術後45日目-化学療法1回目・16日目　「病と共に、職場へ戻るための準備」

ポートが痛む。抜け毛は日に日に増えているが、もともと髪の量が多いせいか、まだ見た目には大きな変化はない。

病気になる前は、3か月に一度のペースで美容院に通っていた。 先月に続き、今月も足を運んだ。今回はウィッグのカットをお願いするために。 スタイルはボブではなく、カット前と同じくらいのセミロングにした。 「ウィッグの毛は使っているうちに縮れてしまう」——美容師さんの言葉を聞き、少しずつ馴染んでいくのだろうと自分に言い聞かせる。

昨日は、勤務先の取締役からの着信に気づき、折り返し連絡をした。 現在の状況を説明しつつ、医師と相談のうえにはなるが、11月からの復帰を考えていることを伝えた。

職場に戻るということは、身だしなみにも気を配る必要がある。 病気を理由にだらしなくするつもりはないし、「いかにも病人」という印象は避けたい。

「自分らしくあるために。」 病気と共に歩みながらも、日常へと戻っていくために。

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