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ダンスレッスンに通わずに自力で上手くなる
私自身、定期的なレッスンに通ったりせず、約10年HOUSE ダンスを続けてきました。
レッスンも魅力的だったけど、当時はクラブに行ったり、コンテストやバトルとか、経験を得ることにお金と時間を使いたかったという事もあり、あまりレッスンを受ける事ができませんでした。
人に教えてもらわなかった分成長するのに時間もかかったので、かなり試行錯誤を繰り返してきました。
とはいえ、大した結果もないし、私なんかが偉そうに語るのはおこがましいのですが、
昨今いろんな情勢の変化もあるし、環境的にレッスンに行けない場合もあるのかなあ、と思ったので、ダンスのスキルを自力で上げる上で効果があったと思うことを、私の経験を交えながらお伝えしたいと思います。
1、自分の踊りを俯瞰で見る事
まず1つめのポイントは、私情をはさまずに、客観的に自分を見ることです。
俯瞰で見る為の方法は非常にシンプルで、「自分の踊りを撮影して、見返す。」だけ
なんだ、そんな事誰でもしているじゃん!って思った方もいらっしゃるでしょうが、やり方が大事だと思います。
ひとつは、繰り返し、何度も見る事。
そうすると自分が実演中に描いていた理想イメージと実際の映像のズレに気づくことができると思います。
もうひとつは、視点を変えて見ること。
自分で見返す時に、他者(相手)として見ていると仮定して映像を何度も見ます。
例えば、踊っている曲のリズムを聞くのか、それともメロディを聞くのか、その他者はどういう立場の人なのか、観客なのか、審査員なのか。などなど、、、視点を変える事で、より客観的な見方ができます。
私は「ダンスはアート」だと思うので、自分自身が納得している事が最も重要で理想です。でも、人に見せる以上は相手に伝わった方が嬉しいと考えています。
客観視する事で、自分の踊りがどのように相手受け取られるのか、受け取ってほしいかを意識する事ができます。
自分の納得と、相手の感覚のちょうどいいところで合意がとれれば、表現者として理想だなあと私は思います。
これが一つ目の方法
そして、二つ目は
2、プラス要素の自己分析をすること。
こらはモチベーション保つ事が目的です。自分が未熟だと思っている時に、できないことに目がいく事を防ぐためです。
方法としては、経験を生かすという事がポイントです。
例えば、過去にやってたスポーツだったり習い事とか、自分の性格などから意識的にポジティブな要素をピックアップして、ダンスに活かせないかを考えていきます。
私の場合は、過去に新体操をしていたので、ストリートダンスを始めた頃は姿勢や手先が整っていてダンスっぽくないことがコンプレックスでした。でも、これを自分だけのポジティブな要素だと捉えるようにました。
重点的に取り組んだ要素は、「柔軟性」と「魅せ方」
柔軟性については、体の可動域が人より広げやすいから、ちょっとトリッキーな動きができると思って研究したり。魅せ方については、新体操では指先まで神経を意識しなければならないのでそれをHouseダンスで活かそうと考えました。上半身や手の角度などを上手くコントロールすることで、自分らしい音の取り方や魅せ方ができるようになったと思います。
こういった工夫を重ねてダンスにおける自分の長所が言えるようになっていきました。得意分野を明確に意識することで、ポジティブな気持ちで練習にも取り組めます。
自信が持てないと、自信のない踊りになるし、逆にポジティブな気持ちを持っているとポジティブなエネルギーがダンスを通して相手に伝わると思います。
小さな自信を増やす事と、ポジティブになれるように心を整える事を意識していくなかでスキルアップできたと思っています。
そして、最後は、
3、失敗すること。
いろいろ悩む前に「とりあえずやってみよう精神」で物事にとりくむ。
オススメの失敗の仕方は2つあります。
1つめは、新しいことをはじめてみる。
難しく考えずに、自分の中で「新しいこと」であればなんでもいいと思います。
例えば筋トレとか、やったことないジャンルを始めてみるとか、練習方法をちょっとだけ変えてみるとか。新しいことには失敗はつきもので、いい経験ができます。
もう一つは、第三者の目に触れる機会をつくること。
「100回の練習より10回の本番」
これは、私が好きなビートたけしさんの言葉です。
まさにその言葉の通りだと周りを見ていて思いますし、自分の経験を通しても実感しています。少しでも早く、少しでも多く 本番を経験できるように、取り組んできたことで今の自分があると自信を持って言えます。
ただ、ほとんどの本番は失敗ばかりで、悔しいと思ったり、未熟さを痛感することの方が多かったです。それでも、ひとつ一つの経験が大きな財産だと思っています。
昨今は、大きなイベントやコンテストが軒並みキャンセルになっていて、モチベーションが下がっている人も多いと思います。(私もその一人)
そんな時は、第三者の目に触れる機会をハードルを下げて、SNSに動画共有したり、友人や先輩と練習したりするのもいいと思います。もちろんレッスンに通うのも方法のひとつだと思います。
ここまで、失敗の仕方について述べましたが、失敗をする事が目的ではありません。行動経済学では「現状維持バイアス」といいますが、人は損をしたくないと思うあまり、変化を嫌ったり慣れ親しんだものを手放す事に抵抗してしまいます。たとえ、それが自分に得だとわかっていても、知らない事や未経験のことを無意識に避けてしまいます。
その状況に陥らないために失敗を良いこととして、保守的にならない事が目的です。
(ちなみに、客観視することも現状維持バイアスを抜け出す方法のひとつだそうです)
少し脱線しましたが、自分が失敗する事ができたら、これをポジティブな経験に変えるためにマイナーチェンジを繰り返します。
私の経験で例えるなら、バトルで勝てなかった時、
去年のDance@live KANTO(Dance battle 1on1)は予選で一度も勝てませんでした。
原因は、仕事の疲れを引きずりまくっていた事だと思ったので、まずは、
無理をせずに徹底的に休む事にしました。それだけではまだ足りないと感じたので、食生活を整えたり睡眠時間を長く取るようにして、マイナーチェンジを繰り返して、気持ちと体を整えるようにしました。
その後の、Hook Up(Dance battle 1on1)ではBest8まで勝つ事ができたのでこれは失敗経験をうまく活かせた成果かなと思っています。
(結局負けてるのでまだまだですが。)
なので、筋トレを始めたけど続かないならば、回数や頻度を減らしたり、お気に入りのウェアを買ったり変える事はなんでもいいと思います。
失敗を重ねて、工夫を重ねて、少しでも成長を感じられた時にはひとつの自信になります。
今日は3つのポイントに絞ってお伝えしました。
私の経験が少しでもヒントになれば嬉しいです。
定期的なレッスンに通ってなかったので「独学なんだね〜!」と言われる事もありましたが、先輩方にアドバイスや意見を聞いたり仲間と切磋琢磨したり、周りのサポートがあって今の私があります。直接的に教わらなくてもたくさんのことを学ばせて頂きました。
あの時に色々教えてくれた先輩方や、同期、後輩にはいまでも沢山感謝しています。結構地味な努力をしてきた私だから、いっちょまえにレッスンをするという事が、今でも少しむず痒いのかもしれません。
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