赤黒リアニメイト百般
ひゃっ‐ぱん〔ヒヤク‐〕【百般】
いろいろな方面。さまざまな事柄。「百般の事情に通じる」「武芸百般」
デジタル大辞泉より
ご無沙汰しています。八雲です。
最近、リアニについて訊ねられたりしたので防備録を兼ねて書き出していこうと筆を執りました。
1:赤黒リアニメイトとは
『リアニメイトデッキ』は《納墓》や《信仰無き物あさり》、《入念な研究》を使って墓地に重量級クリーチャーを送り込み、《再活性》や《死体発掘》で戦場に呼び出して2、3ターンで殴り勝つコンボデッキです。
『赤黒リアニメイト』は他の黒単、青黒のリアニメイトデッキと比べて、【コンボスピード】に特化したデッキです。
沼!暗黒の儀式!納墓!再活性!グリセル起動で7枚引きます!
デッキの全てがリアニメイトすることに特化しており、1ターン目にフィニッシャーとなるクリーチャーを戦場に出せる手札をキープできる確率は約7割と言われている超強力なコンボデッキです。
他のリアニメイトデッキと比較すると、青黒はドローソースや意志の力を擁しており安定感がありますが、暗黒の儀式や水蓮の花びらといったマナ加速は無いので先手を取ってもゲームを決める爆発力がありません。
黒単は手札に引いてしまったファッティーを集団的蛮行またはセルフハンデス以外で処理できません。
そのため、私は爆発力があり、数回のマリガンにも容易に堪えてリカバリーする事ができる赤黒リアニメイトを使っています。
2:使う時に心掛けたいこと
・デカいクリーチャーを釣れない手札はマリガン
Scamみたいに《悲嘆》を釣って、相手の手札をズタズタにしながら戦うこともできますが、《グリセルブランド》や《偉大なる統一者、アトラクサ》の齎す圧倒的なアドバンテージには到底及びません。
《残虐の執政官》しか釣れないこともありますが、十分なフィニッシャーです。出た時に3点、殴って9点なのでこいつが2回攻撃すれば勝ちです。
・クリンナップ・ステップのディスカードを活用する
心掛けたいことと言うよりは小テクの部類です。
このゲームはターンを終了する際に手札が7枚以上あれば7枚になるようにカードを捨てなければなりません。
後手ならマリガンせずにキープするだけでカードを使わずに墓地にクリーチャーを送り込めます。
これはターン進行上の処理なので、打ち消しなどの妨害を受けません。
土地を置く行為もパスするためにテンポを失うと考える方も居ると思いますが、《悲嘆》や《暴露》などのピッチハンデスや《暗黒の儀式》、《水蓮の花びら》の瞬間的マナ加速を擁するこのデッキにとってそれは気にならない損失です。
この章については何か思いつく、思い出すたびに加筆修正を行います。
3:各アーキタイプとの相性とサイドカード
2024年1月頃のTier上位とのマッチアップについて。
vsゴブリン
令和になってゴブリンが復権するなんて誰が分かるんですか。
《________ Goblin》から《上流階級のゴブリン、マクサス》を高速展開する謂わばターボマクサスの側面と、《ゴブリンの首謀者》で後続を呼び途切れることなく攻め続ける継戦能力が高いアグロデッキの2つの面を持っています。
昔のゴブリンと違い、マクサスや首謀者のヒット数を上げるためにメインボードから《虚空の杯》が抜けていることが、リアニメイトとしては追い風になっています。
ゴブリンは《未認可霊柩車》や《虚空の力線》で墓地対策を行う事が多いので、サイド後に力線が置かれなかった場合は即釣りでも良いかもしれません。
ハンデスから入ることに越したことはありませんが。
vsグリクシスデルバー
Delverの中で掲載数が他のDelverと比べてダブルスコアを付けているクロパの王者。
《秘密を掘り下げる者》と《ドラゴンの怒りの媒介者》の2種8枚の1マナパワー3(になる予定)の奴らとめっちゃデカいドラゴンの《濁浪の執政》、指輪物語から同系狩りのプロ《オークの弓使い》を集めたドリーム・チームです。
現代のチメリカかな?
