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術後63日目 化学療法2回目・13日目「職場復帰、"無理しない"の正解とは?──罪悪感と向き合う日々」
復帰初日、半日で帰った。
あの時の足取りの重さを、今も思い出す。
「周りに迷惑をかけてしまったのではないか」
そんな罪悪感を抱えながら、今日も出勤する。
取締役にこれまでの経緯を説明すると、あっさりと言われた。
「当面、ラジオ体操は免除で」
きっと "彼女の『大丈夫』はあてにならない" と思われたに違いない。
明日は診察日。また休むことになる。
社内で会う人会う人に、先週のことを詫びるたびに「無理しないように」と声をかけられる。
「ありがとうございます」
そう返しながらも、心のどこかで引っかかっていた。
──無理をしない。
それでは、復帰した意味がないのではないか?
──今の身体では、少しは無理をしないと、仕事にならないのでは?
復帰とは何なのだろう。
"完全に元どおり" にはならないけれど、それでも働くことを選んだのは自分だ。
ならば、この体とどう向き合っていけばいいのか。
そんなことを考えながら過ごし、ようやく、1日を乗り切ることができた。
先日は挨拶できなかった取引先の方に、電話をかける。
「戻ってきました。これからもよろしくお願いします。」
たった一言。けれど、その言葉を口にできたことで、少しだけ肩の力が抜けた気がした。
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