【メキシコ生活9ヶ月目】会社(通訳)辞めたら、メキシコが好きになった。
先月下旬に、通訳として働いていた会社を辞めました。辞めると決まってからは、こんなに短期間で辞める事に罪悪感を感じていましたが、同僚からも「寂しくなるけど、あきのこと思うといい決断だとよ。」と沢山声をかけてもらえて少しずつ申し訳なさが軽減されました。
実際退職する日はほとんどの子が、コース受講のためオフィスに不在だったので、あまり会話をする事は出来なかったのですが、お蔭様で泣かずに「Hasta mañana!」(また明日!)といつもの感じで会社を去ることができました。
業務後はLab.メンバーとちょっとだけ飲みに行ってプチ送別会をしていただきまだメキシコにいる間は遊ぼうね!と言って解散。
2回目の転職で、今回がこれまでの人生の中で最も短い就労期間でしたが最も濃い時間だったようにも感じます。
海外現地採用は自分のバケットリストにずっとあった事でした。
前職でも駐在員として海外に行く方法はゼロではなかったのですが、それだと会社からのサポートも多く、不自由も他の人よりも少ないので自分の勝手な考えで「ズルい」と考えていました。
今となっては、ストレス少なく海外生活できるならいい選択肢だな〜と思いますが…!笑
仕事を辞めて何人かに飲みに行こうよ!と誘っていただき次の仕事が始まるまで色々とお出かけをしましたが、そのタイミングで「あ、スペイン語話すのってこんなに楽しかったっけ?!」という感覚を感じました。
正直100%はまだまだ理解できないし、自分も話してる時にミスも多いけど、日常のコミュニケーションを取る上ではそこまで重要ではない事も多いので、通訳として人と人の間に入らずに、自分のペースで話せる楽さに感動!!
今までは、コミュニケーションを円滑にするのが仕事でしたから、聞くのも話すのも緊張感が常に付き纏ってましたし、少ない集中力を全力でかき集めて仕事をしていたのでやはり精神的な疲労が恒常的に。
仕事が終わると倒れ込むように寝てた理由が辞めてから初めて分かりました。
わたしがやっていた通訳の仕事は、駐在員として来てる日本人と現地で働くローカルスタッフのコミュニケーションの通訳でしたから、常に人と人の間に挟まれています。
日本人としては日本のやり方を伝えたいから言いたい事も理解できる。でもメキシコの文化で考えると、その考え方がローカルに受け入れられない事も理解できる。
文化や言語の違いから日本語からスペイン語に言葉の通り訳したとて伝わらない事が多いです。そして逆も然り。それをうまく伝わるように訳して、そしてどんな思考で指示したのか、反論したのかをまた別で双方に説明する。
少しずつお互いを理解してもらわないと…「おいおい、通訳ちゃんと訳せや〜」という不満につながりかねないので、自分もアフターフォローをどちらにも行っていました。
日本人、メキシコ人共にいい信頼関係を築きながら仲介をしていくのが私が働いていた通訳職の特徴でした。
会議中はスペイン語、日本語を聞きながら、(訳す相手が1人なら同時通訳で)1分も休む暇なく1〜2時間集中し続ける。
正直メキシコ人も日本人も自国の言語でない時はあまり話を聞いてなくて、携帯触ったりウトウトしてる人もたまに見ますが…通訳にはそんな時間ありません。
(ちなみにそういう人を会議中に見つけると私には見えてるでという気持ちを込めて、その人を凝視ながら話します。笑)
こう考えると、言葉に向き合った分だけスペイン語も日本語もより深い理解になるんだろうなと実感しました。お蔭様で日本語↔︎スペイン語の脳内言語切り替えスイッチが強化されてかなり以前よりは上達した実感もありますし、英語と比べるとスペイン語の方が今は楽に話せます。
仕事を辞める前はもう、スペイン語嫌い!って思ってましたけど、仕事が自分に向いてなかっただけだったんだなと改めて実感しています。
そして、スペイン語で会話するのが好きなんだなと思えたのと、言語は文化・歴史と深いつながりがあるのでコミュニケーションだけじゃない面白みがあると改めて感じました。
スペインに住んでいた時はそこまで深い話をする機会もなかったけど、メキシコに来てからはいろんな話をするようになって自分のボキャブラリーも増えたし、文化としてはぶっ飛んでることもあるけど、それが面白い。
結局、メキシコシティとサンルイス(働いてた州)しか行ってないので本音を言うと「もう少し色々行きたかったな。」と、言いつつ
仕事続けてたら毎日瀕死だったので、多分出かける余裕なんてなかっただろうし、自分にとっても向いてないと気づいてしまった以上続けられなかったと思います。
それでもやっぱり、来て良かった。
一旦、スペイン語圏は離れることになりますが、7月にはDELEもあるし引き続き勉強は続けていきます。
そして、今回の自分の決断が間違ってなかったと思えるようにこれからの自分の行動を引き締めつつ、精進いきたいと思います。
海外に住むのってしんどいんですけど、このサバイバル感を楽しんでる自分がいる間はまだまだ続けてしまう気がします…。