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「ママ、じいじばあばにならないで」と4歳娘。
先ほど寝る前に娘がぐすぐすし出して、なんだか怖いこと考えてしまったのかな?と思ったら「ママ、じぃじばあばにならないで…」と言われた。娘は4歳。
昨年末、63歳の若さで私の母が死んだ。
最後の1年半は、どんどんと寝たきりになって、意識が遠くなっていく様を娘も一緒にみている。
ほんの2年前までは、息子が切迫流産になりかけて寝たきりの私のために東京に1ヶ月手伝いにきてくれていたくらい元気な母であった。母のLINEアイコンの写真は、最愛の孫である私の娘だ。倒れて入院するまでは、憎まれ口を叩きながらも、私はほぼ毎日母に娘とビデオ電話をしていた。
あなたが大人になるまではならないし、もしじいじばあばになっても、ママは元気いっぱいよ!と、伝えたら「でも、その先はわからないじゃない」と娘。4歳の、娘。
4歳はきっと覚えているんだろうな。
彼女の人生の最初の方の記憶に、亡くなった母のことは少し、残り続ける気がした。
「死ぬ」ということを、4歳にして、色々考えて恐れている。それは、ちょっと苦しいことだけれど、でもきっと彼女の優しさとか深みに繋がって行くんだろうと信じて。そしてそれが母との繋がりでどっかに、生きるための強さとして、残ってくれるといい。
死への恐れ。
妻になり、母になり。
いよいよ死ねない、死にたくないなと心から。
少なくとも絶対に、母よりも私は長生きする、意地でもする、と心に誓う。なんなら「まだ元気なんだよねぇ」ってあきられるほどに、飽き飽きされるくらいになるまでは、元気でいたい。娘や息子が助けて欲しい時、話を聞いて欲しい時、駆けつけられる元気さをずっと持っていたい。健康でいたい。
そんなふうに思って、また母のことすこし思い出してしまって、それにしたって早すぎるよねえと寝かしつけした後にちょっとだけ泣いた。
(カバー写真は娘が撮った私とジュゴン)