早く縮んで、早く飛び上がる
1月の武漢閉鎖から2ヶ月。とんでもない逆境、人生でもっとも大変な2ヶ月、なんとか乗り越えた(と思う)。長かった。。。。
とんでもない逆境
10年間かけて創り上げてきた中国事業が、しっかり利益を生み出すようになったので、その利益を使って、世界へ事業展開をしていく。そんな計画で、昨年3月6日、株式会社TAO Partnersを創業し、”勤め人”として社長を勤めていたInvenio Asia Holdings.,Ltd (香港)の株式を自ら買い取った。いわゆるMBO(経営者買収)というやつだ。
しかし、買収直後に、コロナ直撃。
こんな時に集合研修なんて、当然やれる訳がない。主力の中国研修事業の売上は、あっという間にゼロへ。ニュースで「売上○割減」という外食産業の話を聞いて思った。売上があるなんてほんと羨ましい。。。
とにかく縮むべし
武漢閉鎖のニュースを見て、すぐに”縮む”ことを決めた。全社員リモート業務に切り替えると同時に、上海と深圳のオフィスは閉鎖。上海の部屋も即解約。役員給与をゼロに。社員の人件費以外の費用を軒並みカットし、まずは半年以上のサバイブを確保。1月中に全て決めた。
ただ、次に恐ろしいことがある。
日本も同じようになるかもしれない。
その時までに、集合研修に頼らない事業を創らねばならない。コンサル案件を増やし、デジタルソリューションの開発を一気に進めた。デジタルに注力というのは、コロナの前からの計画であり勝算はあったが、それは中国から入るキャッシュがあってこそ。毎日、勢いよくカネが消えていく中で、投資を決断するのは震えた。。。。
復活のシナリオ
1ヶ月経ち、3月に入ると、想定したとおりに日本もコロナの問題が深刻になり、集合研修はどんどん延期になりはじめた。日本の売上も”ゼロ”が現実味を帯びてきた。
しかし、その頃には、十分な資金調達(借入)が成立。設立1年未満だったので困難があったが、なんとか他が銀行に殺到する前に終えることができた。
事業構造も、非研修&デジタル案件への転換が進み、コロナの中でも順調に売上が確保できてきた。むしろ、かなり競争力のあるソリューションで勝負が出来るようになってきた。
学んだこと
僕にとって、人生で一番高い買い物(会社)から始まった苦難は、僕の”最高の”経験になった。人より早く苦しんで事業転換を行った分、ここから有利に勝負できる状態になっている。
学んだ事は3つ。
・危機に直面したら、早く縮んでおけば、早く飛び上がることができる。
大事なのは、早く決めること。
・業界ごと破壊されるような悪夢の裏では、チャンスが生まれている。
・ひどい困難の中で人の絆が確認できる。
まだ苦しんでいる会社は多いと思うので、今、こんなことを書くのは気が引けたが、政治に文句を言ってても、不運を嘆いていてもエネルギーの無駄。我々、経済の世界に生きる者は、ただ求められる課題解決を行って対価を得るのみではないかと思う。
コロナで失われる市場があれば、新たに生まれる市場もある。こういう時には、会社をそこに向けるための覚悟とリーダーシップに集中する。そのことに尽きるだろう。
コロナの「せい」で大変だったが、コロナの「おかげ」で、沢山の人に助けて貰って、強固な絆ができたし、強いチームができたと思う。
さぁ、ここから大逆転させて頂きます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?