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術後82日目 化学療法3回目・11日目—身体の回復と仕事への想い
化学療法から一週間が経ち、ようやく緑茶の味がわかるようになった。
このパターンにはもう慣れたものの、「あと3回、この繰り返しがあるのか」と考えると、やはり気が重い。
味覚の変化だけでなく、胃腸の不調もじわじわと日常生活に影響を及ぼしてくる。
そんな中、職場では私の業務のひとつが再び手元に戻ってきた。
休職中、前任者が代わりに担当していた運送業者の請求書業務——これは、私が業務改善に取り組んできた仕事のひとつだ。
◆「疲弊しない仕組み」をつくること
以前、この業務は先方から送られてくるPDFの請求書を、ひたすら手作業で確認していた。
だが、それでは時間も労力もかかりすぎる。
そこで私は、一手間加えた。
データを自動でチェックできる仕組みを構築し、さらに分析もしやすい形にしたのだ。
復職後、久しぶりにその業務を確認すると、仕組みは問題なく機能し、業務は滞りなく回っていた。
「ちゃんと回る」——それが何より嬉しかった。
私が業務改善で目指したのは、「人が疲弊せずに回る仕組み」だった。
そして、それは病と向き合う上でも同じことが言える。
治療中、いかに回復の負担を減らし、少しでも楽に乗り越えるか。
そのために必要な準備をしておくことが、長い闘病生活を続けるうえで大切なのだと、改めて実感する。
◆仕事と治療——「続けるための工夫」
復職してから、ようやく一週間を通して働くことができた。
体調の波はあるものの、「仕事を続けられる」こと自体が嬉しい。
休日には、久しぶりに畑に出て、蔓首かぼちゃを収穫した。
入退院を繰り返している間、ほとんど世話ができなかったが、それでもしっかりと実をつけてくれた。
「手をかけられない時期があっても、工夫次第で育つものがある」
——それは、仕事にも通じることかもしれない。
病と向き合いながら、仕事をしながら、
自分にできることを積み重ねていく。
その積み重ねが、今の私を支えているのだと、改めて感じた。
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