辛い時は
「トランジョッション理論」
みなさんはこの言葉を聞いたことがありますか?
この理論はアメリカの心理学者ウィリアム・ブリッジズによって提唱されたキャリア理論です。
初めて聞いた!って方のために簡単に要約して説明します。
【トランジッション理論】
トランジッション理論では、何かが終わる段階を第1段階「終焉」としています。その後の自分と向き合う休養期間を第2段階「中立圏」とします。そして中立圏を経て徐々に物事を整理して気持ちを統合していく時期を第3段階「開始」としています。
STEP1 終焉
STEP2 中立圏(ニュートラルゾーン)
STEP3 開始
「合格確実キャリアコンサルタント基礎理論 p103 トランジッション理論」より出典
僕はこの理論が大好きです。
この理論を知った時、とても心が軽くなったことを今でも覚えています。
少し私の話をさせていただきます。
私は現在33歳、妻と3歳の娘がいます。
銀行で約10年勤め、今は関連会社で人材育成に関わる仕事をしています。
銀行時代は主に営業職として法人・個人を相手に融資業務を始め、企業と企業を繋ぐマッチング業務、投資信託や保険商品の販売、関連会社を交えたソリューション提案など、多義に渡る仕事をしてました。
銀行員なら誰しも分かると思いますが、銀行の仕事ってとってもハードです。
業務も細かい、過大な目標設定、雑務のオンパレード。
大雑把な性格な自分が銀行員なんて全く向いていないと感じながらも20代はがむしゃらに仕事をしていました。
与えられた目標を達成するため、精神を削りながらも必死に仕事をしていました。途中で過度なストレスによる睡眠障害にもなりました。
ただ幸い周りの人間関係に恵まれてなんとか成績を上げることもできましたし、順調に出世もしていきました。
30歳になる手前で結婚、その数年後には子供も授かり、仕事もプライベートも順調なように思えました。(もちろんハードな仕事に変わりはなかったですが、、、)
この辺りから私は自分のキャリアに違和感を覚え始めます。
「俺、本当にこのままでいいの?」
妻と子供という守るべき家族ができてからこんな気持ちが湧いてきたのです。
子供ができるまでこんな感情にはなったことも、こんな感情が湧いてくることも想像もしていなかったです。
毎朝毎朝仕事に行くのが嫌で、朝玄関を開ける私の背中はとても暗く、元気がなかったと思います。
娘が大きくなっても、こんな背中を見せ続けるのだろうか。
一度考え始めるともう止まりません。
ここから約2年近くずっとこの悩みに取り憑かれたような感じでした。
本当に本当に辛かった。
そんな時出会ったのが「コーチング」です。
今でこそ当たり前にみんな知っているけれど、当時広まってきたとはいえ、私の周りで知っている人は少なかったように思えます。
初めてコーチングセッション受けた時は衝撃でした。もともと自分の気持ちを言語化することが苦手だったからなのか、改めて自分と向き合い、それを言語化することがこんなにも大切なことなんだと。
コーチングに出会ってから約1年半後。
私は今銀行から離れ、関連の会社で自分の興味のある分野で仕事をしています。
かっこよく言うと自分で行動を起こしました。
かっこ悪く言うと自分のワガママを通して環境を変えました。
でも行動をして、ワガママを言って本当に良かった。
銀行でのストレスは圧倒的に緩和され、家族との時間も増えました。
もちろん良いことばかりではないけど、間違いなく前の環境より良いと言えます。
ここまで私の仕事人生を簡単に振り返りました。
これをトランジッション理論に当てはめるとこんな感じ。
【終焉】
銀行でがむしゃらに働くということ
【ニュートラルゾーン】
現状を疑い、自分を見つめ直す時間
【開始】
新たな環境での仕事
人生には人それぞれ転機があります。
一生懸命頑張ってもいい、立ち止まって考えてもいい、何か新しいことを始めてみるのもいい。
今の働き方や今後の人生について悩んでいる人。
あなたが悩むのは至って普通な事なんです。
悩んでいる時は辛いと思います。
私も辛かった。
ただきっと始まりはやってきます。
あなたは決して変じゃない。
人より少し当たり前を疑う性格なだけ。
数年前悩んでいた僕に送る言葉です。
もしこれを読んでいる人で少しでも心が軽くなった方がいれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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