修行の前にやっておくこと 〜無(最高の状態)〜
「明日のミーティングで怒られるかもなー.」
そんな起きてもいないことで苦しむのは,人間の脳の「物語機能」が原因だってことを前回の記事で書きました.
物語機能とは,人間の脳が過去のことからイメージを作り,次にどのような物語が展開されるのかを考える機能です.
この物語機能を修正していけば,苦しみを消すことができるかもしれません.
しかし,この物語を変えていくことは非常に大きな苦痛を伴う修行のようなものです.
そこで,まずはメンタルを整えようってのが「無 (最高の状態)」で提案されています.
メンタルテクニックの1つとしてソーシャルサポートワークが本書では紹介されていました.
ソーシャルサポートワークは,他者とのつながりの感覚を増やして,脳に安心感を与えるテクニックです.
人間は孤独に対して大きなストレスを感じることがわかっているので,社会とのつながりを認識することで,安心感が得られるというものです.
具体的なやり方は次のとおりです.
ネットワークリストの作成
ソーシャルサポート分析
ネットワークリストの作成では,親しい人,顔見知りの人,憧れの人,助けになりそうな人などを思いつく限り挙げます.
次にダーツの的のような同心円状の円を書いて,中心に自分を置き,中心に行くほど親しみが大きい人の名前を書いていきます.
ソーシャルサポート分析では,ネットワークリストで挙げた人について自分に質問をして答えていきます.
このなかで,誰ともっと時間をすごしたい?
親密な人と触れ合う時間を増やすには,何ができる?
今の悩みや困りごとを相談できる人はいるか?
もしいない場合は,専門の組織に相談できないか?
ソーシャルサポートワークをしてみて,いざというときに頼れる人がまわりに意外といるなーってことに気づきました.
家族,友人,研究室の先輩,後輩,同級生,先生など,今は連絡を取れていない人もいますが,本当にいろんな人と関わってきたんだなーと思いました.
大学に編入学してから孤独を感じる時間が多かったんですが,このワークを通して気持ちが少し楽になりました.
無(最高の状態)では,これ以外にも様々なメンタルテクニックが乗っています.
無の状態を目指したい方だけでなく,メンタルを整えたい方にもおすすめです!
*本記事で書いたメンタルテクニックは3章に乗っています.