メインはグリセルorアトラクサ+執政官でほぼ勝ち。
サイドボードから《外科的摘出》、《墓掘りの檻》、リアニ側が先手なら《否定の力》まで入ってくると思われます。
対抗札の突破に時間を掛けていると、手札を整えて守りがガチガチになるのでハンデスから急戦を仕掛けるか、《ダウスィーの虚空歩き》などで相手の墓地を貯めない+ビートダウンプランを取って軸をずらして戦います。
隙があれば釣っても良いですが、ハンデスとビートダウンに徹した方が勝ちやすいです。
ただ、これを見越して稲妻がほとんど減っていないことと悲嘆で殴る時はオークに注意しましょう。
多色コントロール
4Cとか5Cとか呼ばれてるアレ。
《豆の木を登れ》や《ロリアンの発見》で足りない土地タイプを整えないといけない要介護型コントロール。
ただ、個々のカードパワーが高いのと、豆の木があると《意志の力》などのピッチスペルで失うはずのハンドアドバンテージを回復させるので最終的には豆の木コントロール側が損しない構成になってます。
フィニッシャーは消耗戦に強い《自然の怒りのタイタン、ウーロ》から豆の木が誘発する《聖カトリーヌの凱旋》や《濁浪の執政》にシフトしている様子。
《剣を鍬に》や《力線の束縛》といった白除去があるのでメインボードでも負けるマッチアップです。オーバーキル気味ですが、戦場にクリーチャーを2、3体は送り込みたいです。
サイドボードからは《外科的摘出》、《封じ込める僧侶》と墓地対策+ヘイトベアーで攻められます。
ウーロがフィニッシャーなら適宜除去をハンデスしながらダウスィーと悲嘆でビートダウンを決めたいと思いますが、流行りの聖カトリーヌには1枚で捲くられそうなのでどうしましょうか。
速攻でハンデスして墓地対策を抜いてコンボを仕掛けたほうが勝てそうですね。
4:代表的クリーチャー以外の採用について
現在のリアニメイトで確定レギュラーではないけど使用された事があるクリーチャーについて私の所感をお話します。
狂気の種父
各終了ステップにお互いに手札を全て捨てる凄いデーモン。
先手で釣るとほぼ勝ち。
ただ、パワーが6なので4回殴らないと勝てない上に後続の保証が一切ないので万が一対処されたら一気に負けに近づく。
対処されたときのリスクが高過ぎるので採用される事は少ないです。
墓地から唱えられる《戦慄の復活》以外のリアニメイト呪文が来たらワンチャン……?
灰燼の乗り手
戦場に出たときと死亡したときにパーマネントを1つ追放する後出しジャンケン用のクリーチャー。
実物提示教育が流行っていた時は《引き裂かれし永劫、エムラクール》も《全知》も追放できるからとお守り程度に採用されていました。
単体かつ先出しでは弱いため、押し付け力を大事にするデッキコンセプトと合わずに不採用。
陰謀団式療法等のサクリファイスする手段が無いデッキで死亡時誘発しているってことは、誘発しても構わない程度には相手に押し込まれている訳で……。
潮吹きの暴君&船砕きの怪物
《灰燼の乗り手》と同様にパーマネントに対処する能力を持った2枚。
唱える呪文さえあればインスタントタイミングでバウンスできるため、枠が有れば採用したい生物。
私は相手の土地も戻すことができる暴君の方が好みです。
しかしながら、《船砕きの怪物》はスタック上の呪文をバウンスできるので除去から身を守ることはこちらの方が優れているかもしれません。スタッツも7/8と3回殴れば勝てるサイズなのもグッド。
ちなみに暴君も《動く死体》で釣っていれば、相手の除去に対応して《動く死体》をバウンスすることで除去を躱せます。
セラの使者
MTGの〇〇の使者ってひと暴れしそうなスタッツや能力をしているのは気の所為でしょうか?(《炎樹族の使者》とか)
自身のコントローラーとコントロールする全てのクリーチャーがプロテクション(選ばれたカード・タイプ)を持つかなり攻撃的な天使。
ゴブリンとかにプロテクション(クリーチャー)と言えばゲームセットです。
オーバーキル感がありますが、複数の対処札を持つ相手にはちょっと使いにくいです。
vsグリクシスデルバー
7/7以上の濁浪の執政(クリーチャー)
溶鉄の崩壊(ソーサリー)
vs多色コントロール
剣を鍬に(インスタント)
力線の束縛(エンチャント)
vs赤白イニシアチブ
孤独(クリーチャー)
剣を鍬に(インスタント)
精霊界の接触(エンチャント)
ゲームセットに持ち込めるマッチアップがあって、グリセルやアトラクサと一緒に出ると避雷針になるしokという考えなら採用しても良いかもしれません。
この部分もリクエスト等があれば追記します。
5.まとめ
高速のオール・イン・コンボなので対コンボは概ね有利です。
リアニメイトしたクリーチャーを対処できるデッキにはちょっと不利です。
このデッキはメイン取ってからのサイド戦に無限に苦しむので、良いサイドプランがあったらこっそり教えてください。
よろしくお願いします。
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