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ダンスは上手くなくてもいい。
一時帰国1年ぶりにダンスのレッスンをさせていただきました。予定していたのは2クラスでしたが、最終的に全部で4クラス実施しました。
・自分企画の大阪と東京のWS 2クラス
・プロを目指すアカデミー生
・ゼロから始める大人のHouse Danceクラス
年齢も経験もかなり幅広い方たちとともに時間を共有させていただいて、本当にありがたい経験で、自分自身もとても勉強になりました。お越しいただいた皆様ありがとうございました。
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今回すべてのレッスンで、通して心がけていたことがあります。
スペイン語の勉強をゼロから始めてから、ダンスは「非言語コミュニケーション」という考え方が強くなり、YouTubeで動画を作る時、レッスンをするとき、パーソナルアドバイスの時にも、ここ数年の私の軸になっています。
簡潔に説明すると、ダンスを1つの言語だと考えた時に、文法は踊りの基本と言われている 形・流れで、単語は技やステップ名みたいなイメージです。
言葉の正解がひとつじゃないように、それぞれ学ぶ環境や経験、生まれ育った地域によって癖や個性が出るものなんじゃないかなと思っています。
だからこそ、コミュニケーションを取れることが重要になってくるので、上手い下手は場合によっては重要ではないと思います。なにを主語にするかによってはその基準も変わってくるので正解、不正解に囚われずにもっとダンスを、会話をするように、気軽に楽しんでもらいたいなという気持ちで行っていました。
私の解釈で言うと、「ダンスが上手い」というのは「プレゼンスキルが高い」「ディベートが上手」「言語学者」「心理学者」のようにコミュニケーションにおける一つ要素に長けている人、というイメージで長所やキャラクター的特性だと思っています。
30歳直前でスペイン語の勉強を始めましたが、その分野における経験値が低いので基礎も知らないし失敗することも多いです。
場合によっては、熟知した人に見下されることもあります。でも、そういうネガティブな攻撃をしてくる人を相手にする必要はないと思っているし「知らないんだから仕方ないやん。知らんから学んで、練習してるねん。」そう思っています。(もちろん、メンタルに影響は受けますが、立ち直るように努めます)
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かくいう自分も、昔、プロとして踊ることを意識していた時は人のスキルを評価することにすごく固執していました。勝負の世界にいたから、その環境による影響も多いと思っています。
「あの人は、このスキルが足りてない」
「こういうところが弱い」
「〇〇より自分のほうがここが優っている」
周りからも自身が評価を受けるからこそ、自分も相手を評価することにかなり意識を向けていたと思います。今その考え方がゼロになっているとは言い切れないと思うし、現状その思考と葛藤することもあります。
今回のレッスンでのメッセージは「自分らしく」
誰1人として同じ人生を生きていないから、個人の経験や考え方をダンスに落とし込むプロセスを共有しました。人によっては感じ方も違ったとは思いますが、タイミングによってキャッチアップできる情報もそれぞれだと思うので、全く問題なしです。
そして今回は、レッスンを終えてからの時間を長く取りました。セッションという形で1時間多くとってみたり、自分のタイミングで帰るとは言わないようにしていました。
日本にもいないし対面でやることが現状難しい部分もあるので、せっかくの機会・時間を大切にしたかったので…人見知りですが、勇気を出して設定してみた次第です。
結果的に話す時間やレッスン外で踊る機会を得られて、すごく有意義な時間を過ごせたと同時に、「ダンスのスキル」は二の次でいいんだなという感覚がより強くなりました。
それぞれ、人生や生活の中にダンスが色々なエッセンスとして意味をなしていて、だからこそ踊り方に正解はないし、個人に合ったペースで踊ることにとても意味があるんだなと改めて実感しました。
ダンスを始めたきっかけや、今自分が困っていること、自分の理想と闘っていること、目標にして努力していること、ひとつとして同じ内容はありませんでした。
ダンスがコミュニケーション手段・自己表現をするものだと考えたら一番大事なのは「自分が何を伝えたいか、体現したいか」であると思うので、スポーツ的にダンスをしないのであれば、上手く踊ることは必須要素ではないと思います。
その一方で「基礎」を体得しておくことに損はないとも感じました。
「知っている」のと「できる」のは天地の差があります。
これは全ての分野に共通すると思いますが、基礎は「共通認識」として機能しているので、慣用句や熟語のようにも応用的に活用する上では、基礎を知らないと間違った使い方をしてしまいがちだし、余計な説明などを省けるメリットがあるのでより相手に伝わりやすくなります。
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ダンスアカデミーの生徒さんにレッスンをしたときに、ハウスダンスはほとんどやっていない方々でしたが基礎を知っているからこそ基本的な説明を省略することができて、すぐに本題に移れたので、より細かい内容のレッスンができました。
何か目標を持って取り組むとなった時に「基礎」がなければ改めてゼロから学ぶことが必要になります。もしそれまでのプロセスが基礎とは大きく外れてしまっていた場合には、修正にも時間を要するのを思い出しました。
過去の自分の経験を振り返ると、初めは自分の興味のあることだけを中心に行なっていましたが、結局は土台が安定していないと応用はできないと痛感し、1年後には基礎だけをみっちり習得する地味な練習をひたすら反復して行なっていました。
時間の無駄だったとは言いませんが、もっと早く基礎を身につけていたらもっと多くの経験を積めていたのかもなとは感じるので、機会を失ったこともあると思います。
ダンスバトルやコンテストなど評価される環境に出る・仕事としてダンスをするのであれば「上手」さは明確なスキルなので、この要素にフォーカスすることも重要だと思います。スポーツ的なアスリート要素や心理学、芸術・・・個人にあった方法をもっと戦略的に練っていく必要もあります。
でもそうでないならば、相手からの評価、どうみられるかという視点はもう少し軽視してしまっていいんじゃないかな、というのが今の自分の考えです。
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ほぼ、年に一回ペースのレッスンを行なっていますが懲りずに私のレッスンを毎回出席してくださる強者さんも数名いらっしゃいます。(本当に、いつも飽きずにお付き合いありがとうございます!笑)
実際には会っていない期間の方が長いですが、そのお会いしてない期間で変化が大きい時には思わず声をかけてしまいます。
小さな積み重ねが見えた時に、あぁ私も頑張らなきゃな〜とエネルギーをもらっています。
経験や継続してきた時間などが少しずつ積み重なって言葉が上手くなるのと一緒で、コツコツと個人が長く付き合える方法を探していくことが重要だなと改めて学ばせていただきました。
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ご参加いただいた皆さん、改めてありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。
本当に、たくさん楽しい時間を過ごさせていただきました!次お会いする時には、人として成長できるようにもっとたくさん吸収して、かっこいい大人になりたいと思います。
そういえば、自分が踊っている時にも自分のことを俯瞰で観れるかという話になったのですが、それができるのがちゃんとゾーンに入れた時なので、まずはメンタルコントロールの強化をこれから取り組みたいと思います。🧘♀️
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