地域に根を張って暮らす働く【2023年今年の漢字一字】
新年明けましておめでとうございます。
毎年年始に前年の日々を漢字一字で振り返り、新年の抱負を語る今年の漢字一字。今年も乱筆にて失礼いたします。
2023年の漢字は「組」
2023年を振り返るにうっかり「忙」を選んでしまいそうなほど、日々時間に追われ、とにかく1日1日、1分1秒も余裕がない日々でした。ただ自信を持って言えるのは、「やりたいことしかやらなかった」ということです。仕事も活動もやりたくないことは本当に一切やらなかったし、関わりたくない人とは本当に一切接しなかった。ここまで自信を持ってこんなふうに言えるのは大人になって初めてかもしれないです。これは偏に信頼して心を開ける仲間とチャレンジングでワクワクするプロジェクトが身の回りにあったおかげと感謝しています。
そんな2023年の漢字一字は「組」。良いチームや組織に恵まれ、さまざまな組み合わせによって価値が最大化する、その一部に自分自身もなれた、そんな一年でした。
地域に根を張って働くことにした
2023年になってから、東京での仕事を一切辞め、塩尻での仕事に完全シフトしました。会社員を辞めてから3年間は東京での仕事が8割程度を占めており、移住当初は二拠点居住で毎週上京しながら働いていましたがコロナ禍と出産を機にほとんどがリモートワークになりました。東京からの仕事は、金銭的にも安定しており、規模の大きく成長につながるものでしたが、手触り感のなさやコミュニケーションロスが大きく、ストレスがに感じていました。そこで2023年は地域、主に住んでいる「塩尻」の仕事しか受けないと決めてスタートしました。また、同時に「やりたくないこと」は本当にやらない、避ける、場合によっては逃げる覚悟で臨みました。
今年のお仕事
ありがたいことに、年始早々からお仕事のご相談がありました。いづれも地域に関わることで、メンバーや事業に共感するお仕事です。自分の備忘も兼ねて置いておきます。
一つはNPO法人MEGURU。”地域の人事部”を構想し、地域企業の人事パートナーやキャリア教育などに取り組む塩尻のNPOです。長野県の求人情報を丁寧で人柄の伝わる記事で発信するながの人事室もMEGURUの仕事。ここで私は、バックオフィス業務に携わっています。事業がとても多岐に渡ることから、理事やメンバーに過度に負担が行きがちだったところ、少しでも助けになればと引き受けました。事業内容や想いは素晴らしくても、バックオフィスなどの庶務に時間や頭が取られてしまうのは非常に勿体無い。私自身特別庶務に強いわけでは実はないですが、曲がりなりにも東京で会社員をしていた経験は地域の想いを手助けできる一例になるのではないかと思っています。よく「移住しても仕事があるか心配…」「何かスキルや実績を身につけてからじゃないと移住できない…」という言葉をよく耳にしますが、案外当たり前にこなしている仕事のスキルが地域では不足していたりします。移住希望者に「東京で普通に仕事できてるなら地方に行っても大丈夫だよ!」と私がいうのはMEGURUでの経験が大きいかもしれないです。
MEGURUは今年、メンバーも増え組織化が徐々に進んでいった一年でした。MEGURUに関わる人たちはみんなとっても”デキる”人たちで、近くで見ていて本当に勉強になるし、自分自身も鼓舞されるところがあり、端っこでもこのチームにいられることにとても感謝しています。
もう一つは、財団法人塩尻市振興公社からの”信州しおじりふるさと寄付PT"。いわゆる”ふるさと納税”の塩尻市版です。塩尻のふるさと納税は高額商品中心で、品数も少なく、あまりPRもできていない状況だったところをプロジェクトとして新規商品開発とPRを進めることになり、私もそこに仲間入りさせていただきました。私の役割は新規返礼品開発。この仕事は面白かったです!地域のさまざまな事業者さんのお話をお伺いしながら、返礼品への出品をお願いしていくのですが、皆さんそれぞれの想い触れて回れるのは私にとってはとても楽しいことでした。また、身近なお店や施設の方達と関わることができ、地域の(特に商業的な)課題や人のつながりを学ぶことができました。この点は、一昨年から事務局をさせていただいている”シリゼミの会”も同じで、リアルな地域の事情やその中での行政の役割、民間でできることの可能性などいつも学ばせていただいており、その体験が自分自身の市民活動などにも反映されています。また、ふるさと寄付チームは塩尻だけでなく東京からもいろいろなメンバーが集結して(自分で言うのは気がひけるけど…)少数精鋭のチームになっています。みんながそれぞれの強みや専門性を発揮しながら形を作っていくのは、なんだか会社員時代にもどったようで、ワクワクします。来年はもう少し意外性やユーモアのある返礼品も作りたいと思いますので、ぜひ塩尻市外の方はふるさと納税で塩尻とつながってみてください!
