【10X薬局業務】麻薬帳簿をAppSheetでペーパレス管理する
あーめんどくさい
どうしたんだい?
この麻薬帳簿、いちいち手書きで確認して記入するの、ほんと効率悪すぎない?
まぁ、確かにね。でもほら、麻薬の管理は厳しいから、慎重にやらないといけないんだよね。
それは分かるんだけど、どうにかならないかな?
AppSheetで麻薬帳簿アプリを作ってみたんだけど試してみるかい?
ついでに麻薬取扱者年報届のサポート機能もつけてみたよ
え、本当に?ちょっと気になるな。でもちゃんと使える?
問題ない。ただし、所属する管轄の行政指導で紙の保存が求められたり、行政の指示した様式での報告がいるから、現状では補助的な使い方になるけどね
分かったよ。今の管理方法を続けながら、試しに使ってみるよ👍
序論
先日、以下のような日経DIの記事を読みました。
この記事の内容は完全に同意します。麻薬帳簿の作成、麻薬取扱者年報届の作成は本当に大変ですよね。特に麻薬の取り扱いの多い薬局ではその苦労もひとしおです。
薬局側はすでにDXできている。あとは…
実際、薬局内ではDXが進んでいるところも多く、麻薬管理に関しても多くの業務が効率化されています。例えば、レセコンや在庫管理システムを利用すれば、以下のような情報は簡単に抽出できます:
麻薬を使用した数量
患者情報
入庫データ
しかし、これらのデータを活用していても、最終的には行政対応のために紙ベースで帳簿を作成し、麻薬取扱者年報届を提出する必要があります。自治体によってはフォーム形式での届け出が可能な場合もありますが、まだごく一部に限られています。
AppSheetで麻薬帳簿アプリを作成
こうした課題を少しでも解決するために、私はAppSheetを用いて麻薬帳簿アプリを作成しました。このアプリでは以下のような機能を実装しています:
麻薬帳簿のデジタル化
手書き帳簿の代わりにスマートフォンやタブレットで入力可能。ロットや処方せん情報を写真で記録可能
データの自動集計
期間ごとの使用量や入庫データを自動で集計。
年報届出のデータの抽出
必要な情報を設定した期間を抽出して、麻薬取扱者年報届の作成をサポート。
とはいえ、これはあくまで帳簿のデジタル化にすぎず、行政への提出手続きが簡略化されるわけではありません。しかし、手作業を減らすことで、業務の効率化を図る一助となれば幸いです。たとえば、レセコンや在庫管理システムでの帳簿管理や年報届をオンラインで提出できる仕組みが整えば、さらに業務負担が軽減されるでしょう。行政のDX化が進む日を心待ちにしています。
AppSheetによる麻薬帳簿アプリ
AppSheetとは?
AppSheetは、Googleが提供するノーコード開発プラットフォームです。プログラミングの知識がなくても、簡単に業務アプリを作成できるのが特徴です。Googleスプレッドシートと双方向で連携します。Googleアカウントが必要です。
GoogleWorkspaceを契約しているユーザーは追加料金機能が使えます。無料でも1ユーザーのみ機能を制限して使用できますが、個人情報を取り扱う可能性があるので、GoogleWorkspaceを契約することを推奨します。
手順1:アプリをコピーする
AppSheetは公開しているアプリをダウンロードするのではなく、アプリをコピーして自分のアプリとして使用します。
以下のURLをクリックしてください
https://www.appsheet.com/portfolio/888710185
手順2:アプリを使う準備をする
無料アカウントで使用する場合、デプロイ(利用可能な状態)にしないで、プロトタイプとして使用してください。
View data sourceをクリックすると連動しているスプレッドシートが開きます
手順3:モバイル端末にアプリをインストールする
「Copy sharing links」をクリックします。
アプリをモバイル端末で使用するためのURLを取得します。このURLをモバイル端末と共有して利用します。URLには、ブラウザで使用するものと、アプリをインストールするためのものの2種類があります。インストール用のURLをクリックすると、AppSheetアプリがダウンロードされます。
手順4:アプリを使ってみる
麻薬帳簿の入力画面です。品名、入出庫の種類、数量を入力します。また、写真で記録することも可能です。ロット番号や麻薬処方せん、補助的な記録などは、必要に応じて写真として保存できます。これらのファイルはGoogle Drive内に保存されます。
入力したデータはスプレッドシートに蓄積されます。
プルダウンで医薬品を選択すると帳簿が作成されます
”年”を選択すると同年10月1日から翌年9月30日までの在庫が抽出されます。
AppSheetの詳しい使い方
AppSheetの詳しい使い方は以下のサイトを参考にしてください。このアプリは、ほとんどこの動画が得た知識とGemini先生に質問しながら作成しました。