手作業
モンテッソーリ教育では、教師の裁量によるが、日常生活の教具で、靴磨きや洗濯や真鍮磨き等、昔ながらのやり方で行うことが多い。
それぞれに細かいステップがあり、洗濯では実際に洗濯板を使って行うことが多い。一般家庭で洗濯板はほとんど使わないので、時代に逆行しているのではと疑問に思われる方もいるかも。
洗濯の活動では、まずバケツに水を汲んで、それをたらいに移し、洗濯板を入れ、洗うハンカチ等を水につけ、石鹸をつけ、ゴシゴシ洗う。その後、水を変え、何度か濯ぎを繰り返し、きれいになったら、完了。その後、たらい、バケツをきれいに洗い、タオルで水を拭き取る。ハンカチもしっかり絞った後、しわをのばして干す。お手拭きタオルとバケツ等を拭くタオルも、次の人のために新しいものと変える。
真鍮磨きをとっても、真鍮磨きセットを用意する。真鍮を選ぶ、必要なものを定位置に置く、磨き剤をお皿に入れる、綿棒で真鍮につける、布で磨く、細かいところブラシで磨く、お皿についている磨き剤をきれいにする、汚れた綿棒、布を次の人のために変える、等々。
全てに、細心の注意を払って、きれいにする。今の時代だったら洗濯機等の機械がやってくれることを、なぜ手作業でやるかというと・・・
モンテッソーリは、脳神経科学にも精査していて、実際に手を使うことで、微細運動機能が発達して、それに伴って、集中力、考える力も深まっていく、と考えていた。だから、学習を深めるうえで、手を使うという行為をとても大切に考えている。
便利になるのは、時間短縮出来て素晴らしいことだけれど、あえて時間と手をかけて何かをすることも楽しそうだね😃
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