去の体験から生まれたモノであることに変わりはないから、今でもそれを流用していて不便はないか。
もしかすると自分が過去の認識パターンを繰り返していると気づいていないかもしれない。
過去の体験から生まれた認識には、たいていその体験時に感じた感情パターンがセットになっている。
だから、その認識パターンを使うたびに懐かしい感情を感じることになる。
良い心地か嫌な心地かは関係ない。
リアルに感じるから、そうでない現実もそうだと思ってしまうことがある。
だから他者との関わりで誤認が生じ、噛み合わない現象が起こるのではないか。
今、目の前で、この社会、この世界で起こっていることを、あるいは、もっと大切なのは、自分の中で起こっていることをありのままに認識していくのが『知性を使えている』ってことじゃないか、と思う。
そして、いつも自然に知性が使えていれば、特定の考え方や意見を持っている必要もないかもしれない。
その場その場で必要なことは知性が示してくれるから。
そうなると難しいと言われている『考え方を変えること』が、そもそも問題ではなくなるかもしれない。
変えるも変えないも、固定的な考え方を持たずに、クリアーな知性が働いているのだから。それ良いなあ。
知性はありのままを良悪判断無しに見極める力だから、やさしい。
本来の知性はやさしいものだ。
今の水星のエネルギーも軽やかで、やさしい。
良い悪い、損得、価値の上下の判断は知性そのものの働きではなく、人類が集合無意識全体で持ってるエゴパターンではないか。
みんなで長い時間かけて、体験を積み重ねて強化してきた思考パターン。
そういうパターンを冥王星が解除する手伝いをしてくれる。
水星の本来の力を感じて、自分の知性を意識して、世界であろうと自分の内面であろうとありのままを認識していく。
そこからすべてが始まる。
集合無意識から自由になっていく。
みんながそうでも自分は自分にとって大切なものを選ぶ。
そういう知性の動きの新たな始まりのように感じる。
この新月には、ほぼ全部の惑星が関わってこの激変のスタートのひとつの節目をサポートしているように見えるアスペクトだ。
水星・土星とは離れて、水瓶座17度に位置する小惑星カリクローが新月とゆるゆるで合。そのカリクローは牡羊座のカイロンとセクスタイル。
カリクローのエネルギーは、そこにいるだけでいつの間にか癒されている、何を言うでもなく、するでもないのに、そのエネルギーに触れているだけで静かに自然に癒されている、というもの。
カリクローはカイロンの妻と言われ、2つで男性性女性性のバランスをとるツインヒーリング惑星。それがふわっと共鳴している。
12星座の始まりである牡羊座に位置するカイロンは、生まれたての赤子のように、ただ自分でいる、それでOKだってところに戻ろうと誘っている気がする。
今はいろいろ至らない点があるけれど、その自分で良いのだ、その自分からスタートしよう、人は常に変わっていく生き物だから。
ありのままの自分の状態を認識して、それを否定も攻撃もせず、強制的に矯正もせず、いつも見つめて理解していく。
自然に変わっていく過程をずっと見続ける。
牡羊座カイロン、水瓶座カリクローが癒しの側面から、そんな後押しをしている気がする。
魚座では土星・金星・海王星・ドラゴンヘッドがダンゴのなっていて、膨大な愛を放射し顕現させている感じがする。とてつもなくやさしい。そのやさしいダンゴと牡牛座の天王星、蟹座の火星、水瓶座の冥王星・水星がクレイドルを形成している。
双子座の木星も新月と冥王星・水星に直接トライン。
なんとか、やさしいエネルギーで調整して、激変の衝撃を和らげてあげたい。
何があっても、これから起こっても、絶対大丈夫。
みんなで守って、サポートしているから。
そんなふうに空が言っているように感じる新月チャートでした。