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【おさらい編】いきます! あなたの大切な人の「アイデンティティ」を守る「お食事の要件」
久しぶりに、ゆっくり過ごさせていたきました。
前回の記事では、お疲れモードな内容にも関わらず、遊びに来てくださって、スキをくださって、温かい言葉をくださって、見守ってくださって、ありがとうございました!
今年から、お仕事(noteの世界の外)で、海外でのコンプライアンス(法令遵守)やリスク管理など、カッチカチにお堅い系のコラムも書いています。
法令遵守(!?)という、カッチカチすぎて、敬遠されそうなトピックを、できるだけ読んでいただけるよう、試行錯誤しながら書いているのですが、かなりの集中力が必要なので、集中力が途切れた瞬間に「便器事件」を起こしてしまったのかもしれません(汗)
(お客様に朝一で送ったやらかしメール(泣)はこちら↓)
今回、
お疲れサインに気づいたときには、
すでにめっちゃ疲れてる
ことを、いまさらながら実感しました(汗)
お疲れサインが出ないよう、お仕事とプライベートの☆絶妙なバランス☆を維持しながら、noteを楽しんでいきたいと思っています。
あなたがいつか、何かしらのご縁で、noteの世界の私とは、まるで別人のような(素はnoteの自分)、私のカッチカチ系コラムを目にすることがあったら、「便器事件」を思い出しながら読んでいただけたら、お堅い内容も少しは楽しめる・・かも知れません(笑)
【おさらい編】いきますよ〜
さて、これまで世界の9つの宗教の「お食事の要件」を、ご紹介してきましたが、いかがでしたか?
それぞれの宗教の持つ、複雑な要件に、驚かれたかも知れません。
そして、食材ひとつとっても、宗教によって食べてはいけない理由が異なることが、ご理解いただけたのではないかと思います。
ただ、それぞれの教え自体は違っても、元をたどれば
● 動物や植物の命への敬意を払うこと
● 自身が健康な肉体を保つこと
● 精神も健康に保つこと
という考えが重視されていることは、共通しているのではないかと思います。
私にとっても、このような記事に書くことで、好きなときに、好きな場所で、好きなものを口にできる状況に、感謝できる機会となりました。
9つ宗教の「お食事の要件」を
すべて覚えていただく必要はありません。
あなたが、いつか、これらの宗教を信仰している人と、お食事を共にするときに、ちらっとこのシリーズの記事を読み返すなどして「おさらい」していただくだけでバッチリです (^_-)-☆
ですが、そもそも
相手の人の宗教、知らないし、
聞きづらいんですけど..
と、プチ不安を覚えた、あなた!
そんなときは、
あなたのダイエタリー・リクワイアメント
(お食事の要件)は
何ですか?
このフレーズだけ覚えていれば大丈夫 (^_-)-☆
せっかくシリーズ化したので、今回は、食材の観点から、宗教の「お食事の要件」を、さらっとおさらいしてみたいと思います。
(宗教の「お食事の要件」を詳しく知りたい!そんなあなたにはマガジンを↓)
おさらい編は、たっくさんの宗教とお食事の要件から、概ね、どの宗教にも共通するような要件のみをピックアップしました☆
ですので、これらを押さえておけば
わぁ☆
よく知ってくれてるなぁ。
と、あなたの思いやりに、あなたのゲストも喜んでくれるのではないかな~と思います。
肉
あなたとお食事をする人が、そもそも、お肉を食べるのか、食べないのか、を確認することが大切です。
もし、お肉を食べる人の場合、こういうことに注意してみましょう。
このシリーズを読んでくださっている方なら、ご理解いただいているかと思いますが、もちろん、クロスコンタミネーション(交差汚染)にも注意しましょうね!
■ 不浄の動物 ■
多くの宗教では、豚は「不浄の動物である」ことが理由で禁止されています。
肉だけではなく、豚エキスを使ったスープの素や、ハム・ベーコンなどの加工食品、ペプシン、リパーゼ、ゼラチンなどの原料やラードも禁止されています。
「不浄の動物」は、豚だけではなく、時にはウサギやイノシシなども不浄とされますし、鳥の場合は、猛禽類も不浄(不吉)とされています。
■ 反芻&ひづめ ■
反対に「きれいな動物」とされている動物は、牛、山羊、羊などの4つ足で、反芻し、ひづめが割れているものです。
鳥については、鶏が多くの場合、食べて良し!とされています。
■神格化 ■
牛については、ヒンドゥー教に代表されるように、その神格性(正確には母性)から食べてはいけないもの(牛の脂であるヘッドもNG)とされています。
ここまで見てきた限りでは、
山羊、羊、鶏であれば、
OKラインと言えそうです。
■ 屠殺の方法 ■
食べることのできる動物は、どのように屠殺されたのか、これも大切なポイントです。
宗教によって、
動物の命への敬意の払い方
を明確に定めているため、それに反する肉は、たとえ「食べても良い」動物の肉でも、食べてはいけません。
とはいえ、私たちには「そのようなプロセスを経て」店頭に並んでいる肉なのかどうかを、スーパーやお肉屋さんで見分けることは、不可能でよね?
でも、安心してください !
私たちがお肉を買うときに
宗教の「要件」に沿っている肉(食材)である
ことを、見分けるための「印」が、お肉のパッケージに貼られています。
その「印」が、それぞれの宗教が認める専門機関が発行する「認証」と呼ばれるものです。
そう、シリーズ記事でもご紹介した、コーシャ認証(ユダヤ教)、ハラル認証(イスラム教)などです。
魚介類
おなじく、動物性の食べものである、魚介類も、食べない人がいます。
宗教によって、お魚の要件がこと細かに決められている場合もありますが、ポイントは、甲殻類・貝類です。
■ 甲殻類・貝類 ■
甲殻類や貝類を食べてはいけないと、決められている宗教は、意外に多いこと、これまでの記事を読んで、気づかれた方も多いのではないでしょうか?
