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術後101日目 化学療法4回目・3日目─外来治療と仕事、「動き続ける」という選択

先日、初めての外来治療を経験した。

入院中のパターンでは、治療の2日後あたりから副作用が出ることが多かった。だから、金曜日の出勤には少なからず不安があった。体力がどこまで持つのか、仕事に集中できるのか──。

しかし、いざ職場に立つと、思ったより動けることに気づく。慎重に手すりを使いながら階段を昇り降りし、いつも通り業務をこなす。気がつけば、納品時間指定のあるユーザーの割合を調査する作業に没頭していた。

「やりたかったのに、できなかったこと」

それが、ずっと心のどこかに引っかかっていた。この調査もその一つだ。病気を理由に途中で中断していたが、ようやく再び手をつけることができた。その瞬間、自分の中にある"スタンス"を思い出す。

心理学には「行動活性化(Behavioral Activation)」という概念がある。気持ちが追いつかなくても、まず行動することで、徐々に心理状態が変化していく。

「思っているだけでは意味がない。行動しなければ、何も変わらない。」
そう自分に言い聞かせながら、考えを形にしていく。

ベンチマークとなる指標がなければ、昨年同月との比較から始めればいい。そう考え、取締役に「何かよい案があればお願いします」と相談を持ちかけた。

人を巻き込むことで、話は進む。少しずつ、停滞していた歯車が動き出す。
副作用に怯えていた朝の自分とは違う、「動いている自分」がここにいる。

この変化こそが、治療と共に歩むための一歩なのかもしれない。

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