ちなみに、相変わらず塩尻駅構内のワインバー”アイマニ”でもバイトしています。アイマニつながりで塩尻ワインとの距離が近くなったのも2023年の大きなトピックでした。春の屋外ワインイベントの”ワインテラス”やそのPRとして東京八重洲と日本橋で開催したワインイベントはどちらも盛況で、ワインも含めたお酒の人をつなげる力をあらためて知りました。アイマニも1周年を迎え、だんだんと地域に馴染んできているのを感じています。
この地域全体を一つの大きなチームと捉えてその中で活躍ができていると、感じられる一年でした。
地域で芽生える新しい芽たち
今年印象的だったことのNo.1がローカルナイトピクニックですね。塩尻で開催した夜のピクニックイベント、塩尻の平出遺跡公園というところで開催されフードあり、マルシェあり、ライブパフォーマンスあり、そして最大のイベントが空飛ぶランタン。説明するよりぜひ動画を見てほしい。
えっ塩尻ってこんな素敵なトコなの??ってくらいめちゃめちゃ格好いいこのイベント、一体どこの制作会社が入っているのかと思いきや、本当に友達が手作り手探りでつくったイベントなんです。私も開催1ヶ月前からチームにジョインさせていただきました。LOCAL NIGHT PICNIC(略LNP)のチームは特殊で、誰かトップがいるようないわゆるツリー型の組織体制ではなく、各個人が自律して役割を担っているチームで、正直参加し始めた時はこの体制で本当にできるの?と疑問を持っていました。でも蓋を開けてみれば、最後の1ヶ月で脅威の集中力を見せ、見事にイベントは集客も含めて大成功。来年に向けて力を蓄えております。
LNPへの参加は、私にとって組織のあり方や仕事の進め方への考え方を大きく変えるものになりました。以前noteに■最強のチームよりも最愛のチームという話を書いたことがありましたが、本当にLNPは最愛のチーム。こういうチームが地域では新しい波を起こしていくのではと大きな可能性を感じました。「あんなこといいな、できたらいいな」が本当に実現できちゃう、一人では絶対にできないし、やろうとも思わないそれが実現する、それが”塩尻”というチームなのだと誇らしく思います。
最後に、ソトイク・プロジェクトについても少し。ソトイクのチームについては11月に開催したソトイク祭のあとがきに書きましたが、支え合える仲間がいるということは、支えてもらっているそれ以上の心の安心感があります。ソトイクの打ち合わせは最初30分くらいは雑談なのですが、この時間がめちゃ大事。子育てや子育てに関わるメンバーで話をしていると話が本当に尽きない。わかるわかる、大丈夫?手伝うよ、と言い合える仲間が常に身近にいることは、何にも変え難いお守りになります。頼ってばっかりで、もっとできることがあったのではないかと反省するばかりですが、それでも一年一年想定以上の進歩を遂げているのは本当にメンバーと支えてくれる地域の関係者のおかげ。もっともっと頑張りたい!
とはいえ、正直不完全燃焼…
こうしてざっと振り返ってみると(本当はもっと一つ一つ深掘りして振り返りたい…)、本当にチームに恵まれ、楽しいプロジェクトに参加させていただきましたが……総じて不完全燃焼。冒頭にも書いた通り、とにかく常に時間に追われて目の前の事をこなしていくので精一杯。1歳まで子育て楽勝〜と高を括っていたのが一変…歩き始めたうちの息子さんはもう誰にも止められない勢いで、寝ている時以外は常に動き回っている状態です。もう5秒、いや3秒でいいから止まってくれと毎秒思いながら格闘しています。
2024年も目標は…
①時間に支配されるな支配しろ
とにかく時間に支配されていたのを脱却したい。それは家庭内でのコミュニケーションのあり方を見直すとか、自分の些細なこだわりを捨てるとか、なにより自分のなかでの時間割をちゃんと持つようにすること。常にタスクが多すぎて、優先順位にだけ縛られて仕事をしている状態が恒常化していて、物事が前に進まないし、振り返りも出来ないのがストレスなので、優先順位だけでなく自分のやりたい基準も加味して時間を意識的に使っていきたい。
②発信し続ける
2023年は学びの多い一年だった一方で、アウトプットは本当に少なかった。仕事でも委託仕事がメインということもあり、基本的には自ら仕事を作り出すことはあまりできなかったし、委託でももう少し創造的な仕事の仕方があったのではないかと反省…。原因は上で書いたように時間に支配されていたせいで全体的に余裕がなかったこと…。
2024年はこれをやるぞ!ということで3つ宣言。
◆ソトイク・ラヂオ始めます。
ソトイク・プロジェクトのポッドキャスト番組「ソトイク・ラヂオ」を始めます。これから音声コンテンツがくる!ということで、旦那さんがローカルナイトニッポンという番組を始めたので便乗します。
◆週一note更新
このnoteを毎週更新します。パラパラとした思考が浮いては消え浮いては消え、しているのをちゃんと発信して共有し、共感してもらえる仲間を作っていきたい。気に入りましたら”スキ”やフォローよろしくお願いします。
◆ゆあさけメディア化
YOUTUBEのゆあさけチャンネル・note・ポッドキャストのローカルナイトニッポンと会社として取り組んでいる地域系メディアを集約して、発信して、”ゆあさけ”をメディア化したいと構想しています。日本の地域の魅力を面白おかしく発信するメディアとして形作っていきたい。これは会社の目標でもあるかな。
そんなこんなで、noteもなんだか書ききれないで不完全燃焼感あるのですが、1日に出せただけ偉いと思おう!
それでは今年も「面白ろ可笑しく美しく」をモットーに頑張っていきますので、どうぞ引き続きよろしくお願いします。
2024年元旦
湯浅亜木