カニカマなど、食材そのものは甲殻類を使っていなくても、甲殻類を連想させる食材も禁止されています。
■ 出汁 ■
日本は「出汁」など、魚や甲殻類を使ったエキスを利用するお料理が多いので、注意が必要です。
あなたとお食事を共にする人が魚介類がNGかどうか分からない場合、昆布の出汁を使うことで、「出汁問題」は切り抜けられます。
■ ナマ ■
海外の人は、ナマの魚に抵抗を持つ人も多いですが、それは好き嫌いやアレルギーだけが理由ではなく、宗教によって禁止されている場合もあることも、頭の隅に置いておきましょう。
乳製品・卵・はちみつ
肉を食べない人たちは、動物性脂肪の乳製品や卵も食べない(食べたとしても微量)の場合が多いようです。
また、ユダヤ教の人は、
乳製品とお肉を
一緒に食べてはいけない
という衝撃の事実に、驚きのコメントを多くいただきました。
■ 乳製品 ■
牛乳ではなく、豆乳やアーモンドミルク、バターではなくココナッツオイル、オリーブオイルなどの植物性のものを食します。
■ 卵 ■
動物性という理由で、食べてはいけないとされていますが、人によっては卵はOKとする人もいます。
■ はちみつ ■
ジャイナ教のように、「ハチに労働させる」ことは暴力であるとこから、ハチの労働の成果である、はちみつを口にすることをNGとする宗教もありますが、ほとんどの場合、ナマであればOK(加工されていないため)です。
野菜・果物
■ 出汁 ■
出汁には、魚介だけではなく、しいたけも、美味しいお出汁が出ますよね?
残念ながら、しいたけなどのキノコ類は「湿度が高くて暗い所で育つ」つまり「不浄」とされているため、ヒンドゥー教の人のように、食べてはいけない食材と考える人もいます。
そう考えると、
やっぱり
一番安泰なのは、
昆布出汁ではないかな~、
と、思います。
しかし!
宗教の要件とは別の理由で、昆布や海苔など、黒い食材に対しては、食べることには抵抗を示す人もいます。
食材として食べるかどうかは、「その人次第」なので、そこはご本人に確認してくださいね☆
■ 香りのするもの ■
ニンニク、タマネギ、ニラ、ネギ、エシャロット、ドリアンなどの強い香りのする野菜や果物は、避ける宗教が多いこと、お気づきいただけたのではないでしょうか?
その理由は
● 調理されたものを食べると、性欲を高める
● 生で食べると怒りを増幅させる
● 怒り、嫉妬、強欲などの、負の感情を抱かせる
など、宗教によってさまざまですが、感情のコントロールが効かなくなる、と考えられているためのようですが、ジャイナ教のように、タマネギ、イモ、ニンジンなどの根菜類は「それそのものが生命体(掘り起こすと死んでしまう)」との考えて食べない人たちもいます。
発酵食品
■ 発酵食品 ■
発酵食品も、食べてはいけないとしている宗教、意外に多いこと、気づかれたのではないでしょうか?
日本では、美容と健康や酒の肴として人気の、漬けものやキムチ、チーズ、ヨーグルトなどの発酵食品は、身体に有害であると考えられているため、食べない場合があります。
食べる場合でも、発酵期間を置かないようです。
※置いたとしても、せいぜいひと晩
菌がNGな理由は
● 不衛生であると考えられている
● 菌や酵母は「生物」であるため、殺してはいけない
など、宗教によって異なります。
カフェイン
カフェインによる覚醒を避けるため、コーヒー、紅茶、チョコレートなど、カフェインが多く含まれているものは、摂らない場合があります。
アルコール・調味料
アルコールは、心の乱れや酩酊を避けるために禁止している宗教が多いです。
でも、
アルコールが禁止 = お酒が禁止
というだけではありません。
調味料にアルコールが使われている場合、その調味料も禁止です。
マヨネーズやケチャップ(お酢が使われている)だけではなく、日本の食卓にはなくてはならない、お醤油やみりん、お酢やお味噌、酒粕などの調味料もアルコールが使われている場合が多いのです。
それだけではありません。
お菓子にバニラエッセンスが含まれている場合、これもNGです。
お食事をご一緒するときだけではなく、日本の食材やお菓子をお土産に選ぶときにも、お相手の「ダイエタリー・リクワイアメント」に配慮した方が良い場合があるかも知れません。
いかがでしたか?
スッキリまとめたつもり・・ではありますが、まだちょっと複雑に感じてしまうかも知れません(汗)
そんなときは、どうすればいいでしょう?
答えは・・
せーの!
あなたのダイエタリー・リクワイアメント
(お食事の要件)は
何ですか?
このフレーズを使って、お相手に聞いてみましょうね~ (^_-)-☆
次回は、個人のポリシーから見た、「お食事の要件」をご紹介します。
健康や美容のため、はたまた個人のポリシーのために、「ヴィーガン」や「ベジタリアン」を称する人は多いと思います。
実は、宗教での「ヴィーガンやベジタリアン」と、個人のポリシーでの「ヴィーガンやベジタリアン」、その内容が大きく違うんです。
次回からは、その違いを、紐解いてきましょう